【第69回 相模原市民柔道選手権大会】GW最終日。「畳」への思い。

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小学生から青年まで、相模原市民の柔道大会が今年も行われ私は中学生の引率でお手伝いしてきました。

自宅、所属は座間ですが、相模原市の中学生部活をみており、その関係で朝からガッツリお手伝い。

大体育館に畳を敷き、今回はこれまでとは違い、今年行われる中学生柔道県大会、来年度の関東大会会場と同じ畳張りの予行練習ともあり大変。

今回だけの大会であれば、300枚という畳は必要なかったかもしれませんが、4面試合会場を作り、選手の動線確保、選手控えやコーチボックス、会場配置割りなども予想しなくてはならず、中体連柔道専門部はこれまでにない大変さ。

私も中体連に絡んでいるので、夏の県大会を見越した会場設置を学ばせてもらいました。

毎年行われている中学生県大会、関東大会、そして全国大会へと。教え子や息子も含め何度も参加させてもらっていますが、どこの会場も素晴らしい会場で、選手達が伸び伸びと柔道が出来る会場でした。

そんな会場が今年は相模原市で行われるとあり、これまで関係してきた生徒達への感謝やご恩を会場作りでお返ししなくては、そんな思いで朝から汗だくになりながらの設営でした。

パタゴニア

普段は倉庫に積み重なれている畳は埃が被り、汚れが目立っていた。

敷かれたそれを一枚ずつ雑巾で拭く。畳の目に詰まった汚れを拭きながら、これまで県大会や関東大会の畳に上がった選手(生徒)達を思い出す。

初めての県大会引率、それから連なる道場生達の顔、あとひとつで関東大会へ駒を進められながら私の指導力の無さに悔し涙を流した選手の顔、切符を手にしても、コロナで中止になり、当てどころの無い悔しさを持たせてしまった選手、関東大会の会場に飲まれてしまい、自分を出せなかった選手、たくさんの顔が畳を拭いている時に目に浮かぶ。

畳を拭いているのは、私と福井学先生であったが、福井学先生はどんな思いで拭いていたのだろうか、と思いながら私は雑巾を離さず、畳をきれいにさせてもらった。

もちろん、今年を意識して指導している選手もいます。その子だけでは無いにしても、ここで柔道をする全員が試合に集中してもらいたいためにも、畳を大切に拭く。

私が出来る事は、プレイヤーがストレスなく思い切り柔道が出来る環境を与えてあげる事しかない。

地区大会で一度でも勝つ事。県大会に出場する事。上位入賞する事。関東大会に駒を進める事。全国大会の切符を手にする事。

それぞれの目標ステージは違うのだが、全員が平等に踏み込む一歩は、畳に上がる事。だから、私は畳を拭き、これまでの感謝と、これから先に繋がっていく試合に向けて、畳を磨きたかった。

これまでのお礼、これからの願いと感謝。そんな気持ちが私の畳拭きだったのでした。

会場が出来上がり、今年夏に行われる中学生柔道県大会と同じ会場が出来上がった。ひとり東海大相模中の生徒が畳拭きに付き合ってくれる子がいた。

畳の裏を湿らせて滑り止めをする作業。これも重要で大変。福井学先生、田所先生、私、相模中の生徒の4人で最後まで仕上げ、会場作りは完成。中学生にお礼を伝え終了。

私は汗で濡れたTシャツを審判服に着替え、再び会場へ。簡易的開会式が速かに行われ、審判会議が終わり、試合へ。

試合は大きな怪我もなく、無事市民柔道大会は終了となった。

会場の撤収が始まり、中学生ら全員で畳を片付ける。先ほど畳拭きを手伝ってくれた相模の中学生が近くにいた。

怪我で試合には出ていなかったが、他の生徒を超える勢いで片付けも一生懸命やってくれていた。素晴らしいなぁ、と思って名前を聞いた。

I君。有難うね。これからの活躍を楽しみにしてるよ。君の先輩方も、畳の上で活躍して来たんだよ。他校の中学生みんなも、有難う。次は県大会でこの畳の上でしっかり輝いて下さいね。こんな思いを感じたのでした。

夏への全国に繋がる切符は、もう始まっているのだと実感した市民戦のお手伝いだったのでした。

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keitanhiramatsu