【メタルジグのカラー無しtest】着色に対する平松論。色別調査。

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【メタルジグのカラー無しtest】着色に対する平松論。色別調査。

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メタルジグを過去開発生産してきた小生。「平松慶モデル」としてブリ、ヒラマサを狙うために世の中にリリースして来たメタルジグは、数知れず。たくさんのアングラーに喜んでもらえ、様々な場面で小生の開発ジグの好評を頂いて来た。
これら、全てユーザー様のおかげであり感謝ばかりです。

水キレの良いメタルジグ、スプーンの様なファットタイプのメタルジグ、動きがシャープで沈下速度を早めたジグ、水中で魚(ベイト)の姿勢にホバーリングするジグ、等々。
DSC_6148(ジグの形状、カラー、などジギングでの悩みは尽きないですよねっ)

ここでテスター平松慶が最も重要かつ大切にして来たのが「メタルジグの形状だけでどれだけ対象魚を引きつけられるか」という部分。今日の【いいぶさ日記】はその部分に特化して書いてみたい。

※太陽光の角度で食いが変わる。水深も関係するのか。フォールで魚を寄せている感が着色ジグでは強く感じた。ナマリのジグ(無垢)だと、誘うタイミングが難しい。(トレーニングになる)水波動はどのように関係して来るか。
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これらを中心にテストを進める。
水深が50m。太陽光は20mほど届いているであろうと、水色を見て判断。おおよそ、間違いは無いだろう、これは船縁からジグを落としていき、ジグが水中で8mほどまで肉眼で確認出来た。
以前、タンクを背負い、水中でのジグアクションを確認した時とさほど変わらない水色であり、透明度は高いと判断出来る。

最初に投入するのは、Gummy160gのシルバーモデル。出来る限り、傷の無いものを選択し、ブリを探るべくアクションを付けていく。
着底と同時にファーストコンタクトがあり、すぐに魚はフッキングした。ここで、シルバーホロが貼られたモデルでキャッチ。魚が居る事は確認出来た。口を使う状況なのでテストも行い易い。

ここからが、テストとなる。
出来る限り同じ位置にナマリの同じGummy160gを投入した。ジグは明らかにシルバーホロが貼られたものとは違い、水中に入れた時の太陽光をフラッシングさせる能力はない。着底し、ジグを操作する。
ジグは、ホロを貼ったモデル同様に丁寧にアクションを付けるのだが、ホロありのモデルに比べ、ヒットが遅い。ボトムから丁寧なホバーリングアクションを付け、そして10しゃくりほどでヒットした。

これをホロ有り、ホロ無し、で繰り返し、狙うポジションを少しずつ変えていきながら 何度も釣り続け徹底的にテストを繰り返した。

テスト結果は、こうだ。
ホログラムがしっかりと貼られたモデルは、着底後のバイトが多い。それに対し、ホロ無しのジグは、ホバーリング等の行為をしっかりと付けてやることで、同じ釣果(サイズは拘らず、数)ではあるが、ヒットする層が違う事が分かったのだ。

なぜ、この様な差が起きるのだろうか。
これは明らかに、ホログラムが貼られたジグは、魚が太陽光が届く位置でジグの沈下時を確認していて、ボトムへと着底するまでを意識しているのだろう。
「ホログラム」の効果で魚が何らかのベイトと認識し、沈下を追う。沈下してすぐの動きに反応し、口を使うことが小生の中で活論付けられた。

それに対し、ナマリ無垢のジグは、フォール時に最初は好奇心で見ているであろうが、ボトム着底時には、もしかしたら魚はジグを見失い、「ホバーリング操作」等で魚がジグを「ベイト」として認識し、口を使った、と判断したいのだ。

