【平松慶が感じた流行サクラマスジギングタックルについて】得て感じたままの意見。

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【平松慶が感じた、流行のサクラマスジギングタックルについて】得て感じたままの意見。

今年に入り、初トライしたジャンルに「北海道サクラマスジギング」がある。

このジャンルは以前から面白いからトライしましょうよ、と声を掛けられていたのですが、正直なことをいうと「寒いのが苦手で、どうしても気が進まなかった」と言う部分があったのです。隠してもしょうがない。本心をまず伝えておくことで、のちにその事が他から知れ渡ったとしても、気持ちは楽。そう、寒いのが苦手で避けてきたのです(笑)。

しかし、スタートというのは、些細なきっかけであり、まさか本当に自分がサクラマスジギングをするのか、と疑った程。タックルもないし、その前に冬の北海道で釣りをする服装がない(笑)そこから揃えなくてはならず、益々腰は重くなるばかりであったのです。

そんな状況でメタルジグを販売していた際、北海道のアングラーがガミージグの動きに着目し、サクラマスジギングに合う季節限定のご当地カラーを立案してくれ、それが北海道で大当たり。

これまで「カラー」としてはあっても、そのカラーの根拠までは伝えきれていなかった「フラッシング集魚効果」をきちんと唱えて注文取りをさせて頂いた時点で「北海道でサクラマスジギングをしないと、こりゃヤバいなっ」そう感じたのです。

もう逃げられないところまで来ちゃった感満載で、いよいよ「年貢の納め時」とばかりに「まな板の鯉」になり、準備を進めたのでありました。

服装は、YouTubeでも公開している通りで、北見エリア在住の加藤達也氏監修ウエアー事情をそのままのカタチに。

そしてタックルはどうしても手慣れたスピニングタックル(ヒラマサ連載以前の私は実はずっとベイト派だったことは、あまり知られていないでしょうね)で狙いたかったけど「郷に従え」とまずはカウンター付きベイトリールをチョイス。

カウンター付きベイトリールは、大昔に釣具屋の船釣りの研修で学んだ時以来。コマセを振りながら棚を決め、そこで誘いを入れながらマダイなどを釣っていく…という、猛烈に今とは想像もつかないスタイルを学んた時位しか必要ないと決め付けていた。

それが必要に…となったのだ。まあ、準備しよう。

そしてロッドだ。メタルジグの操作性重視、というレクチャーを受けたので、ミディアムからのリフト力を意識し持ち合わせているロッドを進められるのだが、そんなロッド、私の周りにはない(笑)。

ピュアフィッシングからリリースされているタックルの中から選択して、サクラマスジギングに代用することにした。それで後に「十分じゃん、これで」という自身の意見まで繋がってしまったほど。

ロッドに関しては、それぞれ使い手の感性もあるので、一概に「これが絶対にいいよ」とは私は言わないことにしている。言い切ってしまうと、それ以上の釣りバリエーションがなくなったり、道具の許容範囲に釣り方が支配されてしまうのだ。

だから、それに近い道具を選択することは良いのだが「右向け、右」はしたくなかった。恥を掻く事も慣れている。私なりの「現代風サクラマスジギングタックル」は※テーゲーな基準で選択したのであった。これはベイトタックルもスピニングタックルも一緒の選考基準です。

《平松慶の現在使用している北海道サクラマスジギングタックル》
●スピニングタックル ロッド:AbuGarcia ソルティーステージ KR-X SSSS-673SLJ-KR攻め リール:AbuGarcia Revo ALX THETA 3000SH
ライン&リーダー:サンライン PEジガーULT8本組 1.2号&松田SPブラック フロロカーボン5号
●ベイトタックル
ロッド:AbuGarcia ソルティーステージ KR-X SXLC-603-120-KR
リール:AbuGarcia MAX DLC ハイギア 右巻き

ライン&リーダーとフックについても、少し感じるものがありました。ラインはPEライン1.2号を使用。これは素直に受け入れたのですが、リーダーは私は「松田SPブラック フロロカーボン5号」を使用しています。

最初の白老港から出航した太平洋側でのサクラマスジギングで、ピンク色をしたSV-1というリーダーを使用。これは北海道サクラマスジギングのスタイルで一番使われているリーダーだとある方面から聞いたからです。

言われるがままを使用して私なりに感じたことは、水温が低い状況下で張りがあり、硬さを強調するための生産工程がなされているフロロカーボンラインを敢えてなぜ、この場面で使用するのか。

