【お正月用に、玄界灘ブリ捌いたよ】自宅でブリ刺身に大満足。
この季節、ヒラマサとブリはよく釣るのだが、食べて美味いのは「ブリ」。
ヒラマサも美味しいのだが、一年を通してみると、ブリとヒラマサはこの冬の時期だけ旨さが逆転する(私は勝手にそう思っている)。
私の味覚はヒラマサ派なのだが冬のブリを知ってしまうと、嘘はつけない。
たっぷり蓄えた脂身がお刺身で捌いた時の包丁でよくわかる。身を斬ると包丁に白い脂が付き、これを拭き取らないと包丁の切れ味がわるくなる。
美味い魚を捌いている証拠だから、食べる瞬間が楽しみだ。こまめに脂を拭き、丁寧に身を捌いていく。
ブリ刺身の血合部分は食べるタイミングで削ぎ落としていく。キッチンペーパーで捌いたサクを巻き、冷蔵庫で保存。細ネギを細かく切っておき、準備完了。
しゃぶしゃぶでも…と考えたが、まずはお刺身で食べ、飽きない程度で炙りにして出す。
醤油は甘い九州醤油には柚子胡椒、普通醤油には練りわさびで。
暮れに対馬で釣ってきたブリ。豆酘崎は漁師船でいっぱいだったが、その意味もわかる。
ヒラス(ヒラマサ)狙いの私ひとり、灘に行って欲しいなっと思っていたが、このブリを食べたら、漁師さんらのブリ狙いの気持ちもよくわかる。
暮れはクリスマス後にブリのキロ単価がグッと上がり、漁になる。漁師さんは目の色を変えてメタルジグをしゃくり、いわゆる『手釣り鰤』漁に燃えていた。
漁師さんがしゃくる姿を見て、20年以上通い続ける対馬の漁法の変化もよくわかる。『飼付漁』が下火となり、いま漁師は皆メタルジグでブリを漁する。
電動リールでしゃくる漁師、スピニングタックルでしゃくる姿、それぞれだが、私が対馬に入りかけの頃など、こんな姿はまずなかった。
『対馬はブリ、ヒラマサが釣れる。メタルジグで釣れる。』と唱え続けてきて、もしかしたら、ひょっとしたら、私の様な者の声も漁師さんらに伝わったのかな?
そう嬉しく思うと同時に、伝統漁法である『飼付漁』が下火になっていく姿も寂しく感じた。
食べて美味しいこの季節のブリ。鮮魚市場で冬に価値が上がり、漁師さんも稼ぎ時。
このブリを食べたら、その意味はよくわかるのだ。お正月、食べ過ぎました(笑)