【PENNスラマー3遂にリリース!】日本市場のニーズに応えた強靭なリール登場。

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【PENNリール スラマー3遂にリリース!】日本市場のニーズに応えた強靭なリール登場。


これまでの【いいぶさ日記】でも何度かテストの様子や実際のフィーリングなどを伝えて来たペンリール スラマー3が本格的にリリースされる事が決定し、Goldicでも販売予定が見えて来ました。遂に日本市場デビューです。

日本国内でPENNリールをオフショアゲームで最近見なくなった…。こんな言葉からメーカー開発側からの依頼で白羽の矢がとどき「日本国内で使える強靭なPENNリールを」と平松慶が徹底した開発チームとのテストに乗り出したのが2016年夏。
それからの釣行で2017年最終まで徹底的にPENNリールにこだわり、日本国内でのオフショアゲームでの用途に合わせてテストを続け、今年2018年から販売開始までたどり着いたのだ。
あの頃のPENNリール…そうオフショアスタイルが日本国内で始まった1990年代の「強靭なリール」を受け継ぎ「タフで塩害に強くメンテナンスがし易い」リールとして戻って来ました。

スラマー3はダブルディスクドラグが全て搭載されており、強い数値でのドラグ値、弱い数値での安定したドラグ値を実現。
近海キャスティングゲームからGT、マグロゲームまで網羅出来る「PENN スラマー3」遂に予約開始です。
平松慶が渾身を込めて使い、酷使して納得したスピニングリールの登場です。

今回日本市場に登場するのは5機種。5500,6500,6500HS,8500,8500HS
小生が徹底的にテスト使用し、日本の市場にどの様に当てはめて定番化を決めたかを細かく紹介してみます。製品選びのヒントになれば、嬉しいです。

《5500番》※ギア比5.6:1 ライン巻取数値98cm



ダイワリールで言えば4500番クラス、シマノリールで言えば5000番クラスのものが近海キャスティングゲームでとても使いやすかったのでこのサイズを選択した。
近海キャスティングゲームの対象魚は関東なら相模湾や駿河湾を中心とした「シイラ」が代表的となり、小生はPE3号にナイロンリーダー50ポンドのセッティングで使用。またPE4号なら60~80ポンドまで入れて駿河湾の大型シイラをテスト。
このセッティングだけにシイラだけでなくカツオやキメジ、ブリ(ワラサ)、サワラなどでもスムーズなセッティングとなり心地よい使い方が出来たのだ。
ドラグはどのモデルもダブルディスクシステムを搭載し、強いドラグ数値でも細糸を使用し弱いドラグ数値をも安定した滑りをしてくれ、軽量(コンパクト)でストレスを感じないのが嬉しい。
またスプール形状をみてもラインの放出が安定する形状であり、ライントラブルはほぼ無く「今、ここで急いでキャスト!」したい場面での飛距離をも確保出来るのが優れている部分の追加となる。

本当はジギングでもこのモデルを押したかったのだが、6500番クラスのジギングでの使用ポテンシャルが高過ぎて糸巻取数値が短い5500番は敢えてキャスティングメインでの提案とした。

これは「使う側が選ぶもの。」その人の感性で選択してもらいたい。27g,37g,53g等のオフショアスプーンもストレスなく飛距離を稼ぎ出し、25g程度のトッププラグも良くテスト使用したが他社高額高級リールに引けがなかった。
これは絶対に自慢な部分だ。「また次も使いたい。もう一台入手したい。」素直にそう思えるモデルである。

《6500》※ギア比5.6:1 ライン巻取数値106cm



ジギングを中心に酷使してきたサイズ。ダイワリールであれば5000番クラス、シマノリールであれば8000番クラスと小生の感覚で感じ、近海から遠征までのジギングシーンでメインリールとして使用して来た。

キャスティングでも何度もテストをして来たがやはりジギングでのこのモデルが小生にとって必要不可欠であった。
それはPE4号をメインラインとしてリーダーをフロロカーボン12号で組む。リーダーの長さは約9m。(ひとヒロ150cmと考えて9ヒロ)この長さでのジギング操作はリーダー(フロロカーボン)の扱いも大変であるがその辺りは国産と何ら変わりなく困る様な事も全く無かった。

