長年愛用してきているポーチ、パタゴニア ヌエボ・ヒップ・ボルト。
何度か「いいぶさ日記」でも、使用感などを紹介してきましたが、この夏を過ぎた頃から不具合を感じていました。
それは、パタゴニア社製品90年代のビニール素材による経年劣化から起こるビニール剥離。
90年代前後のバッグ類にほぼ当てはまる経年劣化の中で特徴的なのは二つ。
一つ目は合皮素材部分で使われているビニール素材が溶ける様な賞状。合皮部分のビニール素材がネチャネチャし、それが悪臭にもなってしまう状態。対策としては、指やタオル生地などでベタベタした部分を擦り落とす事で一応解消はされる。
こちらの内容の中に、悪臭の事は少し書いてありますが、日常的に使うバッグではなく、旅時などに使用するため、使いたい時に驚く、そんな場面が多々ありました。
匂いを消す事は出来ず、旅先で中に匂いが付いたら嫌なものは先に出しておく(スーツ類など)等で対策はしてきましたが、バッグに使用されているビニール生地が原因かと思います。
初期のブラックホール(現在のシリーズではありません)バッグでもこの症状は起きていました。対策がわからないまま、結局は新しいモデルを買い換えて使用していたのを覚えています。
二つ目は、これが今回症状をお伝えする、ビニール生地内張劣化です。夏前から、なんとなく気にはなっていたのですが、真夏を過ぎて涼しくなった今、やたらとバッグ内に細かなビニール粉がまん延し、財布や定期入れなどを汚し始めたのです。
これまでも、気にはなっていましたが、ここまで酷くなると対策が必要。
これ、明らかにマイクロプラスチックゴミとなり、環境への悪影響になります。
ヒップ・ボルト内側全てにビニールコートされた生地が使用されており、劣化したビニールが乾燥し、それがバッグ中の荷物と擦られて粉を吹く様な状態になってきたのです。
レジ袋用の小さく畳んだビニール袋をレジで広げると、ビニールの粉が舞う…。これはダメでしょう、となり、対策を考えてみました。
ネット上で同じ様な症状の対応を紹介してあるか探してみましたが、私には見つかりませんでした。ならば、自分なりに修理、と言うかケアをしてみようと動いたのです。
ひとつ目の様な、ビニール素材がくっ付き悪臭が出る事はないにしろ、ビニール粉末も重大。マイクロプラスチック放出を防ぎながらのその対策も、なかなか頭を悩ませながらもトライしてみました。
どの様に内張ビニール素材を剥がしたのかをここでは紹介しておきます。
1)ヒップ・ボルトを裏返しにする。
2)グッピーフレンドに入れて、お湯に浸けておく。
3)お風呂用洗剤(中性洗剤)を劣化しているビニール素材に吹き付けておく。
4)しばらくしてから、劣化したビニール素材が完全に浮いた(バッグ本来の生地と剥離した)のを確認し金タワシで軽く擦ってみる。
5)剥離したビニール素材が落ちているかの確認は、目を凝らして素材を見なくては判断がつかない。生地に染みた状態だと、剥離したビニールも同色化して、マヂで見にくいです。
6)一度、簡単にバスタオルなどでヒップ・ボルトの濡れた水分を吸わせてビニール素材の剥離部分を確認する。
7)明らかに剥離がわかった時点で、グッピーフレンド内で金たわしを広い面、縫い目部分は使い古した歯ブラシで擦り落としていく。
8)大まかな部分が剥がれたら、6)と7)を繰り返して行う。
9)もう、納得‼️となったら、干す。
10)乾燥したヒップ・ボルトを確認し、縫い目などの入り組んだ部分をしっかりチェックし、終了。
この1)から10)までを行い、私のヒップ・ボルト内側問題は無事解消され、とてもキレイになりました。
細かな縫い目位置にまだ少し剥離したビニール素材が残っていましたが、これはヒップ・ボルトを使用しながら無くなっていくと思い、今は落とせるだけ落としきり、通常の使用にしています。
付着されていた内側ビニール素材は、本来きっと生活撥水性を上げるための効果を見越しての使用だと思いました。
30年近く前のビニール製品が今まだ現役で使われている事自体が素晴らしいと思いますが、更に長く使える様にと私なりに整備をやってみました。
