メタルジグのアイ付近にリーダーが巻いてしまう…Q&A平松慶がお応えします。

つり

メタルジグのアイ付近にリーダーが巻いてしまう…Q&Aで平松慶がお応えします。

福岡在住の釣り仲間からメッセンジャーで下記の様な現状報告と質問がありましたので【いいぶさ日記】にてQ&Aでお応え致します。

【友人】
※おはようございます!!
質問です!!!!
昨日、ケイタンで6kgサイズをゲットしました!!
ありがとうございます!!

昨日、シャクってるとジグのフロントのとこにリーダーがぐるぐる巻きになって上がってくることが何回かありまして・・・
ケイジグシャープでも。
これって、ジグを暴れさせすぎてるってことですか??

※ジグをうまくコントロールできてないって証拠なんでしょうね〜涙
最近の玄界灘というか、僕の船でもちょっと走ったところでもヒラマサががっつり入ってきています。30分くらい走ったらもうポイント♪
時化なければいい季節がやってきました〜

【平松】
※こんにちは。質問の件、よくわかります。
アイにリーダーがグルグル巻きになって上がってくるヤツですよね。
これ『いいぶさ日記』にて解説しますね。
なる(起る)理由は、簡単に言えば、ジグに潮が絡んでいない。
いわゆる、潮が動いていない。
また、潮と風がケンカしている状況。
操作面では、このふたつが大きな原因です。

【友人】
※あ〜、まさに昨日は風と潮が喧嘩してました。
難しいですね〜。
でも、ガミーを使うようになって、食わせの間ってのがわかるようになりました。
ケイタンでも同じですね。ありがとうございました。

こんなやり取りをメッセンジャーで行ったのですが、実は前回の対馬釣行時に小生も何度か同じ状態になっていたので写メ撮っておけば良かった…と反省。

さて、今回のジグアイにリーダーが巻き付く現象ですが、メッセンジャーのやり取り中に「なぜ起こるのか」に対しての答えは書いてあるのですが、では「どう対処していけば良いか」が答えていないので、このあたりを分析してみます。

ケイタンジグ、ガミージグ、この二つのメタルジグは大きく操作方法が違います。

ケイタンジグは小生がよくアクション表現で使う【線の動作】【点の動作】がありますが、明らかにジグの移動距離を広く長く取るので【線の動作】になります。

ガミージグは動きで寄せて『食わせの間』を作る動作を重要視しているジグであり【点の動作】に分けられます。
ただ、この【線の動作】も【点の動作】もメタルジグにブリやヒラマサが口を使うタイミングは『メタルジグが横を向く時』『メタルジグの動きに変化が発生した時』になります。

線で広く誘っている時(いわゆるリトリーブ、ジャーキングしている時)にガツンと当たる様な状況時は潮がしっかり流れており、ジグが潮の流れや抵抗で心地良く引ける時です。そんな時はジグ本来の姿勢や動きになっており、ジグへのストレスを感じる事はまずありません。

ジグに引き心地良さがなく、シャクっても「スカン!スカン!」と抵抗なく動きがロッドに伝わる時が一番この現象になりやすいのです。
これはジグを引いても(シャクっても)ジグに本来必要な水波動などを発する様な潮絡みがないのでつい、アングラーも必要以上に強くアクション付けをしたり、細かな動きを入れたりして誘ってしまいます。

潮が動いていない状況でジグに必要以上の動きを与えれば、ジグに潮が絡んでいない分動きはダイレクトにジグへと伝わります。
リーダーにもこの時に潮抵抗はなく、リーダーに『アソビ』が発生してしまいます。ただでさえ動きが派手になる状況時にリーダーまでテンションがない状況なら、リーダーに拠れが重なり、その『拠れ』がアソビと相まって「ジグのアイに巻き付く現象」へと繋がってしまうのです。

(このヨレが水中でプレッシャーが無い状況だと思って下さい。必ず、また「ヨレ」が「巻き」を生み出してしまいます)
潮と風がケンカしている状況…これは、船がなかなか流れない状況です。言ってみれば、ジグが同じエリアにしか落ちていかない状況なのです。潮が効いていない時と同じ現象になってしまうのです。

ではどの様に対処すべきか。

小生は一度でもジグのアイに巻いたり、明らかにリーダーをみて巻きグセや拠れがわかる様な場合は思い切って「ヒトヒロ弱、半ヒロ程度」リーダーをカットしてしまいます。そしてジグアクション時は必要以上にメタルジグへ動きを伝えず、優しくジグをシャくる様にして、ジグの『姿勢』を常に感じながらシャくる様に意識してアクション付けします。

この時に間違っても糸拠れを取る様なボールベアリング付きスイベル等は付けません。絶対に付けません。

なぜか。なぜ付けないか、理由があります。

メタルジグのアイにリーダーが巻き付く様な潮絡みのない状況に、更にジグのナチュラルな動きを殺してしまう金属パーツを付けたら、よりメタルジグの動きを殺して(抑えて)しまいます。

何のためにリーダーを長くしたり、少し細めのリーダーを入れたか、を全く無視するカタチになってしまいます。
この場面で「糸拠れ防止用のスイベル」は完全に不必要なモノだと小生のスタイルでは言い切ります。

考えてみて下さい。
本来、ジグをナチュラルに動かして誘う為にフロロカーボンのリーダーを使用し、更に食わせ良くしたい為にリーダーの強度を極限まで抑えてのセッティング。

その状況にジグの動きを潰してしまいがちな不必要パーツを取り入れる必要はあるでしょうか。

これが小生のスタイル、考えであり『不必要』と強く言う理由になります。

こうした理論があり、それでもジグのアクション動作ひとつで拠れから始まるライントラブル(ジグアイにリーダー巻き)は完全には解消されませんが、ただ間違いなく『減少』はします。

何かのご参考になれば、幸いです。

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