【真冬極寒のホームグランド】長崎県対馬。冬のヒラマサ攻略に挑む。

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【真冬極寒のホームグランド】長崎県対馬。冬のヒラマサ攻略に挑む。

【動画アリ!】2018年1月27.28日実釣会の様子。

先月末に対馬入りをしてGoldic釣行会を行なって来ました。今回の「いいぶさ日記」は2日間の釣行だけをクローズアップしまるで違う2日間の様子を記しております。
こんなに2日間で状況がガラリと変わるのも久々の体験。ただ、海はこれがある。毎日が同じだなんて全くないし、それを克服する為にも対馬に通っている。その辺りが今回の「面白み」なのではないだろうか。

《1月27日 若潮 AM9時10分厳原港より出港 水温14.8度》

外気温がマイナス2度。ホテルを出た時に、ジャケットの隙き間から身体中に冷気が浸透する。
昨夜の最終便で対馬入りをし、翌朝からの出船。ただ、福岡からの便で入るアングラーを待つので出船時間はゆっくり取っての動きとなった。

厳原町のホテルから厳原港までは車で5分。本当に近くて便利であり、その時間ならコンビニにも弁当が揃っている。
朝5時着のフェリーに前夜24時福岡博多港から出港したフェリーにコンビニの弁当は積まれ、七里が曽根を越えて対馬に入る。
出船時間が早朝過ぎると弁当が買えないのも離島らしいところ。8時半頃にホテルロビーで全員が揃いコンビニで弁当等を購入して厳原港へと向かう。
すでに福岡からのアングラーも船でタックルの準備をしており、挨拶を済ませてイザ、沖に向かう。

最初のポイントは厳原港前。港を出てポイントまでこれまた5分。90mラインの瀬にヒラマサが付いており、それを狙う。
前夜までかなり風が強く気温も下がり、時化で船も出ていなかった。だから最初「荒れてるだろうな…」とドキドキであったが、意外や意外。ベタ凪で無風。ウネリが少し残っている程度である。
これは面白いぞ。そんな気持ちでジグを投入する。ジグは水深90mなので最初は200gのガミーをチョイス。ストレス無く落ちていく。着底を確認ししゃくり始めるのだが…。

全くジグに潮が絡んでくれない。嫌な感覚がロッドからすぐに伝わって来た。
さあ、どうしよう…。潮が動かないと釣果が伸びないのは通い詰めている対馬なだけによく分かっている。
ノリコとして頑張ってる長男の拓也君が「慶さん、潮動かんでしょ。0.2ノットだよ。」と申し訳無さそうに教えてくれた。それでも魚探には反応が多く映るので、交通事故の様なヒットを期待するしかない。

他のアングラーもあの手この手でしゃくるのだが、釣れて来るのはブリ族「ヤズ」ばかり。春田船長も頭を抱えている様子。
ポイントは潮の動かない厳原港沖からアガミ沖へと向かう。魚礁が点在する100mラインのポイントで冬の時期、ここには良型のブリ、ヒラマサが付くのだ。
100mのポイント。本来なら200gのジグで底を探る様にするが、そのウエイトは必要なく、160gで充分にボトムコンタクトが取れたのだ。ヤバいなぁ。ここの潮が動いていないじゃん。

天候が気持ち良い位晴れ渡っており、これで潮が流れたらどれほど気持ちよく釣りが出来たのだろうか。
しかし、船は流れずでさらに風も無風であったので船の排気ガスが船内に回り出す。ひとり減り、ひとりまたキャビンへと…。
船酔いしはじめたアングラーが続出。風が本当になくて、排気ガスが後部からジワジワと漂って来るのだ。それにウネリでやられて船酔いに苦しむアングラー。

「慶、こりゃあかんぞ。どうするか、お前が決めろっ」と春田船長。
午前中からコマサやヤズは忘れた頃にヒットしてくるのだが、どのポイントに入っても釣れる気がしないのだ。

