実家の両親に「大学進学が決まりました」と長男が報告。
大阪の大学に柔道で進学するのでジイちゃん、バアちゃんになかなか会えなくなる…と、孫なりに気を利かせて鎌倉へ。
実家のドアを開いてまずは、アトリエへ。父親へ進路の報告を済ませ、母親にも。そんな報告に両親はもの凄く喜んでくれ、「お祝いに」とお寿司屋へ連れて行って下さったのだ。
私の父親は、日本画家で厳格な父なので、私自身、尊敬しているが、それ以上に今だ丁寧語〜敬語での会話…。
近くにありながら、その存在の大きさに、気を使ってしまうのだ。
私自身も大学進学は、京都へ柔道でスポーツ進学した。同じ関西エリアへの進学に私も本当に嬉しい。そんな話を父親としながら、お寿司屋さんでお酒を交わした。
《お父さんが慶にした事は、自分の息子に同じ事をしてあげなさい》
父親から、事ある毎に必ず言われ続けた言葉。
自分自身が親になり、その言葉通り、たくさんの事を親がしてくれた凄さをつくづく感じる。親の偉大さをあらためて感じ、大阪の大学に進学する息子を私も全力で後押ししてあげたい。
それが、私の親への恩返しなんだろうな…。
私は鎌倉の実家に帰ると、毎回緊張する。
日本画の絵具をとくニカワの匂い、画壇に這い蹲りながら作品を製作する父親の背を見ると、まだまだ自分自身の甘さに気付く。そして、胸が痛い。努力が足らないなっ、俺。
両親はこの日も、とにかく腹いっぱいお寿司を食べさせてくれた。親の偉大さと有り難味を実感した、久々の帰郷であった。
来月から、大阪生活の長男。文学、柔道、人生勉強、友情、どれも全力で頑張って来て欲しい。それが、まだまだ出来損ないの私からの願い。
私も全力で頑張らないとなっ。