【シンガポール・ゲイラン】「絶対に部屋を出ちゃダメだよ。」隣部屋にポリス突入。

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【シンガポール・ゲイラン】「慶ちゃん、絶対に部屋を出ちゃダメだよ。」隣部屋にポリス突入。

シンガポールへの渡航も非常に多いのだが、シンガポールはメシも美味いし、華やかできれいで安心出来るというイメージを持っている。東南アジアの中でも大好きな国だ。日本から直行便で6時間。

機内でホワイトワインを飲みながら映画を2本と少しの睡眠で到着してしまうのでトランジットとしてもよく利用する。

チャンギ国際空港のラウンジもとても使い易く帰りの事も考えると、ついシンガポールでのんびりしたくなる程好きな国なのだ。

(画像と内容とは関係ありません)
ただ、現在(2018年3月)は政府がてこ入れをして整備されているが私が通い詰めていた頃は、まだまだ「裏のアジア」がひと路地は入れば、どこでも見る事が出来た国でもあった。そんなシンガポール。
Wikipediaで検索してみても「シンガポール政府公認の売春地区である」と記されており、そこそこ治安も街の雰囲気も「裏のアジア」な香りが漂うエリアなのである。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ゲイラン

1泊のトランジットだけでなく滞在する場合もあり、一週間ほどの生活も何度かした。またマレーシアと陸路で繋がっていることもあり、日本からの仲間のピストンで私だけがシンガポールに残る事もしばしば。そんな生活をしており、出来る限り事情の分かっている安いホテルに泊まる事をしてきた時の強烈な出来事を紹介する。

夕方にホテルへチェックインした私とジョージ(仮名)はシャワーを浴び、冷えたタイガービールを求めてホーカーズ(露店食事場)へと向かった。

ホテルは安いだけあり、ロビーはドゥリアンの匂いがかなりする。本来持ち込みは禁止であるが、そんなルールはお構い無し。
ドゥリアンの匂いは腐ったタマネギの匂いと思えば、想像付くだろうか。「フルーツの王様」と呼ばれており、私も大好きな果物だ。
しかし、ドゥリアンを食べた後にウイスキーなどを飲む事は御法度で飲みに行く予定がある時は食べない様にしている。また口臭も強烈になるため、マレーシアのど田舎などでしか食べない様にしているのだ。

ホテルでは貴重品を完璧に隠しておき、部屋のロックを確認する。すると隣部屋から男女の営みのあの官能的興奮声がアンアンと聞こえて来た。

「連れ込んだんだなっ。買ったんだ…」そんな事はすぐに想像が付く。
エレベーターでも香水の匂いがファンファンしピチッとしたスリムなワンピースをした女性と明らかに出稼ぎなのだろうか、労働者姿の年配がギュッと腕を組みながらの場面と一緒になる。ロビーにはご丁寧にスキンまで売られており、連れ込みホテルのイメージにも近いのだ。

(画像と内容とは関係ありません)
そんなホテルだからまあ、夕方からそんな情事があっても当たり前。驚く事もなく自身の部屋のカギを確認し、冷えたビールを求めて出て行ったのであった。

ジョージとシンガポールの仲間達とひと通り飲み、25時を回った頃にホテルへと戻って来た。結構飲んで気分は最高。後は強烈にエアコンが効いた部屋で爆睡するだけだ。翌朝合流する時間を確認し、ジョージと分かれ、部屋の前に立つ。
まだ隣の部屋ではアンアン、ニャンニャンの官能的興奮声が響いている。「タフだなぁ…」正直そう思った。旅の疲れでこっちはそれどころでなく、まあお盛んで何よりで。的気持ちで自分の部屋に入り爆睡した。

翌朝。

甘くて濃いミルクコーヒー(コピ)をジョージと飲みに行く予定をしており9時にゆっくり起床。それと同時に室内電話が鳴る。
「ケイチャン、イマ ヘヤデタラ、ダメ!」ジョージからだ。何々?どうしたの?そんな返答をしたと思う。

ジョージは「スコシ ドアヲ アケテ ノゾイテゴラン!」と教えてくれたので受話器をそのままにそっとドアを開け、隙き間から見る。

そこには物凄い人数のポリスが居るではないかっ。物凄い数。
突きあたりの奥部屋が私の部屋であったのだが、エレベーターまで向かう事すら出来ない。ジョージと相談する。
まだ何日かこのホテルに滞在することになっているし、コピも飲みに行きたい。ただ明らかに鬼気迫る顔をしたポリス達が隣部屋のドア前でガンガンドアをノックしているのだ。

ジョージと受話器越しに色々相談し、釣り竿を持って1階に降りよう!ということになった。
慌ててシャワーをし、ウンチをしっかり出して、貴重品の身支度をしてロッドだけを握って部屋を出る。

「イマ、ココを出るな!」それっぽいことをポリスに言われた。それから身分証明書(パスポート)の提示、そしてなぜこのホテルに居るのかを私は聞かれたのだ。

素直に答えた。マレーシアで釣りをして、今日はシンガポールを観光する。この釣り竿は下の階の仲間のもので、今から渡しにいく。そう伝えているとジョージが上がって来てくれ、英語でしっかり説明してくれた。

我々は何なき事は済み、釣り好きのポリスにつかまり話し込む事に。
「マレーシアは何が釣れる?」「釣った魚はどうした?」よくある、それらのタワイもない話し。

そんな話しをしている時にポリスは物凄い工具でドアをぶち破り始めた。中にポリスが一斉に侵入する。

女が泣き叫ぶ。男が大声で抵抗する。もうこの状況を思い出しながら書いている私の胸がドキドキする。

釣り好きのポリスもドアの中に入っていったので、ジョージと私は私の部屋で少し待機する事になった。

「ケイチャン、ドラッグダッテ。ポリスガ イッテタ。」
シンガポールではドラッグは当然終身刑。一発で終身刑になる。当たり前だが、とても厳しい国だ。私も何度かシンガポールでポリスに疑われて拘束され掴まった(無罪です)ことがあり、その厳しさはよく分かっているつもり。

「ケイチャン、ドウスル?ミタイネ」ジョージが言うモノだから私もつい「うん。」と頷き、釣り竿を持ちながら私の部屋を出る事にした。

ドアがぶち抜かれ、中の様子は全て見える。下着だけの女性が泣き叫び「ヘルプ、ミー。ヘルプ、ミー」と何度も何度もポリスに縋っていた。野郎も同じ様に助けてくれっ、というが男も女も両腕には手錠を掛けられ、ドラマとは違う壮絶な状況を見る事になったのだ。

「ケイチャン、イコ」ジョージとドア越しにしっかりとその様子を見て、重い気持ちになり、釣り竿をジョージの部屋に置いて外に出た。

ホテルの前にはパトカーが何台もファンを回しながら止っている。ホテルの中の様子を伺おうと見物人も多く居た。強烈な出来事であった。

ジョージと甘いコピを飲みながら、ため息を付き「アノフタリハ シケイダネ」とジョージが親指を立てながら首の横を一文字引く姿と言葉に返答する事が出来なかったのであった。
●シンガポール渡航回数 30数回
●国内通貨:シンガポール$

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keitanhiramatsu