【フィジー・ナンディ】ホテル従業員とポリスはグル。「ガールハント」は危険です。

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【フィジー・ナンディ】ホテル従業員とポリスはグル。「ガールハント」は危険です。

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(画像は本文に関係ありません)
フィジーの旅は何度もしており、そこそこ地理や文化も分かり始めた頃。30代前半。私はナンディからほど近い賑わいのあるタウン(クイーンズ・ロード)でマッサージをしてインド人が中心の映画館を観て回り、一般ジャンクフードの代名詞「マクドナルド」で簡単に軽食を済ませて待ち合わせの場所に向かった。

この日は完全にフリータイム。
宿泊しているホテルのプールで泳ぐ者。インド人が50%以上のフィジーなだけにインドカレーを楽しみに出掛ける者。
ひたすらホテルで朝からビールを飲んでいる者…各々の時間を過ごしていた様だ。

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8日間の日程で日本人数人(5人)でフィジー入りをし、ど田舎生活を一週間送ったのだからラストナイト位は都会的な雰囲気を味わいたい。夜は韓国焼肉を腹一杯食べた後、若者が集まるBarへ向かう。
このBarは何度もひとりで来ており、それほど治安も悪くない。宿泊しているホテルからも歩いて行けるのでお気に入りであったのだ。
そこでローカルビールなどを飲み、ビリヤードにダーツなどを楽しんでローカルの連中と笑いながら時を過ごした。

特にインド人の女性は度肝を抜かれる程美しい。フィジアンは陽気でパワフル、インド人は華奢で顔が小さく身体はグラマー。そんな地元女性らとも楽しく遊べるのがこのBarであり、目移りもしてしまうのが正直なところ。

ひとりの仲間が私にこんな事を言って来た。
「女遊びは出来るのですか?」要するにコールガールはキャッチ出来るか?という質問であった。もう少し時間があれば、それこそ街に繰り出してそういった雰囲気の場所でも探せられたものだが、22時を回ってからの動きでは…。

私は現地在住の日本人女性とマクドナルドでランチをし、映画館やマッサージをして来たので、その時にこのリクエストを知っていれば対応出来たのだが、さすがにこの時間から連絡する内容でもなく、少し冷静に考えてみた。

彼は英語が話せず、奥手。か細く真面目なツラであるが、やはり「おとこ」だ。こんな場面でもそこに執着したかったのだろう。
私に「どうにかならないか?」と再度言って来たので仕方なく一緒に探しに行く事になったのだ。

今回、日本人の仲間は5人。その内、4人がふたり部屋となっておりベランダが繋がっているファミリールームを使用していた。
私はこの4人が帰国すると同時に再び日本から4人がフィジーへ入国することになっており、ナンディ国際空港で後から入国する仲間を待つスタイルでロングステイの行動であった。
私にとってはまだまだ日程の長いフィジー滞在であったが、仲間は今夜がラストナイト。その気持ちも汲んで動き出したのであった。

宿泊ホテルの「ロイヤルナンディコート」(仮名)は国際空港からも近く、トランジットの人や帰国前に宿泊する人も多い。空港近くのリゾートホテルであり、その事をローカルの連中も承知であるので、それらしき客引きはチラホラと居ることが分かっていた。
ホテルでタクシーを交渉したがコールガールが立つエリアまではタクシーでは近過ぎて行ってくれない。歩く事にした。
その時今となって思ったのが「ガール?ガール?」とホテル常駐のドライバーに聞かれた事。
「イエス!ゴー エリア!」と適当な英語を言ったが近過ぎてダメだと分かって歩き始め、すぐにコールガールが見つかったので、私と仲間とガールは3人でトボトボ歩きながらホテルへと向かって、値段交渉まで私がして後はふたりの時間となったのだ。

先ほどまで飲んでいたBarに戻ると、みんなそこそこ疲れ気味でダラダラと飲んでいた。

「帰ろうか!」私の言葉に合意し、しかしひとりは現在ベッドで寝技をしているであろう、という事でひとり部屋の私の部屋に仲間が時間つぶしで待つ事になった。そこまでは良かった…。

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旅の話しは尽きる事無く笑い話で盛り上がる。しかし疲れも出て来たのだろう。他の二人は「部屋に戻ります」ということで私ともうひとりだけで部屋でハイネケンを飲んでいると慌てて先ほど部屋に戻った仲間が我々の部屋のドアをノックして来た。

「ヤバいです。ポリスが来ています!」

一瞬、言葉を失った。「なぜ?」「なぜ?」ここでポリスに御用となったら全員帰国などまず出来ない。一大事だ。

ポリスは私の顔をみた途端、コチラ側の部屋に来た。私はポリスに必死で日本語を話し、少し適当な英語で時間をかせぎながらベランダを伝わり「寝技の最中」の部屋へとひとりの仲間が向かう。

ポリスは部屋の中にコールガールが居るだろっ!と部屋の中を見せろ、見せろっ!と強く言う。
私は居ない!居ない!と言い続けたのだが、ポリスは引かないのだ。そんな緊迫した状況で少しでも時間を長引かせ、私の部屋に居た仲間が「寝技中」の連中を大急ぎで外に出した事を知らせてくれ、ポリスを部屋へ。

「イネエェだろっ!」
日本語で思いっきり言う。ポリスはシャワールームやトイレ、そんな至る所まで探したのだが、居る訳が無い。
「となりの部屋も見せろ!」良いじゃねえか。見せてやろうじゃないか。
チェックしたい、と強く言うポリス。しかし、その部屋にも隣の部屋にももう「オンナ」は居ない事を知っているので、堂々とどの部屋も納得するまで調べさせたのだ。

我々がポリスと押し問答する際に「買いたい」と言った仲間が「オンナ」をベランダ繋がりで他の部屋から出し、脱出成功。間一髪の出来事であったのだ。

ホテルから「オンナ」を脱出させ戻って来た仲間と5人全員が私の部屋に集まって、ホッとする。

グッタリした。ドキドキした。怖かった。それ以上にもし見つかっていたら…と想像するだけで震えが来てしまう程。

「飲み直そうぜ」
私がホテル前の先ほどまで居たBarにみんなを誘う。みんなも「行く!」となり5人の仲間達はフロントを通過し、ローカルが集まる店に向かう。

その時だ。
「ガール?」「ガール?」ホテル駐在のタクシードライバーがニヤニヤしながら我々に言って来る。

「…これだっ」
そうなのだ。タクシードライバーとポリスは完全にグルであり、情報を提供する事でマネーをもらう。そのスタイルが出来上がっていたのだ。

私の部屋にポリスが来たのは私がこのドライバーにコールガールが立つ場所に連れて行け!とお願いしたから、私がオンナ遊びをするのだ、と思ったのだろう。
私がホテルから出た際に部屋の番号をチェックし、その部屋番号をポリスに伝えたのだ。

危なかった。本当に「間一髪」であった。

もしポリスに御用となり現行犯で連行されていたら、旅どころではない。そう思うと「ゾッと震えが止まらない」一瞬を今でも鮮明に覚えている。
●フィジー渡航回数:14回
●国内通貨:フィジードル(F$)

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keitanhiramatsu