【PENN スラマー3 とクラッシュのハンドル】スラマー3のハンドルって、肉厚で強靭。
まだ一度もスラマー3のハンドルを壊した事は一度もありません。ジギング、キャスティング、共にかなり過酷に使ってきて、国内発売前のプレゼン用テストでも相当にそのポテンシャルの高さを感じ取っていました。
私はこれまでPENNと契約するまでは国内大手メーカーのリールを開発部からサポートしてもらっていました。
過去の誌面でもわかるように、以前使ってきたステラは全てハンドルが壊れた結果があるだけに、スラマー3を代表するペンリールのハンドルは相当にしっかりしたものだと思う。
《強い、肉厚》=《重い》
ここに誠に勝手な私の所感を見た目と実際の使用感で作り上げてしまったのだが、今テストしているのがスラマー3 8500ボディーにクラッシュ8000のハンドルを装着させることなのです。
(装着自体は簡単に着きますが、強度やファイト中のバランスをこれから加味して提案していきたいのです)
パーツリストをチェックしていると共通パーツもいくつか見えて来て、簡単に言ってしまえば、スラマー3とクラッシュはスプールの制度と能力精度の値段差だと感じています。
ダブル(上・下)でパイの広いディスクドラグは安定感を持続させる能力をふんだんに持ち、国内高級スピニングリールとの「ドラグ能力だけの勝負」なら負けない程の精度を装備されていると言える。
しかし、その周りがあまりにも90年代のアメ車なもので、今の日本人アングラーには通用しないのが本音。
リールのハンドル回転なら2002年の国産メーカーの安価リールの方が1000%優れている。
まちがいなく量販店でカゴ売りされていた国内メーカーの安価リールが巻き心地がよいしスプールがぶれる様なバランスの悪さもない。
でも私如きのイチ日本人アングラーがアーダ、コーダ言っても当然本国アメリカの開発部には通用せず…。
「そんなら、こっちはコッチであんたら(PENNアメリカ開発部)が考えだした優れた部分と日本人アングラーが納得する巻き始めの走り出しの滑らかさや回転のスムーズさを追求してやろうじゃないか‼️」とこの1年間は徹底してスラマー3の内部構造を触って来たのである。
Goldicに無雑作に置いてある、スラマー3の完全グリス抜きモデル。全てのグリスを抜き、粘土の薄い高純度なグリスに交換したものは圧巻だ。
何故って、ハンドルを回しベールアームが回転すると、逆回転防止のラチェットがすごく小さな音で「カチカチカチ…」とラチェットギアを小型バネで戻らない様にしている爪パーツを弾く音がするのだ。
ここまでやって、初めて完全グリス抜きであり、更に言うと、アメリカ開発部が設置した中国産ボールベアリング(アメリカ規格基準品です、ご安心ください)を国産ボールベアリングに全て交換。
ベアリング専用潤滑剤と国産ボールベアリングが絡み合い、回転のスムーズさを向上させる。またメインギアとなる一帯は、ボディー内を見ちゃった方ならお分かりでしょうが青色をした(キレイな時の色)耐熱高濃度グリスがギアとのクリアランスを保つために、これでもか‼️親の仇‼️的創造を越える量が注入されており、無規格自発的完全オイルシールド状態を保っているのだ(笑)
その青色高濃度グリスを徹底的に清浄し、最後は機械洗浄までかけてグリス抜きをしてからのリール回転の滑らかさや、スムーズ、軽さ、と言ったら。本気(マジ)、驚きます。
しかし青色高濃度グリスで少しのクリアランスをわざとリール内に作り上げ、いわゆる「アソビ」域を作る事で巨大アメリカ人のモンスターパワーにも負けない剛性を築き上げたのです。
でも私が求められる日本人へのアピールは、国内メーカーに肩を並べる域に持っていく、と言う不気味な指令なのだ。
ドラグ性能は完璧。楽勝で国内メーカーに肩を並べられる。しかし、他だ…。他があまりにもダメおちゃんなものだから、足らない頭を更に使わなくてはならない状態になってしまったのである。
あっ、でもメインギアが破損したのはこれまで1回だけ。
