【長崎県対馬釣行、番外編。】実釣は終了したが、飛行機は飛んでこず。

つり

【長崎県対馬釣行、番外編。】実釣は終了したが、飛行機は飛んでこず…。さあ、大変だ。

3日間の実釣会も終了し、タックルを全て片付け、対馬空港へと向かう。
厳原から雞知を抜けたトンネルを越えると、いきなり夕焼けだった空は真っ暗になっており、雹(ひょう)がフロントガラスに激しく当たる。

「慶さん!マジ、ヤバいっすねっ…」春田拓也君が運転しながら、時折空を見ながら言う。それと同時に、空港職員であり、釣り仲間の根じめ氏からもメッセージが入ったのだ。
「落雷が発生しています。ちょっとヤバいかも…。」

長崎県対馬に通い、何度も悪天候で足止めはくって来た。また、福岡から対馬に入れなかったことなど、数々ある。飛行機が欠航し、フェリー帰り、はもう慣れたものだ。しかし、この直前には参ってしまう。

一番今までで怖かったのは、何年か前の2月対馬行きで福岡空港に1時間半雪のために滑走路で待たされ、さらにやっと飛び立ち、「着陸態勢に入ります」とアナウンスが入ってから「ドカッン!」と小生らが搭乗している飛行機に落雷が起き、飛行機は「グラっ」と大きく揺れ、機内の中は一瞬真っ暗。

全ての電源が落ち、慌てながらCA(キャビンアテンダントさん)が「ご心配はいりません。安心して下さい」だなんて、不安な声でアナウンス。

その直後、機長さんから「対馬空港上空で当機は落雷にあいました。対馬空港では整備が出来ないため、福岡空港へ戻ります」なんて言われ、機内はザワザワ。
さらに福岡空港の滑走路が雪で着陸が出来ず、上空でまた1時間半…。そんな最高に恐ろしい場面がありました。

今回、その時の状況を思い出す様な、出来事。
対馬空港で荷物を預けて、さあ、搭乗だ、という場面で対馬空港職員からのアナウンスが。
「対馬空港上空で、機材が落雷にあい、福岡空港へ戻りました」って。

ここからが大変。明日、重要な打ち合わせがある人、どうしても外せない仕事のひと、様々な予定を持った、今回の9人グループが一斉に路頭に迷う。(奥井カメラマンより画像供給)
引率代表として、ことの運びを集中する。

さあ、動くぞ!
まず、対馬空港の偉い方にすぐアポを取り、翌日の最大なる早いコースにチケットをシフトしてもらうように頼んだ。ひとつ目の【感謝】
次に、長蛇が出来ているカウンターに数人列んでもらい、大量の釣具の保管を空港でお願いする事にした。
それも、見事OK。(奥井カメラマンより画像供給)
ふだんは絶対に預かってくれないだろうが、こうして「ホームグランド」として通ううちに空港職員さんからも親しまれる様になり、融通が効く様になったのだ。【感謝】

春田船長へ連絡。
春田船長は晩酌を始めていたので、車が出せず、と弟の福船長と長男の拓也君が動いてくれた。
宿泊先まで、送迎してくれることに【感謝】
春田船長は、さらに厳原のホテルを人数分手配してくれ、全員宿泊出来る環境を作ってくれた。【感謝】

ホテルまで送って下さり、さらに食事場所を探すが、どこも満席、満員。
でも大好きな「居酒屋 汐路」に連絡すると「刺身や凝ったものは出せないけど、慶さんらみんな、おいで」と9人のスペースを開けて下さり、閉店時間が済んでも、小生らの夕食を提供して下さった。【感謝】

翌朝。
春田船長、拓也君は沖仕事のため出船したが、朝1便に間に合う様に、船長の奥さんが空港まで小生らを送迎して下さった。【感謝】

本当にたくさんの【感謝】が重なり、朝の空港でもエアー手配を確実にして下さり、自身のホームグランドって心から「良いところだなっ」と実感。

福岡空港で、ANA職員からとても嫌な思いをさせられ、対馬空港、羽田空港で問題になりかけたが、その福岡空港のANA職員のとった行動以外は、全て【感謝】しか、ない。

ホームグランドとして愛する、対馬。
どこどこが、今釣れているから、そっちに。とか、あっちの船の方が安いぞ。とか、対馬はどうの、こうの。とか、様々な話しを耳にして来た。
しかし、小生は、スタイルを変えず、「ここで」と決めた場所で一年を通じてヒラマサ、ブリ、を追い続けている。
20年近く変わらないスタイルで通い続けている対馬。この「変わらない、変えないスタイル」こそが、本当に困った時の周りの人々の対応で小生が愛されているんだなっと感じられた。

釣りを通じて知り合えた、たくさんの人々。そのひとりひとりがこうしていつも温かく接してくれ、そして時には叱ってくれ、笑ってくれ、二日酔いになったりしながらたくさんの事を語った。
次の来島時には、「おかえり。よく来たねっ」と言ってもらえる小生は、幸せものだと思っている。

「ひとつのところを信じて付き合って来て、本当に良かった」と心から思える場面。

これが、対馬釣行ラストの出来事でありました。

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