【別冊フィッシング 海のルアー最前線 広く、深く…】平成6年12月1日発行

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【別冊フィッシング 海のルアー最前線 広く、深く…】平成6年12月1日発行

この1誌から更に自身の環境が変わったと言っても過言ではない程。

京都で釣具屋に勤めていた私は日本海側のオフショアゲーム普及を第一人者として開拓されていた永井誠一師匠に付いて勉強していた頃。

古くからの釣友であった茂木陽一さんを永井誠一師匠から紹介していただき、奄美大島で今試されている新素材ライン(PEライン)を使ったジギングをやっているから勉強して来い!と背中を押されたのがスタートでした。

この【海のルアー最前線 広く、深く…】が発行される前に同じく廣済堂出版より吉本万里編集長の発行で《ザ・おきづり》と言うムックが発行されている。それに茂木陽一さん率いるグルーパーボーイズのメンバーらが新素材ラインを使い深いエリアでジギングの可能性を広げられていた。

それがオフショアゲームの新たなる幕開け創世記であると私は思っている。

妥協のない徹底したスタイルが茂木会長(後に私もクラブに入れてもらう)の素晴らしさ。GTキャスティングの新素材ラインテストでもパプアニューギニアへ翌年だったかな?連れて行って下さり、私なりに学ぶことが多い釣行であった。

そして私はその頃の勢いが変わらぬまま、今があり今のスタイルに変化していったのだ。

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1994年の本誌が発行された頃は、仕事で得た賃金は99%と言っても大袈裟ではない程、遠征費に費やしたなぁ。あれほど好きだったライギョゲームも費用面を考えやめて、ブラックバスも釣具屋先輩の車同乗スタイルしかしなくなった。

1円でも貯めて、全部遠征費に回したなぁ。1日の食費を18円まで削る技。外飲みなどもってのほか。青果店であった師匠店に夕方行くと、売り物のお惣菜をそっと師匠はビニールに入れて持たせてくれた。

また師匠の計らいからフィッシングメーカーのサポートやスポンサーサイドに組み込ませていただき、フィッシングショー時など小遣い稼ぎのクチを毎回作って下さった。

大阪のフィッシングショー最終日、帰りに道頓堀でお寿司とカニ鍋をご馳走して下さった。グロい話になるが、あのトーク(各メーカーブースでのトークショー)はいくらだった、メーカーに2日間拘束されたら、この額や。覚えとけ。そしてこの額を抜けよ。って言ってもらえた、あの日。

師匠が教えて下さった額に対し、私は1/3以下。当たり前なのだが師匠の額を知り、目標がどんどん強くしっかりしたモノになったのもこの時期でしたね。

奄美大島へ私なりに通いまくった。釣行費用が必要なら、文章を書け。文章を書き続けると、そのうち編集部からライターが付いてくる。ライターが同行してもらえる釣行は費用が少し楽になる。その後、編集長が来たり、フィルムが送られてきたり、原稿料があがる。だから人の魚を悔しく思わず、写真を撮れ。カメラ(一眼レフ)を学べ。そうも言われた。

当時、かなりの高値だったアングラーズハウスのカメラバッグと、遠征用ボストンバッグをふたつ下さった。国内外に移動し旅を続けてきた印の航空会社のゴムひものタグがたくさん無造作に付けられたまま。

私の宝物であり、4年ほど前まで自宅にあったほど。(さすがに使用していなかったのでカビもみえてきたので断捨離)本誌表紙の茂木陽一さんと繋げて下さったのも、本誌に掲載された事も師匠の「背中押し」があったからだ。

あの時、あの瞬間。

それは仕事後、師匠宅にて夜ピザをご馳走になりながらビールを飲んでいた時、師匠の釣り部屋から一枚の年賀状を持ってこられた。その年賀状の送り主が大きなルースターフィッシュを持ってバンダナをした茂木陽一さん。

その場ですぐに茂木陽一さん宅に電話を入れ、私の奄美大島行きを取り次いで下さったのだ。

初めての遠征。たくさんの不安があった。仲間もいない(師匠の弟子さんが同行してくれた)環境で私は緊張と興奮が冷めやらない事をしっかり覚えている。

ある芸人が「筋トレ後におきる動悸は筋肉の微笑み」だなんて言っていたが、私もあの瞬間を思い出す度に釣りへの微笑みがしてならない。

編集長の吉本万里さん、茂木陽一さんはこれからも私の出版物解説時にどんどん出て来るので、今回はやはり師匠の永井誠一師匠にクローズアップさせていただきました。

茂木会長や永井師匠の存在が今の私の生活にとても影響しており、本当に感謝ばかりです。こうした先人の方々が作り上げてきた釣りのスタイルをこれからも広めていきたい。繋げていきたい。それがオフショア2世代と言われる私達の使命だと私は思っております。

師匠とも「その後」は尽きる事なく繋がっていくのですが、今回はこのあたりで。次回も楽しみに。

【データ】
誌名:別冊フィッシング第19号 海のルアー最前線 vol.1
出版社:株式会社廣済堂出版
編集長:吉本万里
平成6年(1994)12月1日発行

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