それを証拠に、ボトムでのホバーリング操作時は、あまりバイトが発生しなかったにも関わらず、中層まで誘うことでヒットする結果が出た。
ホロ貼りモデルは、ファースト投入時ボトム付近でのバイトがある中、ナマリ無垢でのバイトは得る事が出来なかったのだ。
この「ホロ有りと、ホロ無し」の同じ形状をしたGummy160gで徹底的にテストをして得た結果がこれらであり、相当な数を釣り上げての結果なだけに、小生なりの分析報告にしてみた。

なぜ、この様な結果に結びついたのだろうか。
これから書く内容は、以前もしかしたら【いいぶさ日記】で書いたかもしれませんが、ダイビング時にフィッシュイーターでは無かったのですが、小魚の習性を見て驚いた事があったので、付け加えて書いておきます。

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水深10m。ひとつのサンゴがあり、そのサンゴに小さな魚群がひとつの生活環境を作り上げていた。このサンゴの周りには、ダツやヤガラ、ハギ類が魚群の魚を狙っている状況でもあった。
そのサンゴに群がる小魚へ、金色の指輪を落としてみた。すると、「落ちていく指輪に対し、小魚の90%以上が一緒に付いていく」状況を確認することが出来たのだ。

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次に仲間のシルバーの指輪を落としてみた。最初の時は、金色の指輪の様に、同じ様な動きを小魚は行い、シルバーのものに付いていったのだ。この動作をゴールド(金色)とシルバーとの指輪で繰り返し行ってみたのだ。

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シルバーの指輪は、最初こそ90%に近い魚達が興味を示し、落ちていく指輪に反応したのだが、2度、3度と繰り返すうちに、シルバーの指輪に反応する魚達は減り、5度目のフォールには完全に反応しなくなったのだ。
それに対し、ゴールドの指輪は、同じ回数をしても、魚の反応が明らかに良い。何度やっても90%とは行かなくも、それに近い魚達が、ゴールドの指輪には反応する。
さらに、小魚を補食しようと周りに付いているハギやヤガラは、落ちていくゴールドの指輪を狙うかの様に、ボトムまで突つくことが分かった。
近くの根に身を隠していた、ミーバイ(根魚)までゴールドの指輪に反応するかの様に、顔を出して来る。

ここで言いたいのは、小魚達がゴールドの指輪への執着が物凄いことだ、ということ。シルバーのものへの見切りは極端に早いのだが、ゴールドへは想像を超える反応を見せてくれたのだ。また、石を使っての集魚テストも同じ場面で行ってみた。
シルバーの指輪同様、最初は同じ様な反応をしてくれたのだが、その後の「無視するかの様な反応」はシルバー指輪と同じであり、ゴールドとの差が明らかとなったのだ。

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ナマリ無垢でのジグと、シルバーホロがきちんと貼られた「フラッシング効果」をプラスさせたジグの釣果テスト、これはジグのフォール時の集魚効果が大きい、ということが、よくわかった。

指輪のテストは、シルバーよりもより発色効果の高いゴールドに見事なまでのテスト結果が現れたのだが、ジギングにおいて「フォール(落ちていく時の効果)時の重要性」をジギングアングラーの方に、強く認識しておいてもらいたい。

ナマリ無垢でも、もちろん釣れる。しかし、ナマリ無垢で口を使わせる術は、やはりしっかりとしたジグの動き(ベイトとして認識させる動き)が必要なのだ、ということと、食わせるタイミング、食わせの間、が必要不可欠であるのだ、ということである。

水深があるエリアでは、さらに魚の側線を意識した水波動を頭に入れておかなくてはならない。ジグが動く時に発する水中の波動をジグアクション時に意識的に発せないと、なかなか口を使わない。

しかし、太陽光が届かない深場で捕食している時期やポイントでは、魚も「側線」をより強く意識してベイトを探しているはずであるだろうし、この効果を頭に入れておくだけで、日常のジギングアクションにも変化が必要なのだ、ということが分かってもらえると思う。
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何かのヒントにしてもらえれば、幸いです。

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keitanhiramatsu