近所でこんな遊びをして来ました。『ウグイが釣れたよ』次男と冠水前用水路にて魚釣り。
9月下旬ともなると座間市内の田んぼも稲刈りが始まり、相模川から引く用水路に流水しなくなる。ある程度の水量は用水路に流れているが、急な台風などの降水量にも対応する為なのか、またそれらの機能を果たせる様に、少しずつ減らしているのだ。
そうなると、用水路の凹凸がある所に小魚が集まり、用水路の横で見ていても、かなりの魚達、魚種が確認出来るのだ。
『お父さん、あの魚を釣りたいんだ。』
次男からの釣りのお誘いがあり、さっそく自宅前の用水路で魚釣りを開始。用水路に生息している魚種を見ると、鯉、カワムツ、ウグイ、が確認できた。
鯉は対象外だ。カワムツ、ウグイを狙おうという事で、まずテンカラで狙ってみる事にした。
これだけ魚が密集しきって、きっとベイトも少ないことだろう。ドライフライに反応したら、面白いじゃないかってことで小生がウグイなどが密集するエリアへフライを流してみるのだが、全く無反応(笑)…当然だなっ(笑)
反応してくるのは、鯉だけだ。
「お父さん、鯉釣ってよっ」のリクエストがあったが、もちろん無理。テンカラロッドで60cmを超える様な鯉を掛けても、対応出来ない。
ここは、エサ釣りが無難だろう、と次男に自宅から食パンを持ってこさせ、その間にエサ仕掛けに変更。水深30cm位。水色透明。ハリスは0.8号、道糸1号で仕掛けを作る。鈎はカワ袖鈎にした。
小生、エサ釣りはほとんどしないのだが、息子と遊ぶ時にはルアーよりもエサ釣りをするようにしており、そこそこエサ釣り道具も持っている(笑)
さっそく、次男に釣り竿を持たせて、エサ釣り開始。
「ウキをよく見ておいて。」子供の頃から親しんで来たエサ釣り。釣りのノウハウは持っているから、次男に丁寧に教えられる。
「浅いからウキが横に走る様なタイミングで竿を上げる様にして」仕掛けを投入すると、すぐにカワムツがチョンチョン、とエサのパンを突つく。ウキの動きの変化を教えることで、魚を釣り上げるタイミングを教えた。
しかし、なかなかうまく魚は掛からず、毎回エサだけが取られる始末。ここは父親の出番。
「お父さんが釣ってみせるから、ウキの動きを見といて」次男、小生の動きを必死に見ている。観察力は鋭い方だなっ(笑)とつい違う目線でみてしまう小生。
次男から釣り竿を渡してもらい、エサを付けて仕掛けを投入。ウキがすぐに馴染み、エサが流れに沿ってゆっくり動き始める。
偏光グラスを掛けているので、何がエサに寄っているのかすぐに分かるが、ウキの動きをしっかりと見る様に伝えたので、ここは間違いなく「ウキの動きのタイミング」を教え込まなくてはならない。
ウキが斜めに動く。
「ほらっ」釣り竿が撓り、魚が掛かった。次男、大興奮。「すげぇ!すげぇ!」次男、小生が釣ったカワムツを見て、もうこれ以上無い興奮な様子を素直に表してくれる。嬉しい。
まあ何とも表現をストレートに出す次男。その喜び方に、笑えて来た。
「次は、オレが釣りたい。」
次男に釣り竿を渡し、次男再チャレンジ。何度かエサが取られながらも、必死に魚を掛けるタイミングを計る次男。鈎を小さくしているので、掛かりが浅く、ファーストヒットは、抜き上げる際に落としてしまった。それでもメゲズに魚を狙う次男。集中力はあるようだ(笑)また違う目線で見ていた小生(笑)
「来たよ!お父さん!」
興奮して竿を立てながら魚を抜く次男。めっちゃ嬉しそう。カワムツをキャッチ。
