《WARCH 2020 VOLUME SEVEN》パタゴニア最新号のカタログ読んで。
北海道行脚の途中、パタゴニア直営店へお邪魔した際に新しいカタログが配布されており、そこで入手して来た。
ホテルに戻り、ゆっくりとベッドの上で1ページずつを捲る。
出張中や遠征先ではほぼTVは観ない。観てもNHKくらいかなぁ。ホテルでの生活は、シーンとしたのが好きで、TVの雑音すら必要ないと思っており、どんなホテルに宿泊してもまずTVの電源はつけないんです。
まあ、TVをつける事によりホテル内、もしくはルーム内のWi-Fiパスワード等のデータが描かれている場合もあり、そんな時はTVを付けるが、Wi-Fi設定が完了すれば、ほぼすぐに消してしまうか、ホテルを外出する際にルーム全体の電源が落ちるので、その後はつけることはない。
だって、せっかく一人の時間が取れ、1日を振り返る事の出来るタイミングで、ワイドショーやつまらないバラエティー番組の雑音に自分の時間を邪魔される程、もったいない事はない。
自宅から持参した小説を読むか、少し気になるムービーをiPadで観るか。その時間が楽しみなのだ。もちろん、ホテルでその日に起きた内容を「いいぶさ日記」に下書きで更新しておくか(これは、今回の北海道行脚から試しでやって見たがスムーズに出来ていたので満足)。
駅に面したホテルであれば、電車の汽笛、駅のザワつきが心地よく聞こえるし、大型道路に面したホテルなら交通する自動車の音も、嫌いじゃない。
暴走族の爆音だけは絶対に許さないけど、日常的交通音はあまり気にならない。廊下で話す声、隣の部屋の音、上室の水道などの音…そうした人間が動いている感覚を知る事は、苦じゃないんだよなぁ。
一人孤独を楽しむ時間。カタログを開けば、興味深い内容がいくつも目に飛び込んでくる。
カタログなのに目次があるのが好き。目次を見て、1ページずつ捲る。どのページも目を通すのだが、熟読したいページは、カタログの開きを強く折り曲げ、読みやすくしておく。
缶酎ハイを片手に、柔らかくないベッドに胡座をかく。枕をクッション代わりにしてのリラックスポジションができれば、本当に自分一人の素敵な時間なのだ。自然環境をどの様に守り続けていくのか。守るための行動をどの様にして動いているのか。
そうした活力ある文章にワクワクさせられ、美しい写真に目を取られていく。肌の色に対してのメッセージ。黒でも黄色でも白でも。
日本以上にアメリカ圏でのヘイトへの意識は大きく、私も海外で差別を受けたことがあるが、大きな問題として終わらせたくない事実が綴られている。
今回のカタログで最も気になったのは、気候危機。この問題。カタログで使われている写真と、ニュースなどで放送されていた西日本洪水被害の内容がどうしても重なり合ってしまう。
もう簡単に「温暖化なのだ」では済まされないところまで来ている。仕事柄、魚の行動は人並み以上に気を配っているつもりだし、明らかに追い続けている魚の行動が変わって来ている。
自身が感じ取る大きな変化にぶつかり、その世界規模でのメッセージをこうしてページに飾られていることで深く興味を持ち、自問しながら読んでいく。
私は不定期にリリースされる(本当は、きちんとリリースされるペースがあるのだろうけど、私は知らない)カタログからのメッセージに毎度と胸を打たれ、自身の行動にリンクさせながら暮らしている。
避ける事のできない大きな自然変化による破壊、私一人での行動は全くの無意味に感じてしまうが、それでもひとりでも動きたいし、その動きを見てくれた、共感してしてくれた人なら、同じ動きになるだろう。
それだけを願い、こうして崩れていく自然環境への警鐘を文章で私も鳴らしながら今の状況を伝えていきたいと思っている。
唱える事で、理解ある仲間が一人でも考えを近づけてくれれば、それだけで重なる力になる。
重なる力を増やす事で、何か一つの防御への一歩になるだろう。それが横につながり、いつしか塊になる様、私は唱え続けていきたい。
北海道の帰りの機内では足の痛みで読める様な状況ではなかったけど、ホテルでのんびりしっかりと読めた、今回のパタゴニアパタログ。
毎度ですが今回も読み応え十分な一冊になっています。