【2/3 春マサを求めて長崎県対馬へ】ジギング春漁丸初記録‼️イシナギ80kgに燃えた‼️2日目。
夜中は東横イン厳原ホテル10階で寝ていた私を雨音で何度も起こされた。地鳴りの様な風音、バチバチバチとガラスを叩く雨音。釣りは厳しいかもなぁ…と思っていた夜中でした。
しかし、朝は雨が少し残る程度で船長との判断の上、出港時間を1時間遅らせて無事出船。
比田勝沖まで一気に走った。
海は昨夜の嵐がどこへ行ったかと思うほどにベタ凪。ミラクルです。
ひと通り上対馬にて魚礁で狙うが海の仮名は、ミラクルが起きません…パラパラとしか当たらない。コレは参った。
もう少し当たるだろうと期待していただけに、落胆も大きい。
春田拓也若船長の勘が冴えたのはこの後の行動からである。三ツ島まで走る事にした。
私は「三ツ島」周辺の雰囲気が好き。そう何度も来たこともないし、そもそも来れない。
ソナー画面に映る地形図を見ながらワクワクする。対馬の島雰囲気が、ガラッと変わるから見ていて飽きない。
もう随分前になるが、三ツ島でヒラマサキャスティングのDVD撮影があった。その時は17kgをキャッチさせてもらったが、シイラがヒラマサに追われている様子が興奮した。
その時の記憶が今もあり、つい水面を慎重にチェックしてしまう。
しかし…水鳥たちもおとなしいもので、表層は異常無し‼️。
船はジギングのポイントに到着した。水深130m。ボトムから30mに反応が出ているとの事。さあ、デカマサは当たってくれるだろうか。
潮はそこそこ効いていた。ジグから潮の様子が伝わってくる。食いそうだ。
そのタイミングで加藤達也さん、紫芝みどりさんが早速ヒット。青物が突っ込む様なファイトだ。ふたり共が慎重にやり取りしている。
深場からはヒラマサが上がってきた。さあ、今からかなっと気合いが入る。
私はファゾム2 25NLでしゃくりヒット。ジグを持ち上げる様なバイトだった。
ただ、このタイミングで「赤サバ」の《バズり食い》が始まり、誰も写真を撮ってくれない。仕方ないよなっ、引率者だし…。
ヤズ(ワラサ)、赤サバ(ハチビキ)、マダイ、ヒラマサらが同遊しているエリアで何が食って来るのかわからない。各々が其々に淡々と盛り上がる。
そんな様子をミヨシから私が全員の釣りを見ていたタイミングで森竜丸女将さんが暴力的なバイトでロッドをねじ伏せられていた。
「ありゃ、かなりデカいかなっ」すぐにわかった。
玲子女将の周辺アングラーは絡まない様にジグをピックアップしてくれた。玲子女将には春田大船長がサポートに着いてくれた。
私と加藤達也さん、拓也若船長はミヨシ位置から玲子女将のやり取りを見守る。大船長が横に付いてくれたので、助言は必要ないと黙ってみている。
「あっ‼️それ駄目…」と思った瞬間があった。
ロッドエンドをお腹に刺してファイトを始めたのだ。見ていて心配に一瞬なったが、言わないのも大切。ホントにヤバい時は大船長が助言するはず。
だからその先がどうなるかを見守るだけ。
ロッドを使い、お腹を支点にリフトをしている。これ、アングラー側は魚を浮かす一番のポーズだと思ってしまうが、実はアングラー側の一番体力を奪われる時。
支えるロッドとリールのハンドルを巻くチカラが限界に近付いた時にポジションを変えたくなる、ある種「防御と逃げ」の瞬間。
身体全身で支えようとする姿勢は、相手のパワー(魚だけでなく、風で押される船の負荷も全て身体に掛かってくるのだ)がダイレクトに身体に来ってる。
予想を超えたデカい魚をリフトする様な剛力ロッドに万力リール、極強ラインでならそのファイトは良いのだろうが、ジギングタックルはそんなパワーを持ち合わせていないし、そもそも釣り方(ファイト)のスタイルが違う。
「気付け‼️気付け‼️」と心の中で思う。もしかしたら、横の加藤達也さんには口で伝えたかもしれない…。
そのままのファイトだと、結末は私がこれまでたくさんの状況を見てきた経験では、寂しい結果がほぼ…。
あかん、それあかん…と思っていたら、再びロッドを脇に挟んでのファイトになったので、「これは獲れるぞ」と思える様に。ふこし、安堵になる。
船は風に押され、船の重みも全てがタックルにのし掛かる。リールを1/4巻くのが精一杯。玲子女将はお世辞にもグラマラスな体型ではなく、失礼だが、そら豆さんみたいなキャシャな体型。
だから余計に無理をしたら道具か本人が先にバテちゃうのだ。
脇に挟み、船の揺れを使いラインを巻き込む。バレない要素のスタイルになり、時間を掛けながら浮かしていく。そうすることで魚は地味にゆっくりと浮いてきた。
私は実は20kgを超える様なヒラマサが腹掛かりのスレだろうかと最初は思っていた。それかハタ類だろうと。
あと50mと言う位で玲子女将の近くにて見守った。
ゆっくり魚が見えてきた。
「わぁぁぁ…」と感じたのはホンネ。化け物みたいなのが浮いてきてるぞ…。
大船長からの指示が飛ぶ。
「網用意せい」「カギ用意せい」言われるがままに私は動く。拓也若船長が巨大ネットで浮いた魚の胴をあみ枠で支え、大船長が巨大カギで関貫を貫く。
それが出来てから、私と拓也若船長でネットの枠を握り、船上に入れ込んだ。
イシナギだった。
とんでもなくデカい。
これを10kgそこそこを狙う道具で釣り上げたのだから、素晴らし過ぎる。主人公の玲子女将は、いつものやかましさがなく、キョトンとしている。
うるさくはしゃいだのは、船長二人に、そして玲子女将のファイトを見守ってきた仲間達でした。
約40分、そら豆さん体型の玲子女将が釣り上げたのは、実測定80kgのイシナギ。
素晴らしいのは、交代などせず、ひとりで釣り上げ、誰のチカラも借りずに頑張り抜いた事。
更にリーダーが70ポンド(サンライン・ツナギート70ポンド)だった事。
宣伝させてもらうと、ロッドはPENNスラマー63M平松慶開発ロッドにK-FLATのKEI-JIG 235g。私もこんな嬉しい事はない。
そら豆さんの玲子女将が80kgのイシナギに勝った瞬間を現認出来た事に喜んだのでした。
Goldic対馬ツアー、またひとつ歴史に残る魚が刻まれたのでした。これにてロッドオフ。二日目は終了となったのでした。
夜は、春田家メシ。弟の第五春漁丸、フク船長がお祝いを持って来てくれた。
500gを裕に超えるアカムツを山盛りに、荒磯で育ったサザエ。圧巻です。福さん、ありがとうございました。
そして玲子女将が釣り上げたイシナギのほんの一部分とヒラマサで祝盃を祝ったのでした。
《続く》