【2019年プロジェクト】リサイクルでナマリを再利用。メタルジグから始めます。

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【2019年プロジェクト】リサイクルで鉛(ナマリ)を再利用。メタルジグから始めます。

これまでどれだけの釣具スポンサーから種類、カラー、ウエイトと分けて小生が開発に携わってきたメタルジグがあるのだろうか…。

若き頃では20歳前半でマニューバーダンサーから始まりヒラジグラ、ケイタンジグ…と当時人気を獲得したメタルジグが簡単に名を連ねる。
ブルジグラにヒラジグロング、ドリフトチューンにデブタンジグ、いやいやまだまだ幾らでも開発に絡んだ製品の名前は上がる。

軽いものなら50g位から、重い物はキロクラス…。更には、ひとつのウエイトに定番カラーだけでも最低10色はあるとして、果たして何万本、いや何十万本…それ以上?のリリース、そして消費が繰り返されてきたのだろうか。

こうしたこれまでのメタルジグ開発に携わり、時代に合わせたニーズ、テクニックを絡めた形状、理論に基づくカラー選定と形状の確保…携わってきた小生自身がホンネ把握しきれていない程の数になっている。

メタルジグは、どのフィールドで使うのか…。それは「海」である。船で沖に出て、大海原でメタルジグを沈めてしゃくり上げるスタイルの、それである。
水深50mからのエリアが分かりやすく伝えれば、多いであろう。回遊するブリやヒラマサ、カンパチ、マグロなどを狙うため、潮の流れもしっかりした場所がポイントである。
また地形も魚が居付きやすい起伏のあるエリア(ゴツゴツとした岩場や、珊瑚が隆起した根周り、人工的に作られた魚礁)が当然多い。

そんな場面でいわゆる「根掛かり」でメタルジグが底の岩場などに引っかかり切れてしまう場合も多々ある。
切れたメタルジグは果たしてどうなってるかいくのだろうか…と考えるだけでも、ゾッとしてしまうのが現状だ。

沖縄本島のリーフ周りをダイビングで潜ると、釣りの仕掛けがサンゴや岩場に絡みつき切れて残っている姿をかなりよく見る。
天秤やナス型オモリだけではなく、エギや小型メタルジグ、スプーン、ワームとジグヘッド…等マテリアルを見ただけで、切れた仕掛けの持主が何を狙っていたかが、直ぐにわかる道具だ。

これらをダイビング中に毎回見つけては回収してはいたが、ダイビング船でダイビングをしていて釣具に携わる者が釣具の残骸を拾う恥ずかしさ。これには本当に情けなくなったものだ。

しかし小生も釣具メーカーを立ち上げ、釣具を販売し生計を立てている。売れる(釣れる)ために製品を開発し、市場に出してユーザーの方達に支持してもらい、自社製品(釣具)のファンをひとりでも増やしていく事も任務となる。

ダイビングして海底に残された釣具を回収し、毎回この海の汚れに頭を悩ませてきていた。…どうにかならないものだろうか。

職業ダイバーではない小生の様な一般ダイバーで潜れる深さはたかがしれている。30mが限度であり、それ以上深いエリアへは潜られない。イコール、それ以上深い場所を肉眼で見ることは出来ないのだ。
しかし、潮が速い場所や起伏の激しいポイントでは誰かしら根掛かりしてはメタルジグをロスト(切れる)されているのも現状なのだ。

メタルジグの主な原料は鉛(ナマリ)である。一部メーカーが鉄やアルミ、タングステンなどを使用しているが、主だったメーカーはやはりナマリでの生産が基本である。これは加工しやすく、量産に向き、低コストで生産する事が出来るからだ。

鉄がマテリアルのメタルジグなら、海水内で切れても成分解される事となり、露骨なフィールド汚染には直接繋がらないと言われている。

その点、ナマリはどうだろうか…。
ダイビングをしていて底で見つけた弱くなったナイロンの釣り糸を手繰り寄せ、手にする物は型の変わらないナマリのオモリと錆びて針先から無くなってきている釣針。このオモリと釣針との違いなのだ。

ある釣針メーカーの開発者と話した時にこんな事を言っていた。
「当社の誇りは、もし魚に針を付けたまま切れても、魚が泳ぎ続ける(生きている)限り海水内で生分解をする事と、刺さりが一番重要視しているのです」
そう応えた釣針メーカーの開発者から出た言葉であった。

凄い、と思い尊敬を今でもしているのだが、それでは果たして小生が今までフィールドに対してやってきた事とはなんだろうか。
釣れるメタルジグを開発し、世の中にリリースして、利益、生計を立ててきた。新しいモノ、釣れるモノをリリースする事を優先にしてきた。それだけで、この先本当に良いのだろうか…。

汚れた海に潜り、実感した。『自身から動こう。』

深い海底へ切れたメタルジグを拾いに行く事は実質我々では出来ない。また傷付いたメタルジグを日常で安易に捨てる事も難しい時代だ。お店で接客中に常連さんへこんな事を聞いてみた。

「塗装が剥げたり、曲がったり、鉛が欠けたりしたメタルジグってどうしていますか?」

常連さんは直ぐに『困っている。自宅に置いてある…。捨てる場面もわからないし、ね』と応えて下さった。

その使い古したメタルジグ、私が絡むK-FLAT開発のメタルジグだけでも、回収しましょうか?そう伝えると『嬉しいです。持って来ます』と言って下さったのだ。

小生の考えは、こうだ。

【ユーザー様と販売店、生産メーカーの合致が必要】
使用しなくなったK-FLATのメタルジグをGoldicで回収する。

回収したGoldicが責任を持ち、再利用出来る様に再塗装までを行い、安価で販売する。(リサイクル)(リバース)

再利用メタルジグにて実質売り上げた売上を『1%フォーザプラネット』で寄付しているNPO法人を通じて海の汚染洗浄に少しでも役立ててもらう。

海を愛するアングラー、また販売した店の責任。まずは身の回りから。そして少しずつ広く大きく、仕事として義務付けする。(社会貢献活動)

これが2018年より以前から少しずつ店側がどう動く事が出来るのか。店側がどう動かなくてはならないのか。を煮詰めてきた内容がカタチとなり、こう考えたいのだ。

Goldic実店舗で回収した古いメタルジグの塗装を剥離剤でまず剥がし、鉛無垢となったベース生地を再成型し直す。
塗装回数を減らし、着色料も単色塗りにしてコストを下げて《リサイクル・リバース》メタルジグとしてGoldicで販売する。
その利益を指定したNPO法人の寄付窓口へ送金し、海の豊かさに繋げていく。

これを2019年からGoldic店主、平松慶が開始します。

Goldicに廃棄メタルジグのBOXを設けます。
※K-FLAT製品からのスタートにします。最初はK-FLAT製品のメタルジグに限定させていただきます。動きがきちんと見られる様になってきたら、過去平松慶が携わって来たメタルジグやスプーンにも対応していく気持ちです。

最初は賛同して下さるアングラー様からで嬉しいです。ゆっくりしっかりと広めていきたいです。それが願いであり、目的です。

スタートします。第一歩を踏み出します。

※この内容はこれからも追って行動があった際に「いいぶさ日記」Goldic HPなどにも報告していく予定です。

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keitanhiramatsu