【海外の養殖と国内の養殖】国内養殖のクオリティーに感銘と、変えられていく海域環境。

patagonia

先日行った、対馬「パタゴニア・スタディーツアー」。このツアーでアクティビティとして二日目にマグロの養殖生簀をみる時間がありました。

対馬のクロマグロ生簀(養殖環境)は数年前に斎藤さん(対馬の養殖事業者さん)に見せていただいたのですが、その時は完全に観光客目線。

しかし、今回は気持ちがゴミ問題や磯焼け問題で重くなっていた事もあり、どうしてもウキウキした目線では見られませんでした。

ただ、養殖という事への興味は持っており、魚(マグロ)の状態に意識を持って観察させていただきました。

パタゴニアのムービーで紹介されているノルウェーでのサーモン養殖の映画を観て、実は「養殖されている魚って怖い」という勝手な思いがありました。

大量に豊栄養価なエサを与えられ、肥大化したサーモンが出荷されていく…。奇形などの問題も描かれていて、どうしても海外の養殖事情は「怖さ」を持ってしまっていたのですが。

国内の魚類養殖について完全に素人の私です。大学が研究し市場に出されるようになったマグロなど、どの様に飼育され、世に出ているのか…調べていないので安易に語ることはできません。

今回対馬で飼育されているマグロの環境を見て、驚く事は多かった。ひたすらたくさん餌を与え、肥らせるだけの環境ではなく、しっかりと運動させ、マグロ自体へのストレスを持たせずに育てている素晴らしさ。

マグロの年齢(サイズ)毎に生簀を分けて大切に育てている環境、わかってはいるのですが実際にその様子をしっかりと確認出来たことは、とても勉強になりました。

生簀の中で餌を上げる位置、ただ餌を入れるのではなくマグロが餌を食べる場所(生簀内)まで決めている事で、マグロへの網などでこすれない様な傷への配慮なども行われており、海外養殖事情の映画《アーティフィッシャル》内では考えられないほど日本の養殖技術の高さに感銘。

これならきっと美味しいマグロが対馬の海で育てられているから安心だ、単純にそう思えました。

対馬東側にある美津島に設置された、マグロ養殖生簀。いくつもの生簀が設置され、それは素晴らしい環境で育てられているのだなぁ、と感じ取る事ができました。

気になる事もありました…。

対馬の上(かみ)と下(しも)を分ける万関橋下から東海岸へと繋がる潮通し場は、現在防波堤が設置され、その先にある黒島周辺の漁場への影響が大きく出てしまった。

台風時に高波で被害が出てしまうのを防ぐために湾口に長い堤防が置かれて安全は保たれるけど、対馬の海は堤防ひとつで大きく変わってしまったよ、と養殖見学に小船で連れていってくれた漁師さんもボソッと言っていた。


※手前にある防波堤の沖側に更に大きな防波堤があります。

磯焼けが対馬全体に起きている事実。イスズミやアイゴの大量発生(繁殖)が原因なのもわかる。しかし、もしかしたら防波堤が無くて西からの潮、東からの潮通しが20年目のままであったら、どうなっていたのだろうか、と思ってしまう。

パタゴニア

対馬全体に磯焼け問題が起きているが、防波堤ひとつで潮流は大きく変わり、それまで釣れていた、それまで生息環境となっていた黒島周辺の場所は守られていたのではないだろうか、とも感じてしまったのでした。

養殖する事がいけない、とか現在起きていることに対する対策を行って状況に対応しているという事への大切さと、防波堤を設置して海の状況や生態系をも崩してしまいがちに囚われてしまう人員的行為(堤防設置)への問題も考えなければいけないのでは…。

そんな思いも持ってしまいました。

養殖技術の進歩、養殖環境優先への行為がもしも防波堤も含まれるのであるのなら、そもそもの環境を崩す事への恐怖の方が大きいかもしれないのだなぁ、しかし「災害への対策」は絶対必要であるし…。

色々と考えさせられるタイミングで美津島の養殖事情を拝見させていただいてきました。

あくまでもこれは勝手な釣り人目線。だから、私ひとりの呟きですが、これから先に、残しておきたい海を守るのならば少しでも環境を壊さない努力も並行して必要なのでは、と感じています。

パタゴニアムービーで観た《アーティフィッシャル》との内容とはズレがありますが、日本の養殖技術は素晴らしい、しかしその先に起きている、もしくは起きてしまう危機を感じる事も必要なのでは、とボソッと呟いてみました。

パタゴニアムービー《アーティフィッシャル》

パタゴニア

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