【韓国・金浦国際空港】トランジット時に床屋でマッサージ。「展開は『ケンチャナヨ‼️』なの?」
2004年頃だと思う。随分と前の出来事なのだが、これだけは驚いたので今だに鮮明に覚えているのだ。
韓国へは何度も通っていたから「まさか!」と言う体験をしたのだ。
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今はとてもきれいで広く設備も整った仁川国際空港であるが当時は金浦空港からのドメスティック線への乗継ぎで立ち寄っていた時代。
金浦空港に降り立つとなぜかキムチの匂いが空港内でしていた記憶が強く正直あまりよい印象はなかったのだ。
金浦空港は本音パッとするような華やかな空港ではなかったのであまり好きではなかった。しかし金浦空港から次の街までの便は乗継ぎにかなり時間があったので私は空港内にて待つことに。
しかし時間が結構あり、しびれを切らして離れにあったマッサージへと向かったのだ。
財布には幾らかウォンも入っていたので心配はない。トランジットは他国からや他県からの入国する仲間を待つのでかなりの待ち時間となったのだ。
私は学生時代の怪我で脊椎を損傷しており、それが原因で極度の肩凝りに悩まされる身体であり、適度な運動に合わせて適度なストレッチ、マッサージがどうしても必要な不経済な身体なのである。
成田空港から金浦空港まで大した離陸移動時間ではなかったが、これからまだまだ続く長い旅を控えて身体を労わりたかったのであった。
また日本よりも明らかに物価が安く、安価でしっかりしたマッサージが受けられる事も分かっていたので、金浦空港に到着したら兎に角マッサージを探したかったのだ。
金浦空港で韓国現地のコーディネーターと合流し、その旨を明かす。
「ダイジョウブ デス。アリマス。イキマシュウ。ケンチャナヨ」とコーディネーターはとっても離れた場所まで私を連れて行ってくれるのだ。
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カートには大きなリモアのスーツケースと釣竿がたくさん積まったバズーカ(釣竿を入れる太い塩ビのケース)が載せられ、それを押しながら旅行客がまず使わないような空港内でも隅にあるエレベーターに乗り、3階で。
降りて驚く。低い天井のそこは、なんとも言えない、まるで空港職員が利用する様な食堂の一角にある理髪店の前で止まった。
「ココ、マッサージ アリマス。」日本人からみたら、完全に床屋。中をチラ見しても、大きな鏡と床屋椅子がドカンと設置され、何台も鏡と向き合うカタチで床屋椅子が並べてあるのだ。
「もしかして、場所がないから、ここで派遣のマッサージがやってくるのかな?」ちょっぴり興味が湧いてきた。
世界各国に旅した時、必ずその国のオーソドックスなスタイルのマッサージを受ける様にしている。
パプアニューギニアではバナナの葉が敷かれた煙臭い部屋で受け、フィジーではバンブーベッドに寝かされ焼いた石を使ってホットストーンのスタイルを体験。インドネシアは安物オイルをふんだんに使うマッサージの定宿があり、タイは5時間コースの花お風呂まで入るゴウジャスマッサージ。台湾は露店で足指先が千切れるかと思った激痛足裏マッサージ、カンボジアでは幼女が登場しダッシュで逃げ、シンガポールではマッサージするおばさんが二人の帝王になったマッサージ、ニューカレドニアではイギリススタイルのセラピーとやらで、なぜる触るだけのナメたマッサージだったり、とまだまだ続くとダルイのでこれ位にしとくが、この数倍はマッサージだけでもある微妙な体験(笑)
まあ、マッサージひとつにしても勝手に私が日本基準を作り上げ、それに当てはめてあの国はどーだ、この国はあーだ、とホザイているだけなのであるが。
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さて、赤と白がクルクル回る日本と同じポール目印の床屋内に入り、コーディネーターが中の番人さんに話を付けてくれている。
何を話しているのかはわからないがハングル語でやりとりする中に、やたら「イルヴォン(日本人)、イルヴォン(日本人)!」と言ってるのだけはしっかりと聞き取れていた。何を話しているのだろうか…。
まあ、雰囲気は華やかではないがここも国際空港。ぼったくられるようなことはないだろう…最悪、コーディネーターにSOSすれば良いのだ。
コーディネーターは私の大量の荷物を預かっておくから後はマッサージしてこい、と言って床屋内には私だけになった。
理髪しているのはこの人かなぁ?と思う、女優の桃井かおりさんに似た40過ぎの気怠さが見えながらも何か色気のある熟女な人が私に理髪台に座れと腕でジェスチャーをして示した。
言われるがままに、仰向けの状態で上着を脱ぎ、Tシャツだけになる。顔には蒸しタオルがのされ、デニムジーンズも脱げ、と手で合図がされた。
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言われるがままに。
蒸しタオルで顔を蒸されており、まずは頭皮マッサージみたいなのから始まった。頭のマッサージってなかなか気持ちが良い。仰向けの状態で頭側からグイグイ頭皮マッサージをやってくれる。「(桃井かおり似)かおり姉さん、やるねぇ」めっちゃ気持ちが良い。そのまま頭皮が終わると顔面を様々な方向から揉み伸ばされ、押され、引かれてのマッサージ。
