【三重県営サンアリーナ】へ全国小学生柔道大会観戦。
金山駅から早朝で動き、三重県伊勢市へと向かった。近鉄名古屋駅から特急で五十鈴川駅まで1時間25分。そこで乗り換えて、【朝熊駅】へと向かう。
そう。
アプリで検索したらこの様にルートが出て来たので、その時刻に合わせて行動することにした。今回三重県に向かったのは、少年柔道全国大会に吉原道場の6年生女子が出場するので、応援に出向いたのだ。
全国大会に出場って、本当に努力したと思うし、その結果をしっかりと観てあげるのも指導者として携わった小生の責任。ここ最近は、吉原道場からは遠のいているが、この生徒との個別出稽古などはよく共にしており、しっかりと小学生時代の姿を目に焼き付けておきたかった。
朝6:50、名古屋駅から無事近鉄の特急に乗車。近鉄に乗る事自体、29年振り(笑)特急なので、席も指定席であり、車窓から見える景色をボンヤリ見ていたら、いつしか熟睡。
ハッと慌てて起きると、下車する駅の手前。危なかった。五十鈴川駅に降り、普通電車に乗り換える。
そこからひと駅なので、もう安心。しっかり応援してやるぞ、なんて気合い入れて【朝熊駅】に向かうのだが…。
なんだか車窓からの風景が強烈になってきた。どんどん深い谷間に向い走っている。おいおい、どんなところに体育館があるんだ?
到着した【朝熊駅】は、なんと無人駅。単線。自販機も無ければ、ひと一人いない。オマケにかなり強く雨が降ってきた。どうすりゃいいんだ?駅を降りたら、コンビニで聞くか。最悪、タクシーだな。
そんな気持ちで無人駅を出てみるが、更に唖然とさせられたのは…。何もない。ポツン、と公衆電話ボックスがひとつあるだけ。
タクシーも全くないし、そもそも、駅のロータリーが無い。『マヂかぁ〜💧』置き去りにされた傘などを見渡したが、当然ない。
とりあえず、ひと通りがありそうな所まで歩いてみるか…。トボトボ、キョロキョロしながら歩いてみるのだが、『全く』人と会わないのだ。困ったぞ。
雨は一向に止む様子は無く、降り続く。と、一台の軽トラックが走って来た。小生、無我夢中で軽トラックを止めたのだ。
『すみません。県営アリーナに行きたいのですが💧』軽トラックを運転していたおじさんに聞く。
『アリーナは、この山(山を指で指しながら)を越えないと無理だ』えぇ〜💧そんなに距離があるんだ…。
keitan『タクシーはこの辺りでひろえませんか?』
おじさん『タクシー?無理だな』
keitan『コンビニはありませんか?』
おじさん『無いよ、無い』
keitan『どのように行ったら、よいでしょうか…?』
おじさん『この道の突き当りを左に曲がって、右側に進むと山越え出来る。』
keitan『あっ、はい…そうですか…』
やけにおじさんは、急いでいた雰囲気だったので、お礼を伝えて、お別れ。
さあ、どうしようか。
ダラダラしていても、試合は始まってしまう。
気合いで歩くしか無いか。
雨の中、傘もささずに山越え開始。
民家の間の狭い道を抜け、山道に向かって行く。道は舗装されていた。軽トラック一台が通れる位の道幅をトボトボと歩いていく。iPhoneのマップを頼りに歩くのだが、雨がキツくてiPhoneが濡れちゃうから、カバンから出せないのだ。
山越えは、気合いで突き進むのだが、樹木が覆い被さり、ヤマビルなんかが落ちて来ないかドキドキ。更に『マムシ注意』の看板が至る所に立てられていて、もう堪ったもんじゃなかった。
速足で気合い入れて歩く。雨なんて、濡れたら拭けば良い。試合に間に合わないと!気持ちはそれだけで、山越えを達成。
やっと少し道がひらけたので、写メをパチリ。しかし、まだここから【三重県営サンアリーナ】まではかなりの距離。雨が降ってなかったら、ポケモンGoでも開いて歩きたかったが、ビーサンの足元はビッシャビシャで、上着もズボンもズブ濡れ(笑)
それでも、気合いで歩き続け、会場に辿り着く事が出来たのだ。
会場に到着し、持っていたタオルで拭ける範囲を拭き、選手の父兄に連絡する。まだ試合は開始されていなかったので、とりあえずホッとする。最初の試合は、6試合目(確か…)で、きっちり一本勝ち。次も勝て、ベスト8の成績を残してくれた。
道場から、アップやコーチで3人の先生が入っており、小生は父兄と試合を観させてもらった。
試合も終わり、帰路に着く。もう絶対に山越えはしないぞ、と三重県営サンアリーナからタクシーに乗車。行きの話をタクシードライバーに話すと、大笑いされ「あそこ【朝熊駅】から歩かれたんですか〜?山越え大変でしたでしょ」と、行きよりもアクセスの良い駅に降ろしてくれた。
iPhoneのアプリで最短時間優先で検索した行きの行脚。もう、三重県営サンアリーナに何かの試合があっても、行きのルートだけは絶対に使いたくないなっ。(笑)