【アングリングvol.164〜北の国へ】2000年7月1日発行

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【アングリングvol.164〜[北海道のFLY&LURE]北の国へ】2000年7月1日発行

パタゴニア

《寄宮フィッシングセンター》は那覇市中心にある老舗の釣具店であり、船舶部もされている船宿さん。

『船宿さん』と言っても宿泊等があるわけでなく、船を所有されており、釣り餌の手配から釣竿のレンタル、またお客様のホテルから港への送迎などを忙しいされている。

1998年3月に長男が生まれた時には寄宮スタッフ皆様に祝っていただき、2年前には島酒の5升シュロ巻壺をいくつも頂いたのを長男と開けて呑んだ思い出もある。

古酒(クース)になる迄に何度か若酒を足してきたが、蒸発はどうしてもしてしまう。実家の物置奥に寝かせておいたが、5年も経つと1/5ほど減っていたから足す。また5年サイクルで開けては足す、を繰り返してきた。

今年の旧正月に前田学キャプテンから連絡が入り、私が前田家長男に送った壺酒を息子の成人と合わせて呑んだよ、と連絡をもらった。嬉しい報告であったが、我が子も社会人だけどマンブー長男も、もう成人なんだなぁ…と歳を感じざるを得なかったのだ。

島酒はほんとよく呑んだよなぁ。でも飲む事で学ぶことも多かった。釣りから戻り、寄宮の店にいって、まずお店先でビールで乾杯。お店の常連さんとも仲良くなり話は止まらない。

ビールを飲み続けては、いつしか島酒に。愉快に笑いいつしかアーラ竿を出して来て、鉛20kg箱をリフトする遊びが始まる。

パタゴニア Photo: Jeff Johnson

太い大物磯竿の穂先に釣りのオモリが入った箱をリールのラインと結束する。それを、どの様に浮かすか…腰のチカラだけで持ち上げれば間違いなく腰を痛める。かと言って腕のチカラだけではまあ絶対と言いたいほど無理だろう。みんな試す。みんなダメ。上がらない。それをYOSEMIYA5号キャプテンの紹巳船長は一発で盛り上げたのだ。

これ、最初は度肝を抜かされた。だって紹巳船長、かなりの痩せたオッチャンだよ。その紹巳船長はアーラ竿《慶良間1号》をガツンと握り、おりゃあっと20kg箱をリフトした。こりゃたまげたよ?!みんなびっくり。

ここからが、寄宮流ひとを豊かにしてくれる場面。どの様にリフトするか。どこを使い、ロッドのどこを曲げて浮かす(鉛20kg箱を上げるか)か、を丁寧に教えてくれる。再びチャレンジすると必死になって鉛20kg箱はリフト出来るのだ。チカラだけではない、釣竿を使い、釣竿に身体の筋力を合わせて自力をロッドに伝達する技術。これを学ばせていただきました。

どうやってリフトするの?これは直接森山紹巳船長や番頭さんの稔さんに聞いて下さい。『若い頃、平まっちゃんが熱くなってたやつだな、ヤー、フラーやし」なんて言いながら、きっと教えてくれると思います。

さて。今回掲載原稿内に登場する若手スポーツザウルスのスタッフは全員20kg箱をリフト出来ました。皆、最初は全く無理。しかしロッドのタメの使い方を身体で学ひ、知る事で出来たのです。

私のフル開発モデル【ZY ジーダム・ジーン】のファースト広告が掲載されていました。本文内容は、この細くて軽いジーダム・ジーンでPE3号使用しイソマグロ55kgをキャッチした内容も含まれています。

寄宮フィッシングセンターで学んだ釣り学がジーダム・ジーンの髄(ずい)になっている事は間違いないです。なぜなら開発に携わってくれた、今回掲載原稿内に出ているスポーツザウルス社スタッフが皆、ロッドの髄(ずい)を理解してくれていたからでしょう。

20年も前の知識は今も最先端でロッド開発に使われています。それを理解しているメーカーやアングラーがもっともっと増えて欲しいと願うばかりです。

【データ】
誌名:アングリング vol.164
出版社:株式会社廣済堂出版
編集長:伊藤 裕
毎月10日発行
2000年7月1日発行

パタゴニア

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