【世界自然遺産の小笠原で…GT聖地で起きた事】TBS Nスタ報道を観て。
お店で仕事をしていた時に、仲間とたわいも無い話から盛り上がった。その内容が「小笠原でGTアングラーがやらかしたみたいだよ…」確か、そんな会話だったと思う。
ネットで調べてみたら、と教えてもらったので検索してみると、すぐにヒット。
「世界自然遺産の小笠原で植物を伐採し、釣り場への足場を作った者らが書類送検された」と。
アングラーとして、非常に悲しい出来事という以上に、情けないし悔しい気持ちでいっぱいになった。
こうした非常識な一部のアングラーが起こした行動で釣り人達が非難の目で見られる。大切な釣り場が釣り禁止にもなり兼ねない…とても嫌な思いをその時にしたのだが、その直ぐのタイミングでTwitterのメッセージを通じて問い合わせが来た。
『突然のご連絡失礼いたします。TBSテレビ報道局で記者をしています●●(A記者)と申します。
夕方放送している《Nスタ》という番組内で「ロウニンアジ」という魚がどういう魚なのかを取り上げます。
取材を進めている際、平松様の投稿をご拝見し連絡させていただきました。ロウニンアジを紹介する際、平松様がご投稿された動画を使用させていただくことは可能でしょうか?
放送日は本日18日で18時頃を予定しております。お忙しいところ恐縮ですがよろしくお願いいたします。』こんなメッセージが飛んできた。
Twitterで先日の沖縄マンブー船でキャッチした、40kgのロウニンアジ。ハッシュタグを通じ、この動画が目に止まり、TBS報道局記者からの連絡になったのだ。とにかくの偶然に、まず驚く。
あらためて、今回の問題になっている内容をネットで読み直した。
小笠原で生息している希少な植物9種類を特別保護地区でナタなどを使い伐採し、ロウニンアジ(GT)を釣るための足場を確保する行動で警視庁に書類送検された…と。
断固として許せる行為ではないし、このニュースを読み、愕然とした。本当に腹が立ち、怒りが込み上げてくる。許せない。
今これだけフィールドでのゴミ問題や騒音、夜など漁港に停泊している船に乗り込むなどで港が閉鎖されたり、地域住民から苦情が出ているのに、ロウニンアジを釣るために小笠原に移り住み、こうした問題を起こしてしまった事への憤りが隠せない。
私はTwitterのメッセージに自分の連絡先を記載し、A記者さんにどの様な画像の使われ方をするのかを直接お話して確認した。#ロウニンアジ で検索された。
「視聴者の方がロウニンアジという魚を知ってもらうために…」という事が確認できたので、画像許可をすぐにさせていただいた。
私も20歳後半頃からロウニンアジに魅了され、毎月という以上に沖縄本島、寄宮フィッシングセンターさんに通った。今年25歳の長男が妻のお腹に入った時もずっと沖縄本島でGTを追い続けてきた。
私にとってのロウニンアジ、それこそ「生涯、追い続けていきたい最高の魚」と位置付け、ロウニンアジに感謝し、ロウニンアジと闘う事への目標を持ち続けてきた。
今回書類送検された者らも「ロウニンアジを釣るためにやった」と。これを知り、余計に胸が苦しくなった。そして悲しさを越えて、呆れ果てたのだ。
A記者さんは「水族館でも写真は使わせてもらえるのですが…」と。
しかし動画のリアルさは大きい。私は、こんな馬鹿げた輩を許さないと強く思うと同時に、ロウニンアジを是非たくさんの方に知ってもらいたい…そう思い、画像使用を許可させていただきました。
Nスタの放送時間は、まだお店で仕事をしているので生放送では観ることはできませんが、先ほど話をしていた仲間にも、TBS Nスタの話をして放送をLINEで送ってもらった。
TBS『Nスタ』3分ほどの特集で問題を放送されていました。
天然自然植物が230mにも渡り伐採され、釣り場への道、という理由で刈り取られていた無残な植物のあと。
釣り人として、釣り場へのルートを自分達だけが知る様な、秘密にしておきたいとも思う気持ちもわからないわけではない。
しかしだ。
小笠原に住んでいる(2〜3年前に移住してきた、と報道で言っていた)ならば、小笠原がどんな場所であるのかわかるはず。
自然保護地区となって国で守っている地域なのに、そこで釣りたいからと言って、植物を勝手に伐採し、自分らのエゴだけで釣りをするのは、言語道断。
絶対に許せない行為だし、私から言えば「小笠原のルールもわからんやつにGTを釣る資格などない」と強く言いたい。
私にとって生涯追い続けるロウニンアジ。それを釣るために身体を鍛え、精神面も強くし、追い続けている永遠のターゲット。
それをこうした道を外した輩が起こした行動でロウニンアジのイメージを悪くして欲しくないし、そもそも「釣り人」を悪人呼ばれされたくない。
こんな思いがあり、動画を使っていただき、そしてたくさんの人にロウニンアジを知ってもらいたかったのだ。
放送が終わり、私のiPhoneにA記者から画像使用のお礼の連絡が入った。
許せない行動に、少してもお役に立てたのなら…と私も告げさせてもらい、今回のオンエアへの感情を胸で宥めたのでした。
A記者さんからの連絡で確認したのは、今回の内容を自身のブログ「いいぶさ日記」で書いて良いか。またこうした放送があったよ、とSNS等で記して良いか、という確認。
全て許可をいただけ、また今回の放送の特集を後に『Nスタニュース』としてYouTubeであげるので、使用してもらって構いません。と承諾をいただけました。
ロウニンアジ。生涯追い続ける魚としてこれからも私は尊敬でいるし、そしてこの問題を忘れることはないだろう。TBS Nスタ記者のAさん、ご連絡ありがとうございました。
また、これを読んだアングラーの方々、どうか胸にこの問題を常に置き、釣り人が釣り人らしい行動を取る様な意識を持ち続けてもらいたいと切に願っています。ものである。