実は今回は《ヒップ・ボルト》の現状対策として紹介したのですが、アトムの初期タイプでも同じ症状は起きています。
内張に使われているビニール素材の違いで、経年劣化の状態も若干違いがありましたが、まあビニール部分が剥がれてくるのは同じ事。
最初にMCL 3wayバッグで経験しており、古い《オベントバッグ》なども同じ様な劣化(全て90年代初期前後)が発生しております。
物を長く使いたいから、対策も対応もそれなりに自分でやってみる。それも直して使う楽しみにして大切に使い続けています。
いつか現行品ブラックホール初期モデルの表面ビニール素材経年劣化の末、もこの「いいぶさ日記」でお伝えしたいと思っています。
70Lのブラックホールダッフルの表面全体が劣化した時の凄さと言ったら…。それも、メンテナンスしたのは、ふたつ同時に(同時期シーズン整備)。
今回は詳しくお伝えするのは、ヒップ・ボルトの内側ビニール素材経年劣化事情。対応と対策について何かの参考になれば、幸いです。
今回施した処置は、あくまでも私個人の我流です。もしかしたら、パタゴニアアフターに問い合わせれば、もっと素晴らしい対応があるかもしれませんね。
ユーザーの方の思考と対応で動いてみてはいかがでしょうか。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
◉YouTubeチャンネル《KEIチャンねる》登録お願い致します!
https://www.youtube.com/channel/UCFFD1eUe-3hmomnxxTCPZsA
パタゴニア製品等を紹介して、旅の準備や製品解説などをお伝えしています。
●パタゴニア「グッピーフレンド」を使い、検証。マイクロプラスチックへの環境意識確認の巻。
●パタゴニア・ブラックホール・キューブをこう使う。旅好き平松慶、tripはこんな準備で進めています。
●第2回パタゴニア・ヤマップ対馬スタディーツアー。「海洋プラゴミ」の現状をみて。
●〝旅に大活躍するパタゴニア製品〟どの様なパッキン術?TRIP梱包!旅の準備は完璧ですか?春夏秋3シーズン編
●パタゴニア製品「釣り場でこう活用する!」フィールドに合わせた冬場のウェアーQ&A完全解説!
↓平松慶の書籍購入はこちら↓
平松慶、渾身の一冊!!ヒラマサを釣りたい方は、是非チェックです。
●平松慶のヒラマサワールド(エイ出版社)アマゾンよりお買い求め頂けます。
https://www.amazon.co.jp/dp/4777947084/ref=cm_sw_r_cp_ep_dp_3wcIAbZ6WVEQG
↓平松慶の掲載書籍購入はこちら↓
●ブリジギング完全バイブル(エイ出版社)アマゾンよりお買い求め頂けます。
●ヒラマサ&ブリの世界(エイ出版社)アマゾンよりお買い求め頂けます。
●ルアーフィッシング遠征ガイド(エイ出版社)アマゾンよりお買い求め頂けます。
====
★平松慶webマガジン【アングラーズタイム 】
連載:平松慶のオフショアワールド
https://anglers-time.com
====
★平松慶公式ラインスタンプ販売中!!【毎日パワフル!ケイくんです!!】
https://store.line.me/stickershop/product/1400193/ja
====
☆平松慶SNS☆
▽Instagram
インスタライブ不定期開催(計画)中!!
https://www.instagram.com/hiramatsu_keitan/
▽Twitter(X)
https://twitter.com/keitanhiramatsu
〚お仕事・コラボのご依頼はメールでご連絡ください〛
Mail : sabani.kei@gmail.com
《ブランドメーカー》
★K-FLAT株式会社(ブランドメーカー)
https://www.k-flat.net
★Goldic(プロショップ)
http://www.goldic.net