【神奈川県柔道小学生全国大会予選】(県強化選手選考会)白熱した小学生に涙。
「吉原道場 平松君」係員の先生に呼ばれた。白帯を渡され締める次男…。
小6軽量級クラスの試合は90人を越すエントリー(96人)であり、その各ブロックには有名道場の県強化選手らが犇めいている。
1試合目は不戦勝だったので実際闘う試合は64試合目。
本人、集中を切らさない様にずっと試合場で対戦相手をチェックしていた。普段なら、他道場の同級君らと笑顔で話したり、ふざけ合う姿もあるのだが、今回は明らかに違う様子が見てとれる。
次男が呼ばれ、試合場に向かう。ちらっとこちらを見る。小生は「頑張れ!」という声を殺して大きく頷くと、次男もキリッとした顔で頷く。しっかりと礼をして試合場に入っていった。
「始め!」試合が始まった。
小生は吉原道場師範と一緒に次男の試合を見守った。どのような仕掛け方で攻めていくのだろうか。目で追いながらもiPhoneで動画を撮影する。
【2回戦】試合動画https://youtu.be/nM-GheZNiDc
動画をyoutubeにあげる。
1回戦は不戦勝。少し離れた位置で女房も応援していた。甲高い声で技だしのアドバイスが飛ぶ。左組み手なのでケガをした肘がうまく使えない。でもそれを出さない様に組み手と体捌きで相手への圧をかけていく。
相手も有名道場の選手で簡単には技だしさせてもらえないのは試合が始まってすぐにわかる。気持ちは前に前にと出ているのがわかるが、明らかに練習不足が見て取れる。
1分を過ぎてから押され気味になってきた。得意技が出せない状態で体力も落ちている。そんな状況でありながらも相手が内股を打ってきた時にうまく体捌きで透かし「技あり」流れて「抑え込み」初戦を1本勝ちにておさめた。本当に見てる側がドキドキした試合であった。
【3回戦】試合動画https://youtu.be/sKh24j3504g
係員の方から赤帯を渡され、腰にしっかり巻く。相四つで組み手を使った柔道がさせてもらえない。
両袖を決められ動きを封じられた時の打開策は八巻先生から教えてもらったきり方で上手く自分の組み手に繋げていく。
1分を過ぎ「足出そう」思わず声に出てしまった小生。本人にその声が伝わったのだろう。相手がハスの位置になった時にタイミングよく足払いを出し、ポイントにはならなかったのだが、この1発が3分の流れで勝敗を決める技となったのだろう。
足技しか頼れない状況で足技で確実にポイントを作る。褒めてあげたい場面であった。
【4回戦】試合動画https://youtu.be/uBM5IqHEYYM
相四つ。本人かなりこの相手には意識していたようで、これまでも勝てた事の無い相手だと女房からは聞いていた。
名門道場らしく、見ていて気迫が違う。また組み手も上手くリードされ3回戦同様に技出しを止められてしまっていた。
怪我復帰後から練習し始めた逆技が全く出ないのは3分と言う試合時間に対し、3週間も練習が出来ていなかった結果であろう。
いつもよりも動きが少なく釣り手を庇い始めていたのが見て取れる。それでも本人からの後談であるが大内刈は狙っていた、との事。
技出しが少ない代わりに、相手の位置を試合中で意識して狙う姿は『上手い‼️』と思えた。立派な勝ちである。
【5回戦】準々決勝 試合動画https://youtu.be/1n96pyGAeqQ
ケンカ四つ組み手の相手。
本人は相四つ組み手よりも好きだと前から言っていたが、スタートから押され気味。寝技攻防は稽古出来ていないのが道場全体に言える事であり、指導者側ももっと寝技強化を意識していかなくてはならない、と反省。
今回の試合で肘に負担が掛る背負投は封印したのだが、やはり出てしまった。打込み稽古も出来ていない背負投が出てしまったのは本人も焦っていた証拠だろう。やられるべくスタイルで、やはりやられてしまった、と言えば良いのか。
この試合は本人怪我を恨みたいはず。足技もなかなか出せず、ケンカ四つ組み手からの試合展開が雑であったと思う。反省材料にして、克服していきたい。
【神奈川県柔道小学生全国大会予選】(県強化選手選考会)は5位入賞にて終わった。試合動画を長男の高校時代恩師に送り、アドバイスをいただけました。天にまた練習しよう、と嬉しい言葉も添えられおりました。
動画見ました。
だいぶ色々と上手くなりましたね。足技、両方の小内刈りで相手の動きとめながら組手やったり引き手もしっかり伸びてて相手の釣りを殺せるようになりました。背負いと大内刈りの連携も使えてますね。背負いも後ろさばきできかけてきてます。
ちょっと肘が壊れないか心配ですが。あと受けの姿勢も腰を落として胸を張る動作が掛けられた時にできてます。
一回戦ではその姿勢から内股すかしまでできてましたね。素晴らしいです。動画見ていてもっと背負いをかけたいなら釣り手をたくさん大きく振って動かすと流れで背負いをかけられると思いました。
あと寝技は三角の受け方と足抜きを勉強したほうがいいかもしれません。
本人にお伝えください。遅くなってしまいすみません。
※内容等、一切触らず掲載しております。
次男の動画を観てもらい、指導して頂いてきた先生からの感想です。小生も頷くように読ませていただきました。
「小生より、ずっとずっと次男の柔道を知ってくれている。」そう感じたのが正直なところです。
日々共に家族として暮らし、柔道は道場での指導者と生徒。この関係はこれから先も当然続いていく事になるでしょう。
小生は子供の頃、柔道が本音を言うと好きではなかった。厳しい道場での練習が嫌で嫌で仕方なかった。1日でも休みたい。1分でも楽をしたい。一瞬でも気を抜きたい…そんな道場環境での練習でした。
次男と自身を重ね合わせると次男の前向きな姿勢は本当に頭が下がる。
小生のところに試合を終えた次男がやってきた。いつもなら涙を流しながらの負け報告なのだが、今回は違っていた。『お父さん、寝技をもっと練習するよ。足技も練習したい。試合出してくれてありがとう。』この言葉には驚いたが驚くよりも嬉しさがいっぱいの小生でした。
【第1回全国共済カップ 神奈川県柔道小学生全国大会予選】(県強化選手選考会)はベスト8の5位入賞で終わった。
本人なりに出来る限りの最全を尽くしただろうと思える。ただ、これで終わりではない。この先は団体戦もあるし、他の試合も小学生時代にまだまだ残っている。更に中学、高校、大学と長男の背中を追って頑張ってもらいたい。
『今じゃないんだよ。これからはもっともっと稽古は大変だし、強豪相手に立ち向かっていかなくてはならないんだよ』そう伝えようと思ったが、またのタイミングで二人で温泉にでも浸かりながら話してみたい。
今は「よく頑張ったね。」と褒めてあげ、仲間の応援を徹したのでした。
【追記】
次男は今年の神奈川県ジュニア強化選手として選ばれたことの連絡が2日程前に道場師範より連絡がありました。
これまでたくさんの先生方にご指導いただき【感謝】ばかりです。ありがとうございます。
これからも楽しく伸び伸びと柔道稽古に励んでもらいたいと思うばかりです。