【相模湾マグロは、何処に?】真鶴港から秋のマグロ狙いに出掛けました。
「平松さん、相模湾マグロいきましょうよ」釣り仲間であるお客さんから声を掛けられ、近海マグロを狙いに出掛けて来ました。
場所は、真鶴港が基地の「第5嘉丸」相模湾でキャスティング、ジギング、と通年でルアーゲームをさせて下さる、素晴らしいルアー船。親子2代で2船を毎日出航し、相模湾のルアー船で間違いなく先端を行く船宿さんである。
朝5時半に港に到着し、6時出船。今回は5人でチャーター。普段、南林間や中央林間の飲み屋さんで遭遇する率の方が高いメンツであるが、とにかく釣りが好きな仲間。気心知れて、気兼ねなく付き合える仲間なので、楽しみだ。
舵を取るのは、嘉丸の大船長。港からまずは大島方面へ船を向かわす。
しかし、途中ポツポツと雨が降り始め、次第に大粒の雨へと…。パタゴニアのレインウェアーがしっかり雨の浸入を塞いでくれるので安心だが、やっぱり晴れ間や曇り空の方がマグロのキャスティングゲームには都合が良い。
雨が降ると視界が霧や雨で遮られ、マグロのハミや鳥の動きが読めない。マグロを見つけてナンボなスタイルに、視界が悪いというのは、最悪な条件となる。
それでも仲間船からの情報と長年の漁師勘を頼りに、大船長は船を走らせる。
『×○×沖南西の152△74で魚出てる』息子船から無線が入った。
船の回転数を上げ、猛スピードで走る。必死に何かに掴まっていないと、吹っ飛ばされる。この回転数とエンジンが「キーン‼️」と音を出す時が、たまらなく好き。
完璧に整備されているから、ここまで回転数を上げられるのだ。スピード感に喜ぶよりも、その「安心さ」にニヤリとしてしまう。
船はガスった沖をかっ飛ばし、呼ばれたポイントへ一気に向かう。息子船が見えてきた。「出てるよ。準備して」大船長は徐々に船脚を緩めながら、風を読み、ハミの風上に船を起き、キャストを開始する。
マグロのハミと同調する様に船を走らせ、アングラーはその流れる様な操船に合わせて、キャストを繰り返す。
ただ、他のルアー船も我々の動きを感じ、ポイントに近づいて来た。
カツオのコマセ釣りと同じタイミングになっており、コマセ船もハミ周辺をウロウロと…。コマセ船は、反応の真上に船を置き、「ドバァー」と一斉に仕掛けを入れて「ドボッドボッ」とコマセを撒いて、カツオやメジの足を止める。
これをやりに来ているから、こちらキャスティング船としては堪ったもんじゃない。まさか…まさか…の、やはり嫌な勘は当たるもの。
ナイスなハミが出たと同時にコマセ船がハミに乗り…。ハミは見事に沈んでしまったのだ。
「キョウイチ‼️」のハミに乗るコマセ船。コマセを撒いたから、予想通り2度とそのエリアではマグロのハミは出なかった。
「ヤラレタよな…」大船長もアングラーもガックリ。
せっかくの「キョウイチ‼️」を潰され、またガス掛った相模湾を彷徨う事になる。雨は降ったり、止んだり。このタイミングで少しでも太陽光が雲の隙間から射してくれたら、また環境も変わるのだが。
(パタゴニアのストームフロント・ウエット・ドライ・ダッフルは土砂降り、雨天でも抜群の防水効果でした)
この日、これに続くナイスなハミはその後なく、永遠に続くかと思うほどのクルージングにて終了となった。
(移動中の唯一の安らぎは、ウエット・ドライ・ダッフルに忍ばせておいた、淹れたての美味しいコーヒーに在り付けたことだけであった)
言葉も無かった…。
帰港後に雨は上がり、少し晴れ間が見えてきた。
「午前中にこうなって欲しかったなぁ」帰路の135号線、車窓から相模湾を射す太陽光をみて、疲れが倍増してしまった。