北海道、道北エリア。私は近年《イトウ》を求めて通い続けているフィールドがそこにあります。
イトウと言う魚を知ったのは、昭和世代の憧れの釣り師《釣りキチ三平》を読んでから。
同世代の方々ならよくわかってる話だと思いますが、平成、令和と時代が進む事で三平釣り師の魅力も少しずつ薄くなってきているのでしょうね。
私には今もバイブルとして心に刻まれており、自身の行動と重ね合わせた思いが募っています。
50歳を越えて初めて釣った魚《イトウ》。
その魚を実際に手にした時の感動は、釣り欲を更にMore.Moreとさせていく。生態系は❓生息環境は❓由来は❓文化は❓一度興味を持ってしまうと、どんどん調べたくなる。
調べる事で更に知りたい謎や疑問が湧き、疑問を人から聞くのではなく、自分の足で確認したくなる。それが泥臭い私のスタイルであり、行動力の源にもなっているのだ。
魚類学者さんが書いた書籍なども目を通す様になった。知識だけは頭に入っても、実際と結びつかないから事実を結びつけたくてフィールドへ通ってしまうのです…。
イトウ釣りに於いては超一級ポイントで巨大サイズを狙いたいという気持ちは持ってはいますが、今じゃないとも、感じています。
どちらかと言えば「こんな環境、こんな河川、こういった場所で生息し、釣れるんだ」に興味の幅が大きくなっていく。
最初は当然に釣り場(ポイント)もわからなければ、狙い方なども全くわからなかった。ローカルアングラーからのアドバイスから始まった釣りなだけに、その通りからスタートしていく。
トラウトゲームが好きになるに連れ、河川の支流や水系といった事や、魚種に対して降海型の動きなども知る様になった。
サクラマスを沖で釣り、どの様な降海行動をしているのか。
イワナがアメマスと呼ばれ、サクラマスジギングと同じタイミングでメタルジグに当たって来る。
屈斜路湖でヒメマスを狙っていて、アメマスが釣れるが、ヒメマスは降海型をどう狙えるのか、とか素人ながら気になる事ばかりが頭の中でグルグルと回る。
トラウトゲームに精通したアングラーなら、そんな話は大した事なく既に理解もしているでしょうが、私にとってのトラウトゲームは、まだ白帯さん。経験値もなければ、免疫力もない。
だから疑問がどんどん湧き、通い詰めて自分で納得していきたいのだ。
イトウ釣りに魅了されたキッカケは…。
道北エリアの小さな河川でイトウ狙いをしていた時、20cmも満たないサイズのパーマークが着いたイトウ稚魚が仲間のルアーにアタックしてきた。
私達が狙っていたイトウのサイズは50cm以上。まさか稚魚が釣れるだなんて…と、釣った仲間が1番驚いていた。
「この河川で自然繁殖…」明らかにここで産まれたサイズだとわかる事で、それからのイトウへの気持ちがより強くなったのがスタート。
生態系自体を知らない私。
イトウはどこからやって来たのか、どこで育つのか、そんな簡単な気持ちが湧くタイミングがこの時点であった。
ローカルアングラーに聞くと、メーターオーバーも狙えますよと。実際に私も河川を下っている時に巨大なイトウを目撃している。
居るんだ、と言う確認は出来ている。それが一番の希望になり、目標になる。
今、トラウトゲームが面白い。川に入り、得た事全てが新鮮で探究心になる。道北エリアのイトウ釣り、一級ポイントではなく、地味な河川で狙いたい。
海で狙うスタイルは今は興味がわかないが、いつか気持ちが変わったら、その時に動けば良い。
今年も道北イトウゲーム、地味に楽しんでいます。