【春から夏に青物を狙うスタイルは⁉️】KEI-JIG効果が理に適ってます。

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【春から夏に青物を狙うスタイルは⁉️】KEI-JIG効果が理に適ってます。

メタルジグの形状は、千差万別。作り手が思い描き、そのフィールドに合わせて魚を狙う。

対象魚や狙う水深、船の流し方や操作するタックルひとつもそれぞれの作り手の思考を形状に取り入れ製品は完成されていきます。

現在世界中でメタルジグの種類は何種類あるか、なんて調べた事もないですが、もの凄い数である事だけは事実です。

こうした、主に鉛(鉄やタングステンなどの違う鋼材を使っている物もありますが)を型に流し込み量産されるメタルジグが主流であり、最も生産しやすいのも特徴です。

生産をするにあたり、形状を微妙に調整し作り手の思考がカタチにしやすいからです。

それは、生産性の良さとして経費的な面も含まれたりしてユーザーが手にし易い販売価格帯も見えてくるからと言う部分も大きい。

こうした鉛を使って量産されたメタルジグ。使い手(ユーザー)の選択ひとつで対象魚が思い通りに釣れた時の喜びが、ジギングの面白さのひとつになっているのも確かです。

パタゴニア

今回のメタルジグ解説は《KEI-JIG》。形状自体は、楕円型を潰した様な、あえて言うならそれほど特徴のない形状のジグの有効性を解説したいと思います。

私は、これまでいくつかの特徴あるメタルジグを世に出してきました。

代表的なもので、ケイタンジグやガミー、ビジャメタルなどが近年の作品です。これらはどれも形状自体に強烈な特徴を付けた、使い手への操作理論を抱き合わせたメタルジグ。

今では簡単に発信出来るムービーも、ひと昔前ではなかなか素人がすぐに配信出来る様な環境でもなく、釣りビジョンなどの釣り番組内で釣果を出して広めていったモノや、カタログ付録にした製品解説を含めた釣行ムービーをDVDにしたり、となかなか大変な時代でもありました。

こうした時代を得て、紙媒体(雑誌など)以外での現在の釣り業界製品広告が出来ているのですが、使い手が困難になり難い、いわゆる見た目のインスピレーションで使い手が使い方を把握出来る様なジグ形状には、なかなかスポットをあてて来なかったのも事実。

実釣では気にもしないで使っているメタルジグの効果を今一度解説したいのが、このKEI-JIGなのです。

KEI-JIGの特徴は、楕円型ベースでヘッド部分とリア部分のウエイト配分を4:6にしており、ヘッド部分は弾きやすさを優先として薄くしてありリア側のウエイトバランスに形成されています。

また、K-FLAT内メタルジグの中で、唯一フロントアイの形状が丸くなっているのも他のメタルジグと差別化を図るため。

私が好きなメタルジグの形状は4面の角を作り、フラッシング効果を持たせているのも得意なのですが、KEI-JIGには、その特徴というか、私の得意な思考を取り入れておりません。これが、KEI-JIGの最初の特徴です。

なぜ、4面の角(エッジ)を省いたのか。それは、沈下姿勢を最大限に早くし、二枚潮などの複雑な潮流環境にもストレスを持たせない様にしたからです。

ガミーやケイタンジグ、ケイジグシャープなどは、それぞれの特徴(解説ページを読んでね)でエッジを立たせています。ケイジグシャープなどは、引いた時の軌道を作り上げるためにボディーに緩やかな凹みを前後に取り入れて引きやすさと引く層の安定を重視した作りになっています。

ですから、トンジギやキハダジギング等の釣果が優れメタルジグ自体の思考が見事にはまっている効果になっているのです。

これが、潮の寄れた状況(二枚潮など)等で選択した場合、4面のエッジから起こるフラッシング効果での集魚は求めれるのですが、食い渋る状況下での、必要以上のアピールは逆にマイナス面が出てしまいがち。

丸いアイで可動域を少なくし楕円軌道での水波動を抑えたKEI-JIGであれば、捕食態勢に入り切っていない低活性時での魚へのアピールがより効果的になる。

なぜなら、派手な水波動を抑えたベイトが目の前にある事で口を使わざるを得ない状況(動物捕食反応)になるからです。

満腹中枢を持たない状態でも、エサ(ベイト)を食べ続ける事はありません。水槽で飼っている金魚はある程度エサを食べたら、追わなくなりますよね。

しかし、落ちてくるモノへの反応は、エサをたくさん食べた金魚でも反応します。その時にイレギュラーな動きの落下物は最初は好奇心による興味で引き付けますが、同じ様な動きだと反応しなくなる。

落ちてきたものが、着底し再び動き出す(逃げる動き)時に無駄な動きがなければ、そのナチュラルな動きが捕食態勢に変わり攻撃的行動に変わるのです。

フィッシュイーターではない魚をテストしてわかったのが、この現象でした。この論を形状に合わせて作ったのが、KEI-JIGになるのです。

先日、伊豆諸島 利島でケイジグシャープのスイムテストをしてきました。260gの追加ウエイト最終確認です。

ホログラムで魚を引きつけてはテストにならないので、地味なホログラムを貼ってもらい、テスト。

その時は、ドテラ流しで5ノット、二枚潮で爆風、更に水温低下、と言う完全なる悪状況でした。エッジを持つシャープは少しの凹凸で荒れた潮流に揉まれ、私が描きたいメタルジグ航線は描けません。

風裏でテストは成立しましたが、この時にKEI-JIGとシャープの使い分けをしてみたのです。

結果を言えば、KEI-JIGの圧勝

右横でKEI-JIGを使っていたアングラーは3バイト1キャッチ。魚の活性が低い中での、ひとり勝ちは、先に書いた内容で目の前にあるものへの興味反応だけしか口を使いませんでした。

YouTube取材もしていて、帰港後に船長が面白い事を言っていました。「ポイント移動をして、ファーストバイトを狙わなければ、今日は無理な状況でした」と。

これが、まさにKEI-JIG効果の最も重要な特徴であり、こんな場面に使って欲しい、と作り手の思いを現実にしてくれた日でした。

反応は底にあるけど、なぜ口を使わないか。これをKEI-JIGリリース前のテストでヒラマサを食わせられた時を思い出しました。

15kgまでいきませんでしたが、定活性時に結果に繋げられた事実。

潮の難しさと魚の低コンディションを予測してジグジョイスし、結果に繋げられた。これがKEI-JIG誕生の秘話ですが、先日の伊豆 利島ではまさにその状況を再び見れた結果でありました。

特別な理論をあえて付けていない、正直なところ個性のない形状をした《KEI-JIG》。しかし、そのメタルジグには驚くほどの能力が含まれたジグである事を再認識したのでした。

ワンピッチアクションで引く事でスプーンの様なリアを振りながら動くオートマチックなジグ。厳しい状況時こそチョイスしてもらいたいジグです。

KEI-JIGは派手さのない、地味な主役なのかもしれませんね。無くてはならない1本だと思っています。

パタゴニア

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