【秋のヒラマサゲーム2/2】“国境の島”長崎県対馬で秋のヒラマサを確認する。パート2
2日目は久々に「豆酘崎」へと向かう事になった。豆酘崎(つつざき)とは下対馬先端であり、太い潮が済州島からの流れと黒潮とがここで混ざり合い、新たな流れを作り出す場所に位置しており、それだけに季節の魚種ストック量も半端ではない。
1級ポイントとして昔から小生もよい思いを何度もして来たのだが、それだけにギャンブル性の高いポイントでもある。
秋の条件として潮がもつれ合う様な大場所にベイトが溜りそこにベイトを求めて魚種豊富な漁場となる…というのが憶測であり、その考えを基に狙わせてもらえることになった。
ただし、春田船長から「本当にギャンブル性の高いポイントだから」と念を押されたがこれもホームグランドの調査なだけに、釣れるだけのポイントではなく、自身が考えてのポイント選択、そしてその場所で何かを見つけ出していかなくては本当のホームグランドではない、と思っているから。
だから、まずは豆酘崎に向かい、朝から徹底して状況を把握したかったのだ。
樽が浜港から50分。ポイントに到着し、いくつかのチェックする要素を確認する。鳥の状態はどうだろうか。水色か。濁り潮なのか、澄み潮なのか。潮流はどうだろうか。ロウソクの様な灯台手前から波立つ50mラインの潮目に沿っての漁師船の数は。船の動きは。そういったいくつもの確認要素をチェックすることから始まる。
目認しながら操舵室に入り、船の流れを航跡で確認する。
90mラインからジグで探る様な流しをして、起伏の激しいポイントを通過させる。これは起伏の激しいポイントであれば、その分潮が根などにそって巻き上がり、ベイトが溜る場所が出来上がる。
それが広く大きく固まれば、その分魚(ヒラマサや青物)はそのベイトを意識した行動で回遊するはず。ここまでの読みしか小生などは出来ないが、しかしその「読み」を組み立てて、釣るべくスタイルを当てはめていくことこそ、面白みとなるのだ。
船長主体で「はい、ジグを底まで落として下さい。水深の半分までしゃくって下さい。途中で当たると思います」なんて言う面白みに欠けるスタイルは釣りをする上で絶対にいやだし、つまらない。
何がここにはあり、この条件だからここにヒラマサが付いて、その付いているヒラマサをこう誘って食わせたのだ。
さらに、この群れの中でこのサイズ以上のヒラマサを選んで狙いたい。ブリとヒラマサが共存している様なポイントであれば、さらに魚種を釣り分けて狙いたい…等々課題が毎回あるのだ。それを糸解きしてひとつずつを納得しながら釣り続けるのがジギングの最高に面白いところ。
ただ、やはりヒラマサは居るのだが、それほど活性がない。
活性だけでなく、潮の色、動き、そういったものがピタリと合わずに苦戦しながらの午前中であった。午後からは西側の魚礁と瀬を叩きながら戻るスタイル。ブリ(ワラサ)は全てリリースしたが、相当な数のワラサなだけに、ヒラマサとの釣り分けは面白かった。
テクニックがないと、釣り分ける事が出来ないのが面白さだが、このエリアだからこそ、難しくて勉強になる。
あの手この手を使い、ヒラマサの釣果を加算していったのだ。
ラストはキャスティング。これも無事ヒラマサを手にする事が出来た。バイト等があった時の動作は本当はムービー等で紹介したいのだが。なかなか文章で解説するのも難しい。
次号のソルトワールドでしっかりと書いているので、読んで下さいね。
こうして2日間。ヒラマサを確認するホームグランドの釣行は終了となりました。また来週、行ってきます。
その時は晩秋のヒラマサを確認してきますね。12月は対馬はお休みで真冬の対馬は年が明けての1月。
これも今から楽しみでなりません。
是非、細かくまた綴りますね。実釣編、これにて終了です。