それ以上にやはりひと巻量が106cmは魅力でレギュラーギア(金/黒モデルをそうペンでは表している)でもラインの回収量が多いので深場での操作も思いのまま。
小生はこのレギュラーモデルを自身の釣りスタイルに例えると「点の動作」で使用するように推奨してきた。
ジグの移動距離をそれほど重要視せず、メタルジグを「ホバーリング」「ステイ姿勢」させる食わせパターンにうまく当てはめて金/黒モデルは「点の動作」、HSモデルの赤/黒モデルを「線の動作」として使い分ける様にしたのだ。

HSモデルとの使い分けをすることで、このレギュラーモデルの必要性が増す。
オールマイティーなギア比なだけにジグ形状でアクション操作を選ばなくてはならない場面でも間違いなく使えるモデルであろう。

《6500HS》※ギア比6.2:1 ライン巻取数値121cm


赤/黒のボディーデザインがペンリールで決めたHS(ハイギア)タイプ。

6500番のボディでギア比が高く巻取数値を見てわかる様にいわゆる、ハイギア。キャスティングゲームの特徴は『釣れるルアーをそこに打ち込む』的考えが先行しがちな現在であるが、ここであらためて。
ナブラ打ちなどにおける重要なものはいかにベイトの進行方向を読みプラグ(ルアー)を投入するか。対象魚に追われているベイトはプラグ(ルアー)と相似しているか。ルアー着水地が的確に入っていなければ再度の速い打ち直しを出来るか。バイトがあり、速いラインの回収が出来、ヒットした魚の進行方向を把握出来るか…etc

こうしたいくつかの『対処法』があり、それをスムーズに行うための動作としてハイギア比が有効となるわけだ。
これをバーチカルな見方でするとジギングにおいても同じ事が言えて来る。

ジグを操作する『層』をどの角度からジグのトレースを作り上げるか。リトリーブスピードの強弱、打ち込み方、リトリーブアクションのバリエーション。
これらの誘う要素は対象魚が捕食しようとしているベイトの動く『層』を読みジグを通過させなくてはならない。
その手返しの速さが『ハイギア比のモノが行いやすい』からである。
だから小生はジギングにハイギア比タイプのモノを用いるのだ。『魚を掛ける事を最優先とした選択』が重要と常日頃からの考えを基にこの様なモデルをジギングにて使用している。
小生が言う「線の動作」に合わせてタックルチョイスする理由がそこにある。

《8500》※ギア比4.7:1 ライン巻取数値107cm



ヒラマサやマグロなどをペンシルプラグで狙う誘い出しスタイルは「水絡みをしっかりと行い、水波動をプラグから出しながらアピールさせる」考え方。この様な場面ではプラグを演出させる際「ラインスラッグ」の使い方が重要である。
これまで「キャスティング=ハイギア」単純だがそう信じていた。その頭で8500番、8500HS番のフィールドテストを行なった時に感じたのがペンシルプラグ等の《誘い出しスタイル》時、ライン巻取数値107cmのレギュラーギアの方が安定したラインスラッグを使うスタイルがし易かったという結果が出た。

水深のあるエリアでの《誘い出しスタイル》は非常に安定したプラグ操作が行なえ、ヒットしてからもギア比が4.7:1というレギュラーギア比に対してライン巻取数値がハンドルひと回転で107cmの回収であり慌てる事無く魚を寄せる事が出来たのだ。
過去持っていた「キャスティング=ハイギア」という概念が覆され、水深のある環境でペンシルプラグの《誘い出しスタイル》はこのタイプがベストマッチすると理解し、この頃は8500番がメインリールとなっている。

ダイワリールで言えば6000番クラス、シマノリールで言えば18000番クラスとして小生は意識している。

《8500HS》※ギア比5.3:1 ライン巻取数値126cm



ポッピング主体のプラグ(GT狙い等のポッパーゲーム)を操作するなら8500HS番の方が水深の浅いエリアでのバイト〜ファイトがよりスピーディーに行なえ、ボートのフォロー時のライン回収から浅瀬での緊迫したファイトにも「リール」が瞬時に対応してくれる。
小生はPE12号にナイロンリーダー150ポンドというハードスタイルでのGTゲーム設定であるが、キャスティングをしての飛距離、GTロッドとのバランス、リール自体の自重等どれも違和感無く対応することが出来ている。