みんなに聞いてみる。「まだやりたい…」そうか、了解。もう少し頑張ってみることにした。
しかし、漁師の勘は当然するどく、その後面白いヒットは全く無く、5時過ぎに帰港となったのだ。

《1月28日 中潮 AM6時50分厳原港より出港 水温14.3度》

やはりこの朝も身体に寒さが刺さる様な朝であった。6時半にホテルを出発。まだ辺りは薄暗い。

前日の最悪なコンディションだったこともあり不安が過る。それでも一日経過しているので低水温化した厳原沖の魚も慣れてくれているのではなかろうか。そう思いたい。
ただ、朝の段階ですでに厳原町ホテル周辺で風が出て来ている。風が沖の状態にどう関係するか、少し心配しながらのスタートとなった。
ポイントは昨日と同じ厳原港から5分の厳原沖。90m前後の瀬から流し始める。ジグの投入からの様子では昨日に比べ、潮の流れを感じる事が出来た。
ボトムが取れ、しゃくり始めるとすぐに「ヤズ」が食って来た。「ヤズ」であるが、幸先良い。ひと流し、また次の流し、とポツリ、ポツリ!とヒットが船上で起き、スタートからアングラーの活性が上がる。

この状況を春田船長は「ポイントを変えよう。ヤズばかりだから型(サイズ)狙いに行こう」とアガミ沖へと向かう。

前日のコースと同じ様に船は移動する。ただ、明らかに昨日とは違うのが分かった。
ジグに潮が絡む様子。ジグがよく泳いでいるのが本当にわかる。そして風。風の向きと潮の流れが同調し、ポイントへの入り方がスムーズになる。これは釣果が上がる要素が揃っているのだ。さらに翌日まで冷え込んだ沖も安定し、低温での状況であるが魚もこの冷え込みに慣れたのだろう、ジグへの反応が良いのだ。

アガミ沖は100m平均の水深であり、フォール時からラインをしっかりとサミングしてラインコントロールをする。
そうすれば、フォール時のコンタクトも分かり易くなるし、ジグと潮の流れ方も把握出来る。この様な少しのフォローだけで釣果は随分と変わるのだ。

船はトモからポイントに入っていく。案の定、トモのアングラーから魚はヒットしており、これだけでも前日とは全く状況が違って来ているのだ。
小生、ミヨシでの釣りの為ジグの投入位置をズラして探る様にする。水深100mでボトムから20mまでが勝負と読んだ。

低水温時にも活性が高いブリ、ワラサ(ヤズ)とヒラマサをいかにして釣り分ける様にするか。
テクニック的な部分は「ヒラマサワールド」に今後紹介していくが、明らかに探り分けをすることで「ブリ」と「ヒラマサ」は狙い分けることが出来るのだ。徹底的にその術を練習した。

ヒラマサが主役。
主役をどう小生が動かすメタルジグに飛びつかせるのか。これが面白いし難しいし考えなくては釣果に結びつかない。「偶然の一尾」はあるだろうが目的としている魚にターゲットを絞り、その他の魚を避けてジグを操作することは水深(層)だけでなく、ターゲットの小生と行動を把握しておかなくてはならないのだ。

これが「冬の時期に徹して練習するヒラマサゲーム」と言えるし、こうしてはるばる遠く対馬まで来て学ぶこと。
ブリクラスも何発が同船者に出た。もちろん小生もキャッチ。フックアウトしたが、明らかに良型のマグロのファイトを30分以上やっていたアングラーも居た。

「ヤズ」は100本以上リリースし、それでも「ヒラマサ」だけにターゲットを絞り込んでの2日目の対馬は前日とは真逆なほどのコンディションでアングラー全員が楽しんだのではないだろうか。

低水温時での攻略。ブリ(ヤズ)との混生状況での釣り分け。潮の動かない状況下の探り。潮と風が同調したベストコンディション時のヒラマサへの集中力。これらが今回の釣行で練習した課題であり、これらを「引き出し」に積め、来るベストシーズンに望みたいものである。

今回参加したアングラーの皆さん、お疲れさまでした。

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keitanhiramatsu