【おじさん’s柔道時間2022】今年もスタートしました。足したら何歳⁉️
一昨年頃から湘南宮本塾の柔道場をお借りして、おじさん達がひと目を気にして汗を流しています。
「尿酸値いくつ❓」「次の健康診断は⁉️」「こんな薬飲んでるよ」「ここが痛くてさっ」そんな話をしながらスタート前にサポーターやテーピング、バンテージなどを身体に付けながらの長い長いアップから始まる。
柔軟体操はそりゃあ長い。歯磨きをしたりするのも念入り。それはみんなが「おじさん」だから。
おじさん達は高校生や中学生の打ち込みなどにも身体を貸す。若手が20本やってもおじさん達は受けるだけ。
若手の連続技の約束練習を受けてもおじさん達は受けるだけ。連続技からの持ち上げ練習をしても、おじさん達は持ち上げられるだけ。
乱取りまではなるべくエネルギーを使わずに、身体をほぐす様な動きを重要視して反復稽古を身体で受け止めるだけ。
それだけで額からじわぁ〜っと濃度の高い分泌物が流れ出し、若手よりも身体の温まりが速い感じがしている。
「おじさん’s」はそんな動きなのだ。
乱取りが始まった。若手は活きがよく、ファーストからガンガン始める。
おじさん達は、そんな動きを見守ったり、受けながらも頭の中はまだ柔軟体操的に身体を使っている。
でも。しかし、おじさん達の乱取りは一度始まったら長い。
組手を切ったりした細かな動きよりも、ギュッと握った引き手と釣り手を上手く使い、無駄な動きをせずにグワっと若手を投げてしまう。一度組み合ったら、引き手の位置くらいかなっ、気にするのは。
しかし、大技を仕掛ける一瞬は、まるで消える位の速さで技に入り、バゴーンと若手を投げている。
再び黙って細かな組手はせずに、ジワジワと若手の柔道衣をずらしたら、バコーンと技に入り、バシューンと投げている。
おじさん達同士で闘う事も多い。
最初はニヤニヤしながら組み合い、そこからはテクニックを出し合ったり今のルールなら指導を3つも4つもくらう程、相手の息を感じながら得意技を出す一瞬を探している。
おじさん達は、たまに大学生や実業団所属の現役性ともやったりする。
大人現役生はやっぱり強い。スタミナがある。巧さもあり、チカラも半端ない。それを吸い取る様な技術でおじさん達は何なく乱取りをこなしてしまう。
気付くとスタート時は若手ばかりがギンギン乱取りをしている姿が目立っていたが、20本を超えても乱取りで畳に立っているのはおじさん達。
これが「おじさん’s」のスタイルであり、「おじさん’s」の凄さだと毎回感じる。
私は「おじさん’s」の中でも体力も経験も少ないので途中で息が上がってしまうが、本物のおじさん達はガツガツ乱取りを続けているのだ。これが「おじさん’s」。
大学生とやろうが、おじさん同士でやろうが、中学生なんかと相手してあげようが、長く乱取りを続けられる魔法にかかったかの様に乱取りを続けられる。これが「おじさん’s」であり、たまにしか出来ない柔道時間を満喫している姿なのだ。
今日も長く長い乱取り時間に満喫してきました。
激しく乱取りしている現役生の中で地味に稽古を続ける背中が光っていた、我等「おじさん’s」の姿がそこにありました。
湘南宮本塾の皆さん、毎回道場をお借りして本当に有難うございました。また来月ゲリラ的にお邪魔させて致します。感謝です。
ちなみに、稽古が終わってからの畳を起つまでの時間は「おじさん達」が1番遅いのも、特徴的である。