なぜ壊れたかと言うと、青色高濃度グリスを全て洗浄し、クリアランス部分に薄いワッシャーなどをいれ、国産ボールベアリングの素晴らしさを伝達させる秘密モデルで魚を釣り過ぎて、クリアランスとしてかましたゲキ薄ワッシャーがぶっ飛び(破断)ダイレクトにメインギアへチカラが伝達してしまい、そこで更に青色高濃度グリスのクリアランス(アソビ)域が足らずに、ボディー全体の軋みが発生し、結局はボディーを止めている3本のネジを軋みから起きる弛みが発生し、青色高濃度グリスで押さえていたメインギアを浮かせてギア破損に繋がったのであった。
さて。
ボディー内を触り倒し、さすがにJAPANピュアフィッシングのPENNリール責任者からストップがかかり、それなら他の手段を探してやろう、と言う事になったのだ。
それは、内部構造を触るとぶつぶつうるさく言われる。ならば、外換パーツを見つけ出したい。
先日、千葉県外房にヒラマサロケで釣行してきた。その時、乗合船でのロケだったのだが、一般アングラーのタックル(リール)を見て驚いてしまったのだ。
それは国内メーカーのフラッグシップモデル機に他社ブランドの強化ハンドルを装着しているのだ。
キャスティングにもジギングタックルにも。これには驚いたのだ。
ひとり言で「あら?今のSWのハンドルはかなり精度が上がってるはずだけど…」ひとり心で思った。当選、口にしたら大変な事になるから、チラ見状態でずっとガン見近くしてしまったが。
この時、私の開発意欲にピチリ‼️と弓矢がささった。
「こらオッさん、今のままであぐらかいてんじゃねぇーよ💢ボゲ‼️もっとしっかり開発せんかぇ‼️」10日ほど前の出来事だ。
それからが毎日スラマー3との無言一方的問い掛けが始まったのだ。お店でひとりの時、自宅で寝る前、お風呂に浸かってる時、ウンチタイム…。
簡単であった。スラマー3と同時国内リリースをした『クラッシュ』シリーズの同サイズのハンドルをスラマー3に装着させて可動するかを確認。(クラッシュシリーズは5000.6000.8000番の3機種。ニヤリっだ)
ハンドル回転への要らぬストレスもなく、ハンドル自体はデザインこそ違うのだが、ネジ穴切返しまで同じ。
それならば、と私が設定したテスト基準を設けてみる。スラマー3 8500にPE8号でドラグ数値水平9.5kg平均のパワーでクラッシュ8000のハンドルが保つか‼️ということ。
そもそもクラッシュ8000のハンドルは標準装備でEVAノブを装着されており、ハンドルシャフトも打ち抜きをし軽量化を図っている。
クラッシュ8000サイズのリール設計時に破断最大数値は出されているはずだから、その状況下でハンドルパーツの強度も加味されているはずなのだ。(きっと)
もし破断数値がボディーとスプール、メインシャフトまでの数値であるならば、ハンドル強度は私が身体(実釣)で測定してみよう、というテスト基準にしてみて、それが納得出来る強度が出たならば、サブパーツとしても楽しむ事ができる、と言う訳だ。
そもそも本国USAのPENN開発部は回転させるスムーズさや軽さを露出したく、クラッシュ8000のハンドルシャフトはこの様なデザインになったはず。
だったら、そこそこ強度もあるだろう希望的観測なのだが、私が思うに少しでもハンドル回転にストレスのないクリアーなスムーズさを求め、より使いやすい仕様にしたい、と言うのがアングラーの性なのだ(笑)
メインギアやドライブギアなどもあれこれ触っているが、内部構造は回転への可能性を求めた時にある程度の限界が見えたので、まずは触れた感の向上と見た目のプチ変化も遊びゴコロで楽しみたい。
PENNリール、益々面白い。
それ以上に『実用的リール』だと強く思う。実釣テストでどうなったか、どう使えるか、をこの先も「いいぶさ日記」内にて報告していこうと思っております。
※なお、こうした改造やパーツ交換によるトラブルは日本総代理店となるピュアフィッシングさんは全く関係ない事をご了承下さい。
あくまでも平松慶の趣味嗜好からの行動と提唱であります。