フロロカーボンの原子の構造を考えると、水温が低下している状況でメタルジグを操作させる際に必要なしなやかさを演出するのに、フロロカーボンの本来持つ「張り」がジグの操作や動きに影響し、PEラインとのマッチングにズレが生じると思いました。

これを回避するために、ナイロンリーダーなのか、フロロカーボンリーダーなのか、を考え、ナイロンリーダーは冷水域による強度の劣化が著しいので選考却下、としナイロンラインのしなやかさとフロロカーボンラインの筋肉筋のような強靭さを取り入れたかったからです。

同船者の中でリーダー部分から突如、切れる症状を何度か見ました。これは私が思うに完全に低温域による製品劣化破断。強度限界値が冷水域での域を超えているからです。

私はスピニングタックルでその寒さの中でメタルジグをキャストしてフロロカーボンの冷水域での強度低下を体験しました。ものすごく簡単なことであるのですが、その理論は伝えられていなかったのでしょうね。

ですからしなやかさを最優先した「松田SPブラック フロロカーボン5号」に結び直しての実釣テストで驚くほどの試用感の差を得る事ができました。

また、メタルジグに付けるフックについても自論を感じています。

メタルジグの上下にダブルフックをつけるセッティングスタイルが主流となっていますが、私はこれまで一度も上下のダブルフックを付けて釣りをしていません。

人のセッティングしてあるタックルでダブルセッティングでのジグを使わせてもらったことはありますが、その時に感じた「操作側のストレス」がダブルフック上下スタイルに感じたのです。

また、各メーカーがリリースしているフックチモトの細いセットフック。これ、なぜここまで細くしないといけないのでしょうか。

アシストフックのそもそもの考えとは真逆な意味を細いチモト糸は成されていて、メタルジグから間合いがあるからこのアシストフックというフックセッティングが理論付けられているのに、わざわざジグを抱く、ジグに引っ付く様なチモトで魚(サクラマス)を狙わなくても…と感じました。それも上下で(笑)。

細いチモトを使う理由の考えに、捕食する際に吸い込む様な口の使い方をする魚への必要性が、細いチモトの理念であり、じゃれ合う様に威嚇にも取れるバイトをしてくるサクラマスにはジグとの間合いがあった方が、私は好んでしまうんです。勝手な想いです。

明らかに、理にかなっているゲーム性の高いスタイルならば、理由もわかりますが、これなら引っ掛け釣りの応用、そんな考えも思っちゃうのです。

ある程度、メタルジグとフックとの抱かない、くっ付かない設定が私の持論では必要なんじゃないか、と思い、青物などのジギング用フックでカルティバ、シワリWの3/0.4/0を使って見たところ、ジグのアクションはバックスライドだろうが、ウォブリングアクションだろうが、抜群のヒット率でサクラマスをキャッチする事が出来ました。

ですので、ここに書いている文章はあくまでも私が少ない経験で得た、自身のタックル紹介とそのタックルに関する自論であり、これを推奨する気もないし「郷に従え」から得た、勝手なアレンジ。

しかし、競技性の高いサクラマスジギング(…だと私は感じたのですが)なのでもっともっと繊細であり、驚くような技法も出てくると思います。

ベイトタックルが中心であった北海道エリアでのサクラマスジギングですが、スピニングタックルでもYouTubeで公開して観て頂いた通りなので、この市場は益々盛り上がっていくのではないか、と感じています。

パタゴニア Photo: Barbara Rowell

いま、サクラマスに対するタグ&リリースも動いています。

海水面で釣る対象魚であるので、サクラマスの行動ルートはとても知りたいのです。こうした調査事情もすでに私は動き始めています。事務局に確認し、どの様な処置で対応していくかも、ご指導いただきました。

それほど面白さ、ゲーム性の豊かさを感じた釣りであり、もっともっと広めてたくさんのアングラーに満足してもらえれば、という想いからの動きです。

あくまでも、タックルの話は、私自身の考えです。これが絶対でもなく、こんな意見もあるんだなっ的な考えで思ってもらえれば、幸いです。

《平松慶の現在使用している北海道サクラマスジギングタックル》
●メタルジグ:K-FLAT KEI-JIG 150g シルバーピンクライン/グロードット(プロトカラー) フック:カルティバ シワリツイン3/0

※テーゲー、とは沖縄の方言で「適当な。そこまでこだわらない。」そんなイメージの方言です。私の好きな方言です。

パタゴニア

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keitanhiramatsu