【出版記念に!】釣り師の聖地『もつ焼き 秀』下北沢で懐かしく語った夜でした。

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【出版記念に!】釣り師の聖地『もつ焼き 秀』下北沢で懐かしく語った夜でした。


エイ出版社から6月23日に小生の「ヒラマサワールド」mook本を出版させて頂き、夏も乗り切ったという事でデザイナー網野さんから「そろそろ、いかがですか?」とお誘いが有り、下北沢の「もつ焼き 秀」に行ってきました。
この日はデザイナー網野さんからお祝いを頂いた夜であったのだ。

「もつ焼き 秀」は1999年頃からかな、いやもっと前だっ。当時のスポンサーであった「スポーツザウルス」のメンバーと毎月の様に通っては騒いだお店。
店主の秀(ひで)さんもガッチリな釣り師であり、下北沢という地域柄、都内の釣具メーカーさんやプロショップの店員さん。さらに芸人さんや役者さん、カメラマンに作家さん、デザイナーやら出版関係者さん…。

そんな職業の方が多く、釣り仲間で毎度変わらなくギャーギャーやっては「うるせぇ!」と怒鳴られたり「だまれ〜!」と叱られたりしては、それでもすぐに仲良くなり、お仕事に絡んだりもした、人とのコミュニケーションがしっかりと出来ていた「釣り師の聖地」として親しんでいた場所であった。

それが2003年にスポーツザウルスが廃業となり、ザウルスで働いていた人達が各々メーカーを立ち上げたりして、一度は落ち着いた集まりも再び「今日、秀サンで!」という合い言葉の様に集まっては、情報収集などを絡めての楽しい場所であったのだ。

ここ最近はお店(Goldic)だけでなくメーカー仕事や遠征も多くなったことで実は足が遠のいていた。網野さんと仕事の打ち合せなどをしては「秀サンに行きたいよね」と言葉では出るのだが、なかなか行動まで移し切れていないのが現状であったのだ。

この日は19時にお店で待ち合わせ。
慣れない下北沢駅は、まだ工事中の雰囲気で戸惑いながらもどうにかたどり着く事が出来たのだ。

「こんばんは!」
秀さんにまずきちんとご挨拶。「ケイちゃん、久しぶり。よく来てくれたねっ」ニコッとする笑顔にまずはホッとする。

少し痩せたかな。老けたのかな。
いつもの笑顔で秀さんは迎え入れてくれた。網野さんもすでに到着しており、まずは乾杯。
「出版、お疲れさまでした。」その言葉と同時に小生のmook本を秀さんに渡す。秀さん、仕事の手を止めて、mook本の中を見て下さる。「ケイちゃん、前からずっと言ってたもんね。いつか出版したい」って。

秀さんのお店で若い頃、本当にたくさんの夢を語って来た。
仲間達と派手に酔っては終電ラスト5分まで飲む量を競い、終電を逃したことも何度もあった。翌日最高に最悪な二日酔いに苦しんだことも何度あったか。
ある方に「もつ焼き 秀」で意気投合し、明大中野に移動してそこで紹介された大学生…釣りの好きな船の様な名前のラガーマン(今は超有名なラガーマン)とも飲んだし、気付いたら席の横に芸人さんが居たりした事も多々…。

始発での戻りなど当たり前なほどであったのも忘れられない大切な思い出。
全て「魚釣り」ネタが始まりであり、連載もここでいくつも話しが纏まったのだ。そんな場所が下北沢の「もつ焼き 秀」なのだ。

デザイナー網野さんとも確か、知人を通じてここで知り合ったはず。トラウトゲームをするデザイナーで鱒の話しが盛り上がっていた時に紹介された記憶が有る。30代前半。もう気合いだけで飲んでいた頃だ。

いくつか、毎度決まって注文するものがあり、それらを紙に書いて秀さんに渡す。
「ケイちゃん、覚えてるか?最初にこのもつ焼き、3皿食べたんだぞ!」秀さん、覚えていてくれたのだ。そうなのだ。

とにかく美味しい、とザウルスメンバーが常日頃打ち合せの電話越しに言う「もつ焼き」。どうしても食べたくて、当然お願いしており、焼いて下さった。

「今年も相模湾に行って来たぞ」「ロシアに今度はいつ行こうかなっ」釣りの話しをしながら、焼き物をする秀さん。

壁に貼られた茶色に燻された写真をひとつひとつ、当時を思い出しながら見ていく。
「ケイタンジグ」がまだ量産でなく、ハンドメイドで作られていた頃のジグが朱色の電球傘に掛けられていて「これで初めてヒラマサを外房で釣ったんですよ」と網野さんが言葉を添える。

なにひとつ変わらない店内。
なにひとつ変わっていない肉の味。当時を思い出させてくれる秀さんの言葉…。なんだろう、物凄く胸が詰まる思いと、安堵と心地よさに包まれる。たまらない空間で当時のままの空間なのだ。

秀さん、今年で65歳。まだまだ現役釣り師。
今は多肉植物以外の趣味は特になく、やっぱり川で鱒を狙いたいのだ、と休みは毎週川に浸かっているのだと言っている。

日頃、ずっと集中しての仕事ばかりで正直、ここ数ヶ月息が出来ない程の心境であった。しかし、こうしてなにひとつ変わっていない当時を思い出させてくれる場所に戻り、タイムスリップしたかの様な瞬間に戻らせてもらえ、出版記念に、と声を上げて下さった網野さんからの優しさが嬉しくて仕方がなかった。

ただ当時とは違う環境の自分であり、それを見つめ直す事も出来、そして当時の様な酒の勢いも無くなったことだけは、確実に違うと言えることであろう。

19時に始まり、22時半には下北沢の小田急線ホームに居る小生。
若さが無くなった分、落ち着いた話しをこの日はしっかりとする事が出来た。「こんな秀飲みも良いですよね」と網野さんと話しながらの帰路。

釣りばかりが楽しく、釣りの夢ばかりをたくさんの釣り師と語り続けて来たお店。

こうして再び顔を出すことで、もう一度「当時の熱い思い」をしっかりと蘇らせ、今の仕事に活かしていきたいと帰りの小田急線で強く感じたのでありました。

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keitanhiramatsu