【タマムシをみて、少年時代を思い出す】7月酷暑、汗が止まらないね。
梅雨明けし、ミンミンゼミが街路樹で鳴き始めた。
連日の30度を超える暑さに耐えるしかない日々。そんな暑いタイミングで私が自由になる午前中の時間を使い、光明学園柔道部へこの日も出稽古に向かった。
金鷲旗前で3年生は団体戦最後の試合になる。集大成として九州福岡で暴れてきて欲しい。八巻監督も「相手は強いですが過去最高の仕上がりです!応援お願いします!」と熱が入った言葉。
コロナ前までは毎度のパターンで金鷲旗には応援と酒飲みに行っていましたが、近年は今の時期忙しく北に向かう事が多くなり九州は冬に集中して通っている。どうしても本職優先は当然の事で致し方無い。
ただ、今年は金鷲旗に行こうか、と長男夫婦らと相談までしていたが、8月にインハイ個人戦が決まり、そちらに応援が回る事となった。
よって金鷲旗応援は我慢。YouTube LIVE配信で応援する事となった。是非大会でみんな活躍して欲しいと「光明おじさん」は座間で応援しています。
さて、そんな気迫の入った金鷲旗メンバーらの直前稽古に参加しおじさんも汗を流してきた。「汗を流してきた」は聞こえが良いなっ。「汗が流れていた」にしておく。
朝9時の稽古開始から既に道場内は30度を超えていた。テーピングを指に巻いているだけで汗が噴き出してくる。稽古開始し道場内を走り出すと、更に室温は上がる。
打ち込みが始まり、私も加わってしっかりと打ち込む。いよいよ柔道衣の色が変わり出してきた。道場入り口に冷風機が設置してあるのだが、効果が感じられない。
「どんだけ暑いんだ…」と口にして、少しでも暑さを和らげようと言葉で足掻く。
無駄かな…乱取りが始まった…。次男坊に簡単に振り回されて足がついていかない。試合を控えた金鷲旗団体メンバーは気迫のこもった乱取りを繰り広げている。
たまに男子、殆ど女子と乱取り相手を楽に楽に仕向けている「光明おじさん」の私。
午前中の稽古が終了し、計量してみる。93kgあった体重は稽古後測定で87.1kg。どんだけ水分やねん、と口にする。ほぼ汗で体内の水分は出てしまった。稽古後にポカリスエットをしっかり摂取するが追いつかない。
このままでは脳梗塞や脱水症状の危険性もあり、必死にリカバリーに努めるのだが追いつかない。6kg近い脱水に痛風の心配もある…えらいこっちゃ。
「どんだけ暑いねん」とブツブツ言いながら、午前中の出稽古を終え、帰路に向かう。
校内から駐車場へ向かう途中…虹色に輝く甲虫を発見。疲れ果てた55歳が一瞬にして童心に戻った。
慌てて捕まえたのは「タマムシ」。小学生の頃、虫取りが大好きだった私は「タマムシ」に一目置いていた。
「タマムシ」は真夏の蒸さる様な晴れた暑い日、それも14時頃に銀杏大木の更に高い位置をよく飛んでいた。捕虫網では全く届かない高さで優雅に飛んでいるタマムシ…。
捕獲し虫カゴに入れた時の優越感。虫取り仲間達からの尊敬と憧れの眼差し。それが「タマムシ」の持つ凄さだった。
そのタマムシが目の前にいるではないか。慌てて拾い、その姿を眺める。美しく輝く虹色のカブトとヨロイ。自然色がこれほど美しい甲虫は少なく暫し美しさに魅了される。
少年時代の自分が、そこにいた。ガキ大将だった私。虫や魚など生き物がたまらなく好きだったあの頃。暑く太陽がギラギラと照りつける昼下がりに出会えるタマムシ。それが今こうして私の指先に止まっている。
嬉しくて見続けてしまった。逃してやろう、と思って瞬間、甲を広げて内羽根を広げて飛び立とうとするタマムシ。夢中でiPhoneカメラで撮影する。そしてタマムシは元気よく飛び立っていったのでした。
暑さにやられ、全体的に倦怠気味な私がタマムシをみて興奮した。「暑さ」と「次男坊」は飛んではくれなかったが、タマムシは元気に飛び立っていき、元気だけを残してくれたのでした。
セミの鳴き声が響く光明学園で柔道時間を楽しんできたのでした。さあ、仕事だっ。