【ジギングQ&A 平松慶がお答えします】シャローエリアを狙う「フラットジギング」について。
これまで、SNSを通じてのご質問や直接メールを頂き、わからない事を聞いてもらい、それを返答するカタチで「いいぶさ日記」でたくさんのアングラーに読んでもらえるよう、質問者の許可を得てこうして公開してきました。
今回はフラットジギングについてのご質問です。
質問者様からの直接な文章を使わせて頂きます。それの内容でQ&A形式にてお答えしてあります。
◆質問Q&A
こんにちは。
今回も質問がありメッセージさせて頂きました。宜しくお願いいたします。
昨年、以前質問いたしましたフラットジギングに一度挑戦する事ができました。おかげさまで5kg程のブリ、ヒラマサを釣る事が出来ました。
そこで今年もフラットジギングに挑戦して行こうと思いますが、前回のフラットジギングで気になる点があったので、まとめて3質問になりますが、宜しくお願いいたします。
ちなみに釣行するポイントは、15〜30mくらいの水深で船はドテラ流し。他アングラーの釣果ではキャスティングで10kgオーバーがよく出ているポイントで、そのポイントにてジギングで目標の10kgオーバーを釣りたいなと思っている次第です。
さて、まず今回質問に至った経緯ですけれども、前回のフラットジギングでいつもと同じ使用のアシストフック(自作)を使いました所、今までの水深のあるポイントではほとんどアシストフックがジグに抱きつく事がなかったのですが、前回のフラットジギングではケイジグ、ガミー共にアシストフックがジグによく抱きついてしまいました。
Q1)そこで1つ目の質問ですが、このジグにフックが抱きつくという原因は、以前質問致しましたリーダーにアシストフックが巻き付くと同じ原因なのでしょうか?
また、水深のあるポイントではならなかったのにシャロー域で良く抱きついたのは、水圧が弱い分、なりやすい現象なのでしょうか?
それともジグの操作具合からなるもので、操作具合で回避できるものでしょうか?
A平松慶■ジグの胴体部分にフックが抱く、巻き付くという現象は、いくつかの事が想定されますが、絶対なのは、ジグの先に繋がっているPEライン、もしくはリーダーにテンション(負荷)が掛かっていないからだと思われます。
水深があれば、その分PEラインに多少でも潮流の負荷が掛かり、PEラインが張られます。PEライン、リーダーが張られていれば、その分ジグへの動きの伝達も遅れ気味隣、ジグの単純なバタつきは軽減されます。これがシャローエリアであれば、そうは行きません。
ジグにはミノープラグのような、いわゆる抵抗を受けて動く「リップ」的なものがないのです。メタルジグはその個体のウエイトがダイレクトに動きと連動していくので、常にアクションをさせていくことが重要(動きを止めたら、沈みますからね)なのです。
だから潮の抵抗の少ないシャローエリアでのフラットジギングはジグの動き(操作)も大変になります。私もよく絡んでしまいます。
ここで絡まなくする手段は、アシストフックの作成時における小技で対処できます。2つ目の質問時にその辺りを返答いたします。
ジグとフックの抱き付きは、操作具合ではロッドワークで私は回避します。ラインスラッグをあまり作らない振り幅を意識しておき、ロッドティップで軽くジグを弾くようなアクションを重視。
これだけでも水深がそれほどないポイントでしたら、メタルジグは十分に動いているのでヒラマサなど、誘えられます。
Q2)2つ目の質問になりますが、抱きつき防止の改善の1つとして自作アシストフックを改良しようと思います。そこで、とりあえずフックサイズは大きくしました。
また、アシストフックについて色々調べていると、アシストラインを四つ編みにしたり、アシストラインすべてを熱収縮チューブで覆う作り方を見受けました。
作り的には抱きつきにくそうで良いと思ったのですが、使用した場合ケイジグやガミーには適しているのでしょうか?また、アシストフックを自作するにあたって、アシストフックのラインの太さや固さ(張り具合?)とフックとのバランスについて、なにかアドバイスあればご教授いただければと思います。
A平松慶■私は、抱き付き防止を意識して、熱収縮チューブをアシストフックのチモト部分に圧着させてのフックを作成してきました。
これは、ケイタンジグなど細くて移動距離も多いスライド系ジグでの抱き付きが一般的なチモト結束のジグフックではフックのゲイブにジグが突き抜けるような現象が多発し、ジグをフックに寄せない位置作りを徹底しました。
ジグの近くにフックがないと、フッキングに繋がらない。フッキングする為には、フックがジグに抱かない様にしてジグのヘッド部分付近に視点を置かなくてはならない。これが極論になりました。
ですので、ガミーやシャープ、ケイタンジグもドリフトチューンも、ジグのアイにスプリットリングをセンターとして入れ、そのスプリットリングにリーダーを結束してOリング、アシストフックを結束したOリングをそれぞれ通します。
そうすることで、リーダーを持ち上げた際、スプリットリングを中心(真ん中)に片一方はメタルジグ、もう片方にはアシストフックがぶら下がることになります。
そのアシストフックのチモトが熱収縮チューブである程度の形状が決められているのでチモトが柔らかくなりジグにまとわりつくような現象を軽減させられるのです。
ジグウエイトが150~200gでケブラー糸は20号、熱収縮チューブは2.5mmを使用しています。チモトとなる長さは4~5cmでジグの長さにより、調整しますが、ケイタンジグ200gでチモトが4.5cmに設定していました。
Q3)3つ目の質問になりますが、現在使用しているロッドはケイシャフトとガミーシャフトです。そこで、それぞれのロッドにはフラットジギングにおいてスラマー3ならば6000と6500hsどちらが適していますでしょうか?
フラットジギングのスタイル(シャロー域のジギング)には、それに合わせたベストなリール選択があるのかなと気になっております。
A平松慶■回収(リーリング)が速いのは間違いなくHSモデルとなりますが、ノーマルギアの4.7:1クラスでも常にラインテンションを意識しているようでしたら、ノーマルギア(金/黒モデル)でも良いのか、と思います。
ハイギアの選択は「掛けてから」の寄せが少しでも速くなり、ファイトの主導権がアングラー側になると思います。しかし、操作時はギア率の速さがアダとなり、水深が浅い場面でジグが浮き気味(スピードの速さで)になってしまうという懸念が持たれます。
ですから私はプラグで水深であるような場所で誘い出しするスタイルならば、間違いなくハイギアをお勧めしますが、フラットジギングのような「水深のない状況で、障害物をテリトリーとしたヒラマサを水中でくわす」という難しさについてはノーマルギアで「食わすこと」を最優先し、掛けてからはノーマルギアでロッドワーク(ケイシャフト)でガンガン寄せる、というスタイルを取ります。
フラットジギングには間違いなくケイシャフトが使いやすいと思います。フェイクレジュ63M、ボアヤダラットJ64M、と同じコンセプトでロッドテーパーを仕上げています。
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Q主人)お忙しい中、まとめての質問になり申し訳ないです。お時間の空いた時でよろしいので宜しくお願いいたします。
※石川県内アングラーより質問でした。
A平松慶■何かの参考になれば、幸いです。