週2回、夜19時から大野北中学校柔道場で行われている夜練。指導者の神、と言われる福井学先生が地元中学生を中心にご指導して下さっており私が外部コーチをしている相陽中生徒も何人か学ばせて頂いています。
この夜練習は大野北中柔道部員の補強としてスタートした、と福井先生から聞いており、我が家の次男坊も3年間お世話になりました。
次男坊が夜練に通う前から私も宮本功三先生に連れられ、何度かお邪魔させて頂きましたが、今の様に仕事等で不在以外は顔をそれまでは出していませんでした。
相陽中生徒が現在お世話になっている事、所属道場の中学生がお世話になっている事、次男坊へのご指導への感謝、等を理由に今自身もお邪魔しているのですが、それ以上に通う理由は、自身の指導力を学びたい、それに尽きるのです。
福井学先生は丁寧で明確で、しっかりとした観察力から出る個々への柔道指導。この素晴らしさに正直惚れているほど。
強い先生のご指導はこれまでたくさん学ばせていただきました。皆素晴らしいご指導でした。ただ、生徒たちが先生に歩み寄りやすい環境を常に持って指導されている先生は、もしかしたら福井学先生と出会って初めて得た感覚ではないだろうか。そう感じています。
技術的に難しい、ハイクラスな組手や体捌きなどを理論的で丁寧に指導してくれる。それがわからない、迷っている生徒への個々への観察力と、コーチング、ティーチングの上手い使い分けでささっと生徒側の気持ちを察知し、学びやすく聞きやすい説明がたまらなく上手いのだ。
また、生徒の特徴を誰よりも早く理解し、生徒に合わせた指導法で個別対応までして下さる。この凄さに惚れ込んでしまったのが、私は指導者未熟な私なのです。
柔道指導を始めて、まだ10年足らず。指導者側に立った時、私は自身が成長期にご指導頂いたスタイルが、勝利への秘訣だと勘違いした「負のスタート」でした。
決してそれがいけないとは言い切れない部分もありますが、パワハラなどの学びや、コンプライアンス等を全柔連指導者ライセンス取得から得て、自身が育った環境と現代の指導法は全く違う事から知る事となり、それでも時として負の自分が今も出たりする。
福井学先生や、宮本功三先生とは同期で話しやすく、時には飲んで腹を割りながらの時間も多い。そんなタイミングで私の負の部分を指摘してくれるのも同期の二人であるし、二人からは本当に柔道精神を学ばせてもらっています。
《福井塾》と呼ばれる大野北中夜練時間。ここには、意欲ある中学生が通って来ています。
ここから卒業し、現在全柔連強化指定選手で活躍している選手も育っています。世界で戦っている時に、少し不安になった時に福井学先生に確認している現役選手をみて、先生への信頼度の厚さ、重さに圧巻。
我が家の次男坊の話になりますが、福井先生のご指導で中学3年の時に関東大会まで送り込ませていただきました。
次男坊は、ひとつ分からない事があれば、福井先生、ライバルへの対策も福井先生、技を学びたいからと言って福井先生の得意技である内股をフルコピーし、とにかく福井先生、福井先生、でした。
周りの福井塾に通う生徒たちも、皆福井先生、福井先生、になっています。この春にある高校選手権個人に神奈川県代表で二年連続で出場する次男坊の大好きな先輩がいます。その選手も、自分が躓いたり、迷いが出た時には、福井塾に戻り、修正してもらったり、アドバイスを頂いています。
次男坊も右に準えで必ず試合前後は確認と修正に福井先生を訪ねます。これが、福井塾であり、大野北中夜練であり、夜練の素晴らしさであり「福井学」の魅力なのでしょうね。
今回卒業する3人の中学生は皆県内外の柔道強豪校へと進学していきます。昨年もそうでした。何年もこの歴史が刻まれています。
卒業していった生徒たちは、自身に不安を持ったり、成長したい時、再び《福井塾》に帰ってきている姿を私は何度もみて来ました。
今季、高校へ羽ばたいていく生徒たちも、きっと「もし迷っても、福井塾に帰れば、鋭基を養いに来れる」と安心があるから大きく翔けるのでしょう。
こんな自分は福井塾、大野北中夜練で未来ある中学生の為に身体を貸す事位しか出来ていませんが、生徒たちの翔ける環境に要られた事だけでも有り難い事として、三送会で卒業生をみて感じていました。
次男坊の小学生から中学生への進路時に「マナブに次男坊を預けろ」と言ってくれた宮本功三先生の言葉。この指南が後に今の次男坊の芯になっている事への感謝も込めて、これからも大野北中夜練にお手伝いに通わせて頂くのが感謝への気持ちだと思っています。
福井塾に通う生徒たちは、皆各々所属道場があります。所属道場の先生方に感謝し、福井塾で学んだ事を生かしてこれからも活躍して欲しいと願うばかりです。
夜練の指導陣への感謝も持ってくれています。卒業生のみんな、おめでとう。皆にこれからの高校生活に、幸あれ。