更に腕肌が白く餅っとしなやかにした上腕全体を使い、ゴリゴリに固まっている首筋から肩にかけて、仰向け状態でありながら理髪台なだけに台と私の背中側に隙間を広げながら指先と拳でグリグリモミモミやってくれるのだ。
「かーいーかーん」
薬師丸ひろ子さんが演じた「セーラー服と機関銃」のあの名台詞を発してしまいそうな気持ち良さ。
「ここ、アタリじゃん!やったぁ」直感に嘘はなかった。これは上手だ、と揉まれ慣れしている私はスタートから嬉しくて仕方がない。
身体がニヤニヤしているのがわかる。それから理髪台の上で右横に向かされ、首筋から肩甲骨周りを徹底的に揉みほぐしてくれている。
これでもか!と言わんばかりに肩甲骨の裏側まで指を入れ、グリグリと私をイカしてくれるのだ。
右横に向いて、左側を腰まで長強烈に徹底的にほぐしてくれる。デニムジーンズを脱いでおいて良かった。
腰なんかもホント気持ちが良い。
続いて反対側に向きを変えられて、右側攻撃。もう、よだれダラダラ状態なほど。
女性のマッサージ師さんは指が鍼のように筋肉を刺激してくれるので私は男性の力任せなマッサージより好きなのだ。
細部までしっかり凝りを追求していく指先。凝りに到達してからも、更にその凝りを指先で強く弱くしごくように刺激してくれる。
「何という、上手さだ…」この文章を書いている今も、あの気持ち良さに背中が疼く。今すぐ施術してもらいたい程。
身体を一度仰向けに戻し、脚側にかおり姉さんは移動。顔にかけられたタオルが落ちたのであたりを見ると、少し最初のイメージとは違う室内雰囲気。
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理髪店なのに、理髪台に合わせてカーテンが引かれていたのだ。当然、私もカーテンで囲まれている。
「へぇ。こんな風になるんだな、床屋と施術はセットなんだ…」と勝手に納得。
ヤケに色っぽいかおり姉さんは新しいタオルを顔にかけてくれるのだが、まあコレが見事に無愛想。
俺の事、そんなに嫌か?と聞いてみたくなるくらいに無愛想なのが少し寂しかったのだが施術のテクニックはウナギ穴、ドジョウ千疋(全て、昭和ネタか?)バリにアタリであったので気にしない。
髪を後ろに無造作にたくし上げうなじがみえるかおり姉さん。愛想なく、黙々とモミモミを続けてくれている。太ももまでがっつりマッサージしてくれ、再び頭側へ。
今度は両胸を揉むのだが、ちょい気持ち良さが違う。男性もオッパイ(胸筋)を揉まれるとちょい気持ち良い感じになる。
乳首を軽くつねられたら、キュンとしてしまった(笑)
その流れで、お腹だ。肋骨の下から胃袋?腸?をグニュグニュと掴むように触り続ける。
上からも掻き回される様に揉まれ、下からは押し上げられる様に、右横、左横からも容赦なく揉み回され…オナラが何度も出そうになるのを我慢するのが必死であった。
最高に、気持ち良い。
背中は揉まれた後からポッカポッカとして血流が良くなっているのがわかり、重かった腰は両脚を徹底してほぐされたから軽い軽い。
いよいよフィニッシュか、寂しい位だよなぁ。もっとやってもらいたいと思いながらも紙コップにトウモロコシの匂いがするお茶を渡され、飲む様に勧められた。
終わりか。トウモロコシ茶を渡された時、かおり姉さんの顔が少し優しく見えた。ギッチリとニコリとはしないのだが、なんとなく優しい顔に変わっていた。色気を感じる。
熱々なトウモロコシ茶をふうふうしながら飲む。紙コップでは指先に熱さが伝わり飲みにくい。スッキリとしながらももう少しボーっとしたい瞬間がそこにあった。
そろそろトウモロコシ茶を飲み干すぞ、と言うタイミングでかおり姉さんがまた、新しい蒸しタオルを持ってきてくれる。
顔を拭いた。サッパリ。そのタオルをかおり姉さんに渡すと頭を下げさせて、また仰向けの状態になる。
されるがまま、成すがままの流れで仰向けにらなり、さあ次は何が始まるのか、と驚きと期待。
するとかおり姉さん、太ももからトランクスの隙間に指を挿入し、なんと!なんと!オイラの『慶太郎様』を握り出したのだ。
少し冷たく感じたかおり姉さんの餅っとしながらも鍼の様な指先。慌てて起き上がる。
かおり姉さんが握る手を離し、私から一歩下がる。私は顔を横に振り、その先に繋がりそうな行為にストップをかける。
かおり姉さん、すぐに招致し、私が顔を拭いたタオルで自分の指先を拭きながら『シャッ‼️』と無愛想にカーテンを開けたのだ。
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「カーテンは、まさかその為か…?」待合室みたいなソファーには細いタバコを吸いながら紙コップでコーヒーを飲んでいるコーデネーターが座っていた。
「オワリマシタカ。ヨカッタ、ヨカッタ、ケンチャナヨ」的な発声でコリアン床屋スーパープレイは終了となった。
あまりにもショッキング。金浦空港と言えど、国の顔ともなる国際線も乗り入れる大型空港。
そんなところで『ケンチャナヨ』行為があるだなんて、私はなんだか「ケンチャナヨ」な感じであり、コーデネーターがもしいなければ、その先どうなっていたのだろうか、と仲間達と合流し次に搭乗した機内でひとりモッコリしたのでありました。
●韓国渡航回数:数え切れません
●国内通貨:ウォン