バイトからのフッキング時、そしてGTが走り出す際ドラグの滑り出しもダブルディスクドラグの安定した対応で不安を全く感じずファイトに集中することがテスト中に一番強く感じたところ。
GTを浮かせるポンピングもライン回収が多いので無駄なファイトが必要なくどんどん魚との間を詰めていける使いやすさが最高。
やはりハイギアの特徴でマグロなどの様に船下60m辺りで円を描く様な回りながら浮かす「溜め」が必要なタイプとGTは違い、ガンガン浮かせていくスタイルであるため、8500HSがダントツに使いやすかった。

《総評コメント》

どのモデルも言える事が「塩害などで生じるサビでのメインギアのゴリ付きが極端に少ない」「細かなパーツが壊れ難く、釣行先で困った事が無かった」「35日間使い続け(飽き日もあるが)敢えて真水で軽く洗う程度の塩害チェックをしたが、ベールローター部分が少しキコキコ鳴った程度だった」…etc

これは「小生の実釣ナマ声」であり、もっと実は過酷なテストもたくさん行なったのだがどれも全てにおいて納得出来、その評価が高いことに胸を張れるのだ。

3ヶ月、使用してはバッグに保管し、そのままの状態で次の釣り場に移動する。そして表面に付いた塩の結晶を手で払い落とし、そのままリーダーだけ結束し直して実釣。

ドラグのテストであるが、この様にドラグを締めたまま放置し使い、また放置し…を繰り返す事でドラグワッシャーなどのヘタリや最悪は魚をかけてからの歪みなどもチェックして来たのだが、その辺りも文句無いしにテストクリアーした。
30000円以下のリールでダブルディスクドラグが搭載されており、ここまでメインギアが強く故障(ゴリゴリ感)等がなかったリールは実はこの25年間のオフショアゲーム生活の中で「初めて」のこと。

昔のペンリールは釣りから帰宅したらギアまで分解し、時間があればCRC-66などを使って余分なグリスを洗い流してまたグリスアップ等をして使用してきた。
今回もそのテストをしようとスラマー3を何度も分解したのだがリールの作り(基本構造)は昔のスピンフィッシャーとそれほど変わっておらず、分解(メンテナンス)しても少ないパーツで組み立てやすい作りにも嬉しかったのだ。

国産メーカーのリールとの大きな違いは「壊れ難い!」が絶対的であり、巻き心地などはそれこそ拘ってしまうと国産には勝てない部分もあるだろうが、少々の事ならば走る20世紀のアメ車的要素がそっくりそのままペンリールに当てはまるのだ。
その20世紀のアメ車に例えばバックモニターが付いてないかもしれないがエアバックが装着されていたり、カーナビは外付けだけど低燃費モデル車でないので停止中の車中もしっかりとエアコンが効いていて夏場の渋滞時も涼しく走ってくれる…そんな表現がどうでしょう、分かりやすいのでは、と思います。

ハンドルの件は小生のスタイルではあまりスッキリしていない感があります。

(HSモデルの実売はこの様な楕円ハンドルとアルミニウム赤ハンドルノブがセットになっております)
特に赤/黒モデルであるHSタイプに装着されている《2oz ジギングハンドル》は苦手です。これはアメリカ人と日本人のフィッシングスタイル(考え方)の違いです。
ですので小生がテストで使用してきた全てのモデルは金/黒モデルにパーツとして同梱包されている「EVA丸型ハンドル」に交換しております。
これ「EVA丸型ハンドル」の方が使い慣れており、より本体の精度を確認することが出来るとの思いで付け替えております。
パーツ供給(販売)等がどのようになるか、を販売元であるピュアフィッシングに確認していきたいと思います。替えスプールも同様に所在は追って報告していきます。

今回《PENNリール スラマー3》予約〜販売開始に基づき、平松慶なりのテスト使用感及び率直な意見を書かせて頂きました。
これを万人に同じ様なインスピレーションで伝わるか、というと何とも言えませんがあくまで小生の「使用感」をこうして告知し、少しでも多くの方に一度は日本市場から消えてしまった《PENNスピニングリール》の復旧になれば、と強く思っております。
今年からのフィールドで《PENNスピニングリール》を目にする事を楽しみにしています。
(2018年3月14日現在の使用感となります)

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keitanhiramatsu