タイミングが分かり始めた様で、カワムツ、ウグイ、オイカワを釣り続ける。写メを撮る暇がない(笑)魚を釣っては、鈎を外し、その役目に追われる。エサはさすがに自分で付けさせたが、魚から鈎を外す際は、「危険」よりも「魚が可哀相」と感じ、小生が取っては、リリースした。
かなりの数が釣れ、次男、大満足。
「次は、相模川でフナが釣りたい」嬉しいリクエスト。土日も仕事の小生。午前中だけは出来るだけ次男と遊んであげたい。
少しでも自然に触れられる遊びを次男の年齢である「ゴールデンエイジ」時期に教え込む事が大切だし、生き物とのふれ合いから学ぶことを親として教えてあげたい。
魚から鈎を外す際、手のひらを濡らして、優しく魚を掴み、鈎を外して逃がしてやる。生きて用水路に戻った魚を見て「また釣りたいからねっ」と自然に出た言葉が、その大切さを感じ取っているはず。
実は。
この用水路での釣りをしている時に、たくさんの方から声を掛けられた。近所にJRの駅があり、人の流れも結構ある場所。
「ここで何が釣れるんですか?」小生らの釣りの姿を見て寄って来ては、水槽に活かしておいた魚を眺め、聞いて来る。
「こんな魚が、ここで釣れるんだ」ほとんどの方が、毎日、もしくは毎週この駅を利用し、この用水路の横を通っているのだろう。
その方がこうして釣り竿を握った親子が午前に釣りをして喜んでいる姿をきっと初めて見ただろうし、こんな魚がこの用水路に生息している事も知らなかったのだろう。
何人かの方からは、リアルに「ここに魚が居る(生息してる)んだ?」と驚かれた。
必要以上に小学校からは「◯×池や△◎川へは、近寄ったりしてはいけません」と夏休み前に通達が配られていた。川や海、だけではなく、山林が隣接する自然公園などもその中に含まれていた。
「保護者と行く様にしましょう。ひとりでは近寄っては行けません」この言葉は親としてもちろん理解したいし『もしも。万が一。』そんなことを考えると、大切な通達だ。
でも、遊ばせる時期に、その年齢にあった遊びをしっかりと教え込むことも親の役目であろうし、それが子供が自然への理解も学べ育つ瞬間。
アブラゼミをそっと背後から掴む。トンボを取る。カマキリ、アメリカザリガニ、クワガタに挟まれながら「掴む」位置を知る、学ぶ。
こうした生き物との触れ合う場面を「触れ合わなくてはならない時期」にしっかり教え込むことも親の役目なんだなっと、ウグイ釣りをしながら、感じた。
ファーストキャッチしたカワムツの鈎を次男に取らせようとした。いや、取らせた。カワムツを握るチカラが強過ぎて、水槽に入れた時に、腹を上に向かせ、カワムツは動かなくなってしまった。
その姿をみて魚の掴み方、チカラの入れ具合、魚への思いやりを教えたが、二匹目からの鈎外しは、小生がやって見せた。
次男にも鈎を外させて、用水路にリリースさせたが、その時の魚が泳いで帰る姿をきっと脳裏にしっかりと刻み込んでくれているだろう。
ひとつひとつが経験。
その「経験の場面」を作り上げる、用意することは今の時代「親の役目」だろうが、「経験をする」ことは今も私達の子供の頃も変わらず、やはり自身だから、出来るだけ、こうした「自然と触れあえる環境」を親が作る様にしていきたい。
小生らの時代
近所の高学年が良い遊びも危険な遊びも教えてくれた。危険な場所は危険回避まで必ず教えてくれ、それをまた低学年に伝えて来た。でも今は違う。
DSゲームも良いが…
DSゲームでは魚のヌメリ、冷たさ、暖かさ、生きてる動きを感じ取る事は出来ない。帰宅して、さっそくYouTubeで「ウグイ釣り」を検索していたのは、以前ガサガサに連れて行った時と同じ。
これが現代っ子なのだなっ、とiPadを見ている次男の姿を見ながら感じてしまったのだった。