【京都の台所、錦市場へ】あれっ、ここは何処なんだ?観光地に…。
インバウンドで2024年に日本へ訪れた外国人はおよそ3,310万人。これは2023年比131.3%で過去最高だとAIで調べたら言っていた。為替相場の事もあるのだが、これは入国し過ぎでしょと思ってしまう。
私の仕事がインバウンド需要でウハウハならば、絶対に文句など出ないのですが、特別需要もなく、そして少し羨ましくも思いながら近年の外人訪問者をハスから見てるのです。
それにしても海外観光客が多い。実家の鎌倉(小町通り)なんかを見ても、コロナ前はこんなに外人いなかったぞ、と思いながら今の様子を見ています。
横浜中華街も外人ばっかりだし、大阪心斎橋に行った時もいっぱいだった…。きっと都内なんかは溢れる程になってるんだろうなぁと思っていたタイミングで京都帰郷。
寺院などは間違いなく外国人観光客は多いのが予測していたので、それなりに覚悟はしていましたがまさかこんな状況だなんて…。
この日午前中は長男、次男坊らを出身大学柔道場に連れて行きましたが、部員さんは不在。そのままお墓参りを済ませ、子供達からのリクエストもあり京都市内へと。
おばあちゃんもお正月の食材でも見ようかしらとなり、河原町に出向きました。
国道9号線から五条通。なんとなく懐かしいコースです。20代の頃に勤めていた釣具店で商品移動を毎朝していた際に洛西から北山まで向かうコースがこのルートでした。
また当時、まだ結婚していなかった妻が五条通付近に勤めていたので、通勤のタイミングでお互い時間を合わせて手を振ったりした淡い思い出も蘇ります。
懐かしさを感じながら大丸百貨店を越え錦市場近くのパーキングに到着。タイミングよく2台の車が停められて家族で錦市場へ。
次男坊はおばあちゃんと一緒にはしゃいでいる。なんとも微笑ましい様子。錦市場入り口になると、恐ろしい程の人の群れ。錦市場は京都の台所と言われた時代が私のリアルであり、たくさんの人が京野菜などを買い求めに来ているのだろうと思っていた。
進まない人の群れ。これだけ賑わっているのは、やっぱり京都の凄さだろうと思っていたのは入り口手前まででした…。
そうなんです、市場内に進めないのは、観光客の密集だったからなんです。
オシクラマンジュウに近い動き。左右で行き交う人々。その人々は皆、異国人ばかりであり、日本語が聞こえてくるのは、売子の人の声だけで、周りで交わしている会話は全てに近いほど多国語ばかり。
「錦市場って、なんか変わったぞ」これが率直な意見でした。
お客さんの柄も変わってしまった以上に、これまで売られていた商店街内の食材も全く変わってしまっていた…。あらためて「錦市場が完全に変わってる」と。
この時期、お正月用のお節料理に使う食材が中心に販売されていた雰囲気はもう見当たらず、海外観光客が摘める様な串揚げやら、ちょい呑みやらの店ばかりが目立っており、そこに外人さんが群がっていた。
ハモや佃煮、ウナギに京野菜など変わらず商いされているお店が少なくて、派手に飾った外人さん目当てのお店がほんと多くて私達の様な古き活気のあった雰囲気を求めに向かった者たちは、間違いなく呆気に取られてるはず。
エビフライ1本700円…。キレイに串刺しされた衣を付けた海老さんがきれいに整列している。店の奥で揚げたてを食べられるスペースには外人さんらがお酒と共に楽しんでいる…。
こんなに錦市場は変わってしまったんだ…と落胆しながらも、これが時代なんだなぁと新しい錦市場の姿を見ることが出来ました。
外国人に不慣れなおばあちゃんは相当疲れた様子で、錦市場が変わった、とずっと言っていた。妻もお正月前に家族で買い物に来た姿はここにはもうない、と残念がっていました。
コロナ明け直後に来た錦市場はこんな姿では無かったが、今年12月にみた錦市場は、観光地みたいな、何とも言えない雰囲気だったのでした。
もう錦市場は、行かないかなぁ…、そんな気分になり「スーパーマツモト」で買い物をし、帰ってきたのでした。