シマノ社 ステラ スピニングリールから離れ、PENNスラマーシリーズを使う様になり8年。
ステラスピニングリール時代は98シリーズから13まで開発を絡めたお付き合いをして来ましたが、スポンサー契約の関係で日本国内にアメリカ製品の再復帰を、と白羽の矢が当たり動き出す事に。
活動してきた7年間を振り返ると、日本国内にどれだけPENNリールが浸透したのか…そんな思いもあります。
ブラックバス業界に詳しい方ならご存知かも知れませんが、PENN国内販売総代理社が外資系企業であり、これまでのトップ(国内代表)の後退にて企業戦略もガラッと変わってしまいました。
それにより私を含めて相当な被害や迷惑を受けた取引先を始め、選手や広告塔(製品テスターやプレイヤー)が居るのはよく知っており、今は黙ってその業界の様子を伺っているのが本音。
その辺りの暴露は、またこの先にするかしないか、今は考えてもいませんが、私は現在もPENNリールを使い続けています。
《近代オフショア用スピニングリールの歴史と経過》
私がオフショアゲームを始めたのは、1989年だった(もう少し前かも)と曖昧な記憶があります。
最初に手にしたスピニングリールは、質実剛健のmade in U.S.AのPENNリール。スピンフィッシャーシリーズでした。
ナイロンライン16ポンドに60ポンドリーダーをビミニツイストとオルブライトノットで結束しメタルジグをシャクっていました。ジギング国内創世記ですね。
〝チャーマス〟こと、北村秀行さんが教科書でジギングを日本の海域に広めます。それに繋がる時期に、ラインはナイロンラインからPEラインへと変化していきました。
そこで問題になったのは、国産メーカーのスピニングリールは全く使えない。と言う事実。見事なまでに壊れ、掛けた魚にいいようにやられ悔しがっていた時代。
もちろんPENNリールも破損は当然ありました。しかし国産メーカーのスピニングリールとは比べ物にならないのも事実でした。いかに国産メーカーのスピニングリールが酷かったのか、がわかります。
またこの時代に開発された「ダブルドラグシステム」は強烈なインパクトがありました。もちろんPENNリールです。
スピンフィッシャー9500SSから搭載され、2点でドラグ摩擦力を分配しテンションを掛けてスプールの滑り出しを滑らかに、また放出パワーを均等にする能力です。画期的でした。
センセーショナルな構造に、オフショアアングラーは誰しも驚いた、そして絶賛したのはまだ記憶にしっかり残っています。
アメリカのフィッシングショー発表は確か1999年だったと思います。国内メーカーは、とにかく挙ってスピニングリールの強化を徹底的に行いました。
茂木陽一さんが始動した「スーパーディープジギング」時代。PE6号で水深200m近いエリアに潜む大型魚を狙う。暴力的なファイトをリール(ロッドもポキポキ折れまくりましたが笑)でどの様に受け止め、対応出来るか、を躍起になって開発に努めていた。
その時代があったから、現在日本国内メーカーのスピニングリールは世界一に位置付き、不動の位置付けで世界をリードしています。
国内メーカーの努力時代、社会的に言えば、釣具業界の高度成長期とも言えるかもしれませんね。
私も国内メーカーの開発やテスト等に関係してきており、アメリカ製PENNリールは全く興味がない、いや完全に忘れていた程。
そのPENNリールの日本国内復帰に対するここ10年からの復活劇がなかなか面白くなってきたのです。
この歴史をずっと見てきた私がここ数年ぶりに触ったPENNスピニングリールの評価を動画内でしています。
またスラマーシリーズと、現在国内発表最高峰クラスのオーソリティとの対比なども説いています。
今年発表になったオーソリティシリーズ。デザインこそ、何だか国内メーカーに近いノリがあり見た時はショックしましたが、使用感の分析、またスピニングリールの一番大切な安定性とドラグ能力は、かなり高い位置であると強く言えます。
そんな事も含めて動画で解説していますので、興味のある方は、是非ご覧下さい。
またこれらの動画を配信してから、たくさんの質問がありました。私が答え切れる内容は知っている限り、そして使用した感想を含んでお応えしてきました。
わかる限りですが、聞きたい事はメッセージして下されば、可能な限りお応えいたします。
PENNリール スラマーシリーズとオーソリティシリーズ。国内メーカーに負けない様に広まって欲しいですね。