【ヒラマサワールドvol.73】島根での釣行で1尾のヒラマサに「感謝」した日。

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【ヒラマサワールドvol.73】日本海島根での釣行で1尾のヒラマサに「感謝」した日。

エイ出版社より「ソルトワールドvol.128」が発売になりました。カラー連載で掲載して頂いている【ヒラマサワールド】今回は73回で島根県出雲沖での釣行レポートを書かせてもらいました。

島根県出雲沖でのシーアンカーを使ったジギング。この地で小生初めての経験であり、期待と少しの不安とが入り交じった釣行であり、出発前から念入りに実釣の組み立てを行なっていました。

ブリとは違い、ヒラマサにターゲットを搾りどの状況でヒラマサを誘い、そして口を使わせてファイトするか。船が小さいことを利点にしてアプローチもバーチカルではなく「線の動作」と「点の動作」をうまくコンビネーションさせないと難しいだろうな、そんな予想を持ってフィールド入りしました。

現場に入ったら、すぐに外気の変化を気にする様にして状況がその時どちらに転んでいるのか。好調な雰囲気なのか、厳しい状況になりそうなのか、をいくつかの「引き出し」で察知してのスタートでした。

初めてのフィールドなだけに過去の経験を思い出してヒラマサを探していかなくてはならない。
「ジグを落としてしゃくったら、釣れた」では話しにならないし、そんなゲームは求めていない。前日までの風や気温、また潮流などは船長に聞いて自己分析し最初のポイントに入った時点で「こう探ってみよう」と決めておかないと次に繋がらないのだ。

「これがダメなら、こう狙ってみよう」「横のアングラーがここでこう食わせたから、こう攻めてみよう」どんどん持っている「引き出し」から戦術を洗い出し、そうして食いそうな状況を見つけ出していった。

途中、強烈な風が出て来た。シャローエリアでのゲームで「風」は最も好ましくない状況だ。頭を悩ませる。
船長は少しでも大きな魚を平松慶にそして乗船者に釣らせよう、と深場へと移動する。ただ、深場で獲れるデカいブリは嬉しいが小さくても「ヒラマサ」を釣りたかったのだ。

「ヒラマサ」をどの様にシーアンカーでのゲームで攻略していくかが今回小生が島根県出雲沖に入った目的であり、その部分はブレたくなかった。
状況を見て船長に小生の意を伝える。船長は気持ちよくその意を受け止めて下さり、船長と地形や過去の状況、潮の流れなどをアドバイス頂き、そして小生が目で見て感じる場所でヒラマサを狙わせて下さった。これほど嬉しいことは無い。
自身が狙いたい状況下で思い切って「ヒラマサ」を狙わせて頂けるのだ。集中した。横でカメラを構えている編集長もただ黙って小生の動きをフレームの中に納めていく。

「集中していますね」そんな編集長からの声がまるで聞こえるかの様に小生は海にたくさんのことを問いかけながらの「ヒラマサゲーム」であったのでした。

ここの海には神様が宿っている。神様が集まる海。それが出雲大社沖のこの海域なのだ。神様を信じ、そして今までヒラマサ狙いでやってきた事を出し続けた。
それが「一尾のヒラマサを手に出来た術」であり、術は経験から出た何物でもない。サワラ、ワラサは言葉はワルいが安易に釣れる。本当に数を伸ばす事が出来るだろう。しかし、求めて来た「ヒラマサ」はなかなかそうは優しくならず、で小生に試練と苦労をたくさん与えて下さった。

自分を信じて練らし続けられたのが今回の釣行レポートの「ヒラマサ」であり、一尾の価値に【感謝】したゲームでありました。ワンチャンス。
もう後がない。そんな時に手に出来たヒラマサ。今年初の本誌連載で今回の記事が掲載されていることは非常に嬉しいし、今年一年の良きスタートだと感じている。今春、必ず「ヒラマサ」を求め再び島根県出雲沖に入る準備はすでに出来ているのである。

今日の「いいぶさ日記」は今回のカラー連載に対しての【あとがき】を記してみました。魅力あるエリア。それ以上に物凄いパワーを頂いた釣行取材であったことは間違いありません。

この【あとがき】を思い浮かべながら、是非「平松慶のヒラマサワールドvol.73」を読んで頂ければ、幸いです。

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keitanhiramatsu