【オーストラリア・シドニー】どうしてこんなに「ハエ」が多いの?
早朝シドニーに着いた成田発カンタス航空機。
爆睡している時を狙い、無理矢理機内で朝食が出され、慣れない気圧差に無気力無機質な目覚め程『そっとしておいて欲しい…』のに『そうはさせるか!ほら、コーヒー飲め!パンを食え!』と残された業務を全うするCAの攻撃的な振る舞い。
「はい、はい。参りました…」と言われるがまま口にそれぞれを放り込み食べ終わったら『動くな‼️わかったな‼️』的仕打ちで着陸態勢へと入り行動の全てを制御させられる…。
早朝現地入りする安いチケット便が得意なだけに毎回それぞれ航空会社が行う同じルーティンにうんざりするのであった。
※画像はイメージです。
胸焼けに近い状態で降ろされたので外気で身体を戻したいとそそくさと空港から出たのもつかの間。軽い柔軟運動でもしながら冷たいジュースを購入し、ひと息入れようと腰を下ろすと、何だか顔の回りに虫が飛ぶ。
手で払うのだが、また虫が飛ぶ。機内で無理矢理起こされてのイミグレ通過で身も心もグッタリの状態だったので、
虫を手で払いながらもとにかく座りたい一心。
しかし。目の回りから始まり、耳周辺、髪の毛(丸坊主に近いから敏感なのだ)に纏わり付いて来る。初めてオーストリアに入った時は、これ程の不快な思い出は無かった気がするのだが、どうだろう…。
もしかしたら、イヤな事は記憶から抜き去り楽しかった事だけを鮮明に覚えているのだろうか。済んだ空気を感じたのは一瞬であり、辺りに慣れて来て辺りをしっかり見れ、朝のウンチを済ませた頃にはじわじわとこの『ハエ』の存在がやたら気になりだしたのである。
※画像はイメージです。
屋台の様な販売車カフェでパイプ椅子に座りながらカフェ・オ・レを飲む。マグカップを握り、ゆっくり口に運ぶのだがやはり『ハエ』はそんな場面でも顔や物にカタチの変化があるところに止まるのだ。
止まって噛み付くわけでもなく舐めてくるわけでもなく、何をしているのかわからないのだが、好んで眼の周りや鼻周辺に着陸するのだ。
マグカップを持ちながらのハエとの攻防が始まった。
奴らはこちらが1人なのに、数匹で群をなし着陸しようとする。顔を揺らしながらマグカップに入ったカフェ・オ・レを飲もうとすればするほど動きがギコチナイ。
マグカップに入ったカフェ・オ・レを零さない様に気を配り顔の動きを微妙に続ける事がハエの着陸をさせない技。
右に左に顔を振り、口から上息を吐く様に鼻めがけて風を出したり、もう明らかに落ち着きのない挙動不審者の様であった。
パイプ椅子に座る他のカフェ飲み人を見る。読者をしながら時折手で払う人、全く動じず完璧なる無視をする人、私の様に挙動不審な動きをする人それぞれ。
※画像はイメージです。
『これがオーストリア シドニーなんだ』とこれから続く旅を前にし、少し不安に、少し心得、なるべく慣れようと思ったのであった。
しかし旅の始まりはこれからであり、ノーザンテリトリーから戻った時のシドニー空港の過ごし易さと言ったら…。
アボリジニはハエを全く気にせず当たり前に共存し、貧弱な我々日本人はただただ払い倒し無力な都会人なんだなぁと痛感した旅であったのだ。
●オーストラリア渡航回数:20数回
●国内通貨:豪ドル