【秋の北海道行脚5/5 】再びアメマス狙いに向かい鯉とバトルしラストスパート。2024/11/5
ツアー最終日。前夜に3人で意見を交換し、平日となる最終日はラストでアメマスを狙おうという事に決まった。
バックウォーター様に16時に戻る約束でケツは決まっていたので、それまでをどう組もうかと私は悩んでいた。最初にエントリー場所と決めたのは、初日、前日に入ったポイント。
ここはきっと連休日だったから遠方からのアングラーも詰めかけて来たのだろうと思い、私達は平日の最終日にかけたのだ。
しかし、そんなに甘くは無かった…。河川に到着し、車停めに着くと、既に何台かの車はあった。ただ、連休中の様なフェスティバル状態ではない。まだ少なくなった方だ。そう喜び、期待に満ちてタックルを握り河川に降りて行ったのだ。
私達が入りたかったポイントに、希望通り各々入っていく。隣のアングラーとの距離もとれ、伸び伸びとプラグをキャスト出来る。これは「ワンチャンあるぞ」そんな気迫すら込み上げてのスタートフィッシング。
小さなアメマスは地形の変化が感じられる層でドンピシャに当たってきた。チビちゃんなのだが。そして税金の様について回る恐怖のお化けコイ。これが厄介であった。
これまでは前日とほぼ同じストーリーになる。ただ、そこからが前日とは違う状況になってきた。猛烈な風が出て来て、グッと外気温が下がってきた。3℃って。ちょい待ってくれよ…更にだ。時間が過ぎていくタイミングでアングラーがどんどん入ってくるではないか。
「今日は平日だよ」そう思いながら釣りをしているのだが、ヒット率よりもヒトの出入りの方が多いんじゃないだろうかと思える程、次々とヒトが入り、そして帰っていく。
元気が良いのは巨大コイだけ。プラグをキャストするのも怖くなるほど。とにかくコイがガンガン悪戯してくるのだ。
「見切りをつけよう」そう思った。まだ今なら動ける。その判断を仲間に伝え、ポイントを移動する事にした。アメマスを釣りたい。良型を釣りたい。そのポジティブな気持ちだけはブレる事なく持ち続けていく。
一度川から上がり、ラーメン屋で身体を温めた。私は前日残ったおにぎりを車中で食べ、ひとり最後のポイント選びに集中した。「あそこで最後のポイントにしよう」意は決した。ラーメンを食べ終えたふたりを乗せ、最終ポイントに向かう。うる覚えのエントリー口は当たり、目的地に入れた。ここでラストを狙った。
水量は期待通り。水流の押しもある。澱む位置もある。ここなら狙える。3人はそれぞれ分かれて河川を攻めて行った。私はアップテンポに動き、先の先を見にいき、ポイント把握をしていく。
これ以上先はダメだな、と折り返して戻ってみると老沼さんが2本60cmクラスのアメマスをキャッチしたと言う。良かった、ホッとした。
最初のポイントで粘っても、そのサイズを2本も手に出来たかという保証はない。動いて正解だったと自分の判断に安堵を浮かべた。2本キャッチした周辺に石井さんに入ってもらい、追加を狙ってもらう。
私はその下位置に入って集中した。流れがあり、深く掘れている地形を感じた。この筋にアメマスは着いているはずと、手持ちで一番重いシンキングプラグに交換。
スプリーモ社の「モフィ60LS」にした。信頼できるプラグ。アップ気味にプラグを入れ、流心は転がしながら探り、を繰り返していく。15時過ぎ。16時には約束の時間だ。もうラスト数投だろうと時計を見ながらキャストをしていた時だった。
巨大コイと同じ様なバイト。今回のツアーで巨大コイは相当な数釣った。右腕はパンパンに疲労している。出来るなら、もう巨大コイは釣りたくない。そんなバイトだった。
が、しかし次の走りはなくグネグネとコイとは違うファイトだ。ニジでもない。コイで慣れた寄せで魚体が確認出来る位置まで魚を寄せた。…デカい。
すぐにネットを腰から抜き、フリーにする。アメマスだ。それもこのサイズはレコードに近いぞ。70cmサイズのネットで簡単にすくえない。
2度ネットの入れ直しで無事ランディング。デカい。近くにいた石井さんもアメマスのサイズに興奮する。「まだチャンスあるから、釣りして」石井さんに伝え釣りをしてもらう。
老沼さんは相当離れた場所で釣りをしている様で写真をお願いしたかったから、来てもらう事に。この時にネット上で安易にメジャーを当てても80cm近い。伸ばして正確に測定すると81cm。自己レコードサイズ。
老沼さんが来てくれ、動画撮影をお願いした。うまく持てないサイズ。だけど、必死に持って撮影してもらった。感謝だ。
リリースまで撮影してもらい、時計をみる。タイムリミットだ、これにて5日間の秋の北海道トラウト行脚も終了となったのでした。
今回、ラストで奇跡が起きた。悩んだ末の判断に後光が差し良型アメマスを手にする事が出来た。
2024年、北海道へトラウトを狙いに何度も足を運んでは学ばせてもらってきた。今年のトラウトゲームはこれで最後。これから本格的な冬になる。また雪が溶け、蕗のとうが出始めたタイミングでトラウトロッドを持ってお邪魔したいと思っています。
本州に戻り、翌日のニュースでは北見エリアの積雪が報じられていたのを黙ってみていたのでした。
今年も北海道でお世話になって仲間の皆さん、本当に有難うございました。皆さんのサポートがあって、2024年も素晴らしいトラウト行脚になりました。心から感謝の意を持